パイロット
torisuzumdl
DONEWaveboxでリクエストいただいた紐スーの司先生です。元ネタご存知ない方は一応ちゃんと理由があって肌面積がとんでもないことになってるパイロットスーツのロボアニメがあったんだなぁとだけ思ってください。
紺紐スーなのは単に私の好み。
あける
DOODLEAA時代のシャワーブースにて。ムさんとディ
AAの二人きりのパイロット同士、結構会話してたんじゃないかなぁと思ってる
おっさんとか呼んでたけど、名前だって本当は知ってるんだよ(たぶんね)
Nagaganow
MOURNINGエグコモ7話ショックで全く何も書いてなかったんですが、コモリ少尉がパイロットじゃない前提でしていた妄想は8話前に出さなくてはいけないことに月曜日に気付いて慌てて書いた落書きみたいな何か
地上波勢のため来場者特典未所持 4176
noa/ノア
DOODLE[風信&南風✈] パイロットAU。不測の事態によりステイ先のホテルの風信機長のベッドで一緒に寝ることになった二人(健全) やっぱり非常識だっただろうか。ホテルの部屋のドアをノックしてからそう思ったが、しかし逡巡する間もなく、目の前のドアが開いた。
「どうした、南風」
「……!?」
南風は思わず固まった。突然目の前に現れたのが、風信機長の裸の上半身だったからだ。
「ん? まあとりあえず中に入れ」
促されて機長の部屋に入る。シャワーを浴びたばかりなのか、どことなく上気しているその胸から目を逸らす。
「どうかしたか?」機長の怪訝な顔に、ステイ先の機長の部屋を訪れるには遅い時間だと改めて気づく。
「あ、あの、それが……へやに、おっきな虫が出まして……!」
「虫?」
「そ、そうなんです。見たこともないような真っ黒で10センチくらいの……」
4951「どうした、南風」
「……!?」
南風は思わず固まった。突然目の前に現れたのが、風信機長の裸の上半身だったからだ。
「ん? まあとりあえず中に入れ」
促されて機長の部屋に入る。シャワーを浴びたばかりなのか、どことなく上気しているその胸から目を逸らす。
「どうかしたか?」機長の怪訝な顔に、ステイ先の機長の部屋を訪れるには遅い時間だと改めて気づく。
「あ、あの、それが……へやに、おっきな虫が出まして……!」
「虫?」
「そ、そうなんです。見たこともないような真っ黒で10センチくらいの……」
ものとね
DONEマヒルさんとカイトさんと主人公さんで、某戦闘機パイロット訓練校映画シリーズパロディ。ちょっとだけマヒ主。計5枚。ぜひ『Playing With TheBoys』と『I Ain't Worried』を聴いてください。 5
siscuxxu
DOODLE♡イサルイ♡∟R18ではないですがセンシティブ要素なので🫳
∟ ブレちゃまヒーローモード中は濁点♡喘ぎとかしなそうですが!亻サミに敏感なブレとスミのセンシティブ顔描きたかっただけです
∟スーパーエリートパイロット・イサミも12話後は熱く勢い余る時があって欲しい🎵
noa/ノア
DONE[慕情&扶揺✈] パイロットAU。こちらは玄真航空の二人です。悪天候のフライトで扶揺が見た慕情機長とは―?
慕情機長はどんなパイロットなんだろうなあと考えてみました。解釈違いだったらすみません。
みんなは慕情機長のことを誤解している。
扶揺は常々そう思っていた。
玄真航空の社員たちの間での彼の評判といえば、操縦の腕はなかなかだが、という枕詞のあとに大抵、人づきあいは悪いし冷たいし自分のことしか考えていない――と、そう続く。
確かに最初の二つについては、まあ完全に否定はできないかもしれない――扶揺も似たようなところがあるし嫌いではなかったが。
だが最後の一つについては、大いに同意しかねるところだった。
「おはよう、扶揺。久しぶりだな」
フライト前のブリーフィングのために情報を調べていた扶揺は、コンピュータの画面から顔を上げた。
やってきた慕情機長は、いつも通りぴしりと完璧にアイロンで折り目をつけたシャツに身を包み、喜怒哀楽のない表情で扶揺の横に立った。そんな慕情機長のあまりの隙のなさには、やたら緊張してしまうから嫌だとぼやく副操縦士仲間は多いが、扶揺は好きだった。冬の朝のきりりとした空気を吸った時のように身が引き締まる。フライト前にはありがたい。
3767扶揺は常々そう思っていた。
玄真航空の社員たちの間での彼の評判といえば、操縦の腕はなかなかだが、という枕詞のあとに大抵、人づきあいは悪いし冷たいし自分のことしか考えていない――と、そう続く。
確かに最初の二つについては、まあ完全に否定はできないかもしれない――扶揺も似たようなところがあるし嫌いではなかったが。
だが最後の一つについては、大いに同意しかねるところだった。
「おはよう、扶揺。久しぶりだな」
フライト前のブリーフィングのために情報を調べていた扶揺は、コンピュータの画面から顔を上げた。
やってきた慕情機長は、いつも通りぴしりと完璧にアイロンで折り目をつけたシャツに身を包み、喜怒哀楽のない表情で扶揺の横に立った。そんな慕情機長のあまりの隙のなさには、やたら緊張してしまうから嫌だとぼやく副操縦士仲間は多いが、扶揺は好きだった。冬の朝のきりりとした空気を吸った時のように身が引き締まる。フライト前にはありがたい。
あぼしまこ
PAST【パイロットキャップ】撮影日…2018年11月中頃
見よう見まねでパイロットキャップを作ったので、かぶせて出かけました。
製作には、100円ショップの素材と、着なくなった服を使っています。布絵の具でわざと汚し染めもしてみました。 16
noa/ノア
DONE[FengQing✈] パイロットAU。春のフォンチン祭りのお題「日差し」(と「窓辺」)で書かせていただきました。まだ副操縦士のころの風信と慕情が日焼け止めを買いに行く話です。
自室の窓から差し込む陽の光。風信はぼんやりと窓の外に視線をやる。
いつもなら、休日ともなれば春の陽気に誘われるように特に用事がなくてもふらりと外に行くところだが、今年はそうはいかない。
目が上滑りするほど何度も読んだ資料に目を戻し、溜息をつく。
機長昇格訓練。
肩の線を一つ増やすそれが簡単なものだとは全く思っていなかったが、何か月もの期間、集中力と精神力を保つ大変さは半端ではない。
ここまで、座学やシュミレーター試験は順調にこなし、ついに終盤の実際のフライトでの訓練までたどりついた。だがすでに消耗してきた最後での、このステップはやはり楽ではない。
席が左側の機長席に変わるだけで、こうも勝手が違うものだとは。いつもは絶対にしないようなミスをしそうになりひやりとしたこともある。
3833いつもなら、休日ともなれば春の陽気に誘われるように特に用事がなくてもふらりと外に行くところだが、今年はそうはいかない。
目が上滑りするほど何度も読んだ資料に目を戻し、溜息をつく。
機長昇格訓練。
肩の線を一つ増やすそれが簡単なものだとは全く思っていなかったが、何か月もの期間、集中力と精神力を保つ大変さは半端ではない。
ここまで、座学やシュミレーター試験は順調にこなし、ついに終盤の実際のフライトでの訓練までたどりついた。だがすでに消耗してきた最後での、このステップはやはり楽ではない。
席が左側の機長席に変わるだけで、こうも勝手が違うものだとは。いつもは絶対にしないようなミスをしそうになりひやりとしたこともある。
noa/ノア
DONE[風信&南風✈️] パイロットAU。モブ機長の代わりに風信機長が助けに入る話のその後、一緒に食事する二人。ある曲がこの二人にぴったりな気がして書きたくなりました。
※あんなにくっついてたのに進展はしません……たぶん。
※ワンクッションしていますが特に深い意味はありません(一応、歌詞が入ってるので) 5232
noa/ノア
DOODLE[風信&南風✈️] 空港でみたパイロットさんを風南のネタにさせていただきました。※大部分は捏造です
コックピットに入ってくる人の気配に、南風は振り向いた。
「長かったですね、機長。何か異常でもありましたか?」
出発前の機体の外部点検を終えて戻ってきた風信は、いや、と首を振った。その顔は、まだこれからフライトだというのに、すでに若干疲弊していた。
「外部は何も異常なかったんだが、戻ろうとしたら中に入る扉が開かなくてな」
左側の席に入りながら外を顎で指す。機長席の窓の外に見えている飛行機と搭乗口を繋ぐボーディングブリッジ。その飛行機側の部分に繋がるように、地上から上がるタラップが横づけされている。南風もそちらをちらりと見た。
「ここって、かわったロック方式でしたっけ?」
風信は首を振った。
「いや、別にそうじゃないんだが……なんか調子が悪かったのか押しても引いても全然開かなくて」
2856「長かったですね、機長。何か異常でもありましたか?」
出発前の機体の外部点検を終えて戻ってきた風信は、いや、と首を振った。その顔は、まだこれからフライトだというのに、すでに若干疲弊していた。
「外部は何も異常なかったんだが、戻ろうとしたら中に入る扉が開かなくてな」
左側の席に入りながら外を顎で指す。機長席の窓の外に見えている飛行機と搭乗口を繋ぐボーディングブリッジ。その飛行機側の部分に繋がるように、地上から上がるタラップが横づけされている。南風もそちらをちらりと見た。
「ここって、かわったロック方式でしたっけ?」
風信は首を振った。
「いや、別にそうじゃないんだが……なんか調子が悪かったのか押しても引いても全然開かなくて」
noa/ノア
DONE[風信&南風✈️] パイロットAU。風信機長の便に乗客として乗る南風。 雪原のような白。ぼんやりとした境界線の上に広がる薄青の空。
毎日のように見ているその光景だが、今日はコックピットの窓の外に広がるパノラマではなく、小さな窓に切り取られている。南風が今日座っているのは飛行機の操縦席ではなく、客席だ。
客として搭乗することは珍しくはない。移動であったりプライベートであったり。
だが今日は少し違う。
雲を抜けて少し揺れたが、今は止まっているのかと思うほど安定している。だがたとえ悲鳴が聞こえるほど揺れたとしたって、不安は微塵もないだろう。なぜなら──
アナウンスが聞こえ、南風は顔を上げる。
『……本日の機長は風信──』
南風の顔に笑みが広がる。
久々にちょっと旅行に行きたかった。だがこれといって行きたい所がない──そのとき、ふと思いついたのだ。
2353毎日のように見ているその光景だが、今日はコックピットの窓の外に広がるパノラマではなく、小さな窓に切り取られている。南風が今日座っているのは飛行機の操縦席ではなく、客席だ。
客として搭乗することは珍しくはない。移動であったりプライベートであったり。
だが今日は少し違う。
雲を抜けて少し揺れたが、今は止まっているのかと思うほど安定している。だがたとえ悲鳴が聞こえるほど揺れたとしたって、不安は微塵もないだろう。なぜなら──
アナウンスが聞こえ、南風は顔を上げる。
『……本日の機長は風信──』
南風の顔に笑みが広がる。
久々にちょっと旅行に行きたかった。だがこれといって行きたい所がない──そのとき、ふと思いついたのだ。
うづきめんご
DONEパイロット×乙姫のつもりのちあかなパロです!うみとそらとらんでぶぅ 奏汰は視線を遥か上空に向けた。
そこには海をそのまま天井に写したような、どこまでも青い空が広がっている。雲ひとつない綺麗な青の中を、一機の飛行機が駆けていく。それは所詮『戦闘機』というものであったが、奏汰には細かい種類の違いはわからない。ただ、あの燃えているような赤い機体には誰が乗っているのかは知っていた。
ついに。待ちに待っていた人が、帰ってきたのである。
はやる気持ちを抑えながら、奏汰は海の中に一度戻り急ぎ泳いで陸地のほうへと向かった。奏汰には空を飛ぶことはできないが、海の中ならば人間よりは多少はやく移動することができる。領土の半分近くを海岸線と接するユメノサキだが、人が足を踏み入れることのできる海岸は三割程度に留まり、残りは切り立った崖になっていた。
8343そこには海をそのまま天井に写したような、どこまでも青い空が広がっている。雲ひとつない綺麗な青の中を、一機の飛行機が駆けていく。それは所詮『戦闘機』というものであったが、奏汰には細かい種類の違いはわからない。ただ、あの燃えているような赤い機体には誰が乗っているのかは知っていた。
ついに。待ちに待っていた人が、帰ってきたのである。
はやる気持ちを抑えながら、奏汰は海の中に一度戻り急ぎ泳いで陸地のほうへと向かった。奏汰には空を飛ぶことはできないが、海の中ならば人間よりは多少はやく移動することができる。領土の半分近くを海岸線と接するユメノサキだが、人が足を踏み入れることのできる海岸は三割程度に留まり、残りは切り立った崖になっていた。
noa/ノア
DONE[風信&南風✈️] パイロットAU。今度はぱったりと出会わなくなって、しんなりしちゃう南風と、しょんぼりしちゃう風信機長。 神様はいったいなにがしたいんだろう。
風信機長のことが気になりだしてから、やけにその姿を見つけてしまい動揺していたら、今度はぱたりと、すれ違うことすらなくなった。フライトの予定も見事にずれている。とはいえ変わりやすいパイロットのスケジュール、ひょっこり出会うこともあるかもしれないと、空港のロビーを心持ちゆっくり歩いてみたり、社内の共有スペースを意味もなくウロウロしてみたりしてしまう。そして、そんないじましい自分に溜息が出てしまう。その姿を見ることすらないだけで、自分はこんなに気落ちしてしまうのかと。
南風の気持ちを映したかのように、このところ、どんよりとした天気が続いていた。
「今日も雨か……」
5171風信機長のことが気になりだしてから、やけにその姿を見つけてしまい動揺していたら、今度はぱたりと、すれ違うことすらなくなった。フライトの予定も見事にずれている。とはいえ変わりやすいパイロットのスケジュール、ひょっこり出会うこともあるかもしれないと、空港のロビーを心持ちゆっくり歩いてみたり、社内の共有スペースを意味もなくウロウロしてみたりしてしまう。そして、そんないじましい自分に溜息が出てしまう。その姿を見ることすらないだけで、自分はこんなに気落ちしてしまうのかと。
南風の気持ちを映したかのように、このところ、どんよりとした天気が続いていた。
「今日も雨か……」
noa/ノア
DONE[風信&南風✈] パイロットAU。様子がおかしすぎる南風の、風信さんSideバージョン。こっちもだいぶ拗らせてます。
自分でもおかしいという自覚はある。
「キャプテン?」
隣の副操縦士の視線に我に返る。
「あ……失礼。そうだな、その場合は少し高めの高度をリクエストして——」
急いで頭をフライトに戻す。
その見慣れた姿が横を通っていく前に感じたのは、いうなれば一種の気配のようなものだった。
パイロットとして勘が鋭い自信はある。だが、運行中のそれとは違うものだった。
通っていった横顔は、その予感通り南風だった。南風は、斜め前のパソコンの前に立った。やってきたキャプテンと確認を始めるその後ろ姿を、見るともなく視界のすみに捉えてしまう。キャプテンが頷く。どうやら、いつも通り有能にこなしているらしい。教官でもないのに、どこか誇らしく感じてしまう自分に驚く。
3143「キャプテン?」
隣の副操縦士の視線に我に返る。
「あ……失礼。そうだな、その場合は少し高めの高度をリクエストして——」
急いで頭をフライトに戻す。
その見慣れた姿が横を通っていく前に感じたのは、いうなれば一種の気配のようなものだった。
パイロットとして勘が鋭い自信はある。だが、運行中のそれとは違うものだった。
通っていった横顔は、その予感通り南風だった。南風は、斜め前のパソコンの前に立った。やってきたキャプテンと確認を始めるその後ろ姿を、見るともなく視界のすみに捉えてしまう。キャプテンが頷く。どうやら、いつも通り有能にこなしているらしい。教官でもないのに、どこか誇らしく感じてしまう自分に驚く。
noa/ノア
DONE[風信&南風✈] パイロットAU。風信さんを意識しちゃって、だいぶ様子がおかしいなんぽん。
ウラとして風信さんバージョンもある予定。
自分でもおかしいという自覚はある。
たまに、不意に感じとってしまうのだ——風信機長の気配を。
その日もそうだった。フライト前、ブリーフィングに向かうために廊下を歩いていると、不意に感じた。数分前に風信機長が通った気配を。
部屋に入った途端に見つけた。テーブルの前に立ってコンピューターの画面を前に副操縦士とフライトの確認をしている後ろ姿を。あの長い脚とがっしりした肩と腕、少し明るい色の髪、南風にとっては見間違うことのない後ろ姿。
向こうもブリーフィングの真っ最中だ。声はかけず横を通り過ぎ、そして斜め前の席のコンピューターのスイッチを入れる。いつも通り、気象状況やルートの確認をする。時折後ろから漏れ聞こえる風信機長の声に気を取られないようにしながら。同乗するキャプテンが現れ、一緒に今日のフライトの確認が始まった。
2341たまに、不意に感じとってしまうのだ——風信機長の気配を。
その日もそうだった。フライト前、ブリーフィングに向かうために廊下を歩いていると、不意に感じた。数分前に風信機長が通った気配を。
部屋に入った途端に見つけた。テーブルの前に立ってコンピューターの画面を前に副操縦士とフライトの確認をしている後ろ姿を。あの長い脚とがっしりした肩と腕、少し明るい色の髪、南風にとっては見間違うことのない後ろ姿。
向こうもブリーフィングの真っ最中だ。声はかけず横を通り過ぎ、そして斜め前の席のコンピューターのスイッチを入れる。いつも通り、気象状況やルートの確認をする。時折後ろから漏れ聞こえる風信機長の声に気を取られないようにしながら。同乗するキャプテンが現れ、一緒に今日のフライトの確認が始まった。
_zwei_zwei
MEMO「OVER STSRS:SINGULARITY」KP:こめたさん
HOパイロット:ブラッド/むぎさん
HO戦闘機:ユキ・スカーレット/ツヴァイ
END1 両ロスト
シナリオ通して相方の出目が気持ち悪かったwww
ユキ「(シロップたっぷりな)パンケーキ食べたいな…」
noa/ノア
DONE[南風&扶揺✈] パイロットAU南扶ちゃんたち。珍しく雪が積もった日、ある出来事のせいで傷心の扶揺の家にやってきた南風。 朝、窓を開けた扶揺は小さく息をのんだ。
見慣れた窓の外の景色が、どこも真っ白く覆われている。雪が積もるかもしれないという天気予報は当たったらしい。この暖かい地では珍しい雪景色は、いつもなら淡泊な扶揺の心すら躍らせる。だが、今日はそんな景色すら、心の重しを軽くしてはくれなかった。
冷気に肩をすくめ、窓を閉める。もう一度ベッドに潜り込んだところで、枕の脇に置いたスマホにメッセージの通知が表示される。南風だ。
『雪、すごいな。欠航だし午後休みとっちゃった。お前は?』
欠航になったからって休むか? と白目をむく。扶揺は今日は元から休みだ。そう返すとすぐに返信が返ってくる。
『じゃ、午後にお前のとこ遊びにいく。なんか食べたいものとかあるか?』
4509見慣れた窓の外の景色が、どこも真っ白く覆われている。雪が積もるかもしれないという天気予報は当たったらしい。この暖かい地では珍しい雪景色は、いつもなら淡泊な扶揺の心すら躍らせる。だが、今日はそんな景色すら、心の重しを軽くしてはくれなかった。
冷気に肩をすくめ、窓を閉める。もう一度ベッドに潜り込んだところで、枕の脇に置いたスマホにメッセージの通知が表示される。南風だ。
『雪、すごいな。欠航だし午後休みとっちゃった。お前は?』
欠航になったからって休むか? と白目をむく。扶揺は今日は元から休みだ。そう返すとすぐに返信が返ってくる。
『じゃ、午後にお前のとこ遊びにいく。なんか食べたいものとかあるか?』
noa/ノア
DOODLE[FengQing✈] 風信&慕情パイロットAU。バレンタイン風南のおまけ後日談。根回しのお返しを要求される風信機長。
夜、家に帰った風信は、コートを脱ぐのも早々に鞄のチャックに手を伸ばした。
いつもは、その日のレシートやら買った菓子やらすべて入れっぱなしのまま鞄を開けずに床に置いてそのままだが今日は違った。
鞄から箱を取り出し、ソファに腰かけて見つめる。口元が緩む。
ロンドンに彗星のごとく現れた若いショコラティエ。ベルギー仕込みの確かな技術とユニークで斬新なアイデアの融合——。ネットの記事の特集で読んでからずっと気になっていたそのチョコレートが今、自分の手の中にある。だが、そのショコラティエには悪いが、風信の心を今躍らせているのはその中身だけではない。
南風が自分に買ってきてくれたチョコレート。蓋を開けると甘い香りが誘うが、食べるのが勿体なくて蓋を戻す。しばらくその表面をぼんやりと指で撫でたあと、風信はチェストの上にそっと飾るようにその箱を置いた。
2193いつもは、その日のレシートやら買った菓子やらすべて入れっぱなしのまま鞄を開けずに床に置いてそのままだが今日は違った。
鞄から箱を取り出し、ソファに腰かけて見つめる。口元が緩む。
ロンドンに彗星のごとく現れた若いショコラティエ。ベルギー仕込みの確かな技術とユニークで斬新なアイデアの融合——。ネットの記事の特集で読んでからずっと気になっていたそのチョコレートが今、自分の手の中にある。だが、そのショコラティエには悪いが、風信の心を今躍らせているのはその中身だけではない。
南風が自分に買ってきてくれたチョコレート。蓋を開けると甘い香りが誘うが、食べるのが勿体なくて蓋を戻す。しばらくその表面をぼんやりと指で撫でたあと、風信はチェストの上にそっと飾るようにその箱を置いた。
noa/ノア
DONE[風信&南風✈] パイロットAU。バレンタインデー。とある仕事で一緒になったあと、はからずも(?)プレゼントを渡しあうみたいな流れになった二人。※バレンタインなのに、くっつきません
「座談会……ですか?」
怪訝な顔で聞き返す南風に、広報担当職員がにこやかな顔で頷く。
「はい、今度、機内誌の記事用にいろんな職種の人たちで集まって座談会をすることになりまして。副操縦士として抜擢されました、おめでとうござ……」
「いや、あの、なんで僕……話なんてできないですけど」南風がおもわず遮る。
「そりゃあ、若手の有望株ですし、それに——」ぐっと南風の耳元に口を寄せる。「見栄えも、しますしね」
「は……?」思わず身を引いた南風の頬が赤くなる。
「あ、そういえば、風信機長にも声かけてますので」
風信の名を出せば南風が断らないと知っているのだろう。だがどちらにしろ南風に拒否権はなかった。
「では、再来月の14日、よろしくお願いします!」
6239怪訝な顔で聞き返す南風に、広報担当職員がにこやかな顔で頷く。
「はい、今度、機内誌の記事用にいろんな職種の人たちで集まって座談会をすることになりまして。副操縦士として抜擢されました、おめでとうござ……」
「いや、あの、なんで僕……話なんてできないですけど」南風がおもわず遮る。
「そりゃあ、若手の有望株ですし、それに——」ぐっと南風の耳元に口を寄せる。「見栄えも、しますしね」
「は……?」思わず身を引いた南風の頬が赤くなる。
「あ、そういえば、風信機長にも声かけてますので」
風信の名を出せば南風が断らないと知っているのだろう。だがどちらにしろ南風に拒否権はなかった。
「では、再来月の14日、よろしくお願いします!」
akisaki
DONE2025.02.15GBC学パロPart1 牛桃ももこさん
Twitter相互さんの合作絵企画に参加させていただきました!
ももちゃんは「魂っぽさもあるけどちゃんとももちゃん」な絵にしたかった。あと学生服なのは分かってるけど刀は背負ってて欲しかった!!(わがまま)ので刀背負ってます。
どうでもいい小話をするとシャーペンはパイロットのS3。私がお気に入りで使ってるやつそのまま描きました。 2
noa/ノア
DOODLE[FengQing✈️]パイロットAUどうしても空きがなくて仕方なく玄真航空に乗ったら、見事に慕情の便だった風信機長。
「風信様ですね。お荷物はこちらお一つでしょうか?」
「は、はいっ……」
グラウンドスタッフに頓狂な声で答えてしまい、風信は思わず咳払いでごまかした。
何も悪いことなどしていないのに、なぜ空港カウンターでこんな犯罪者のようにどぎまぎしないといけないのだ。見ないようにしないようにしようとすればするほど目に入ってくるロゴから目を逸らす。いつもの南陽航空のロゴではなく目の前にあるのは——ライバルたる玄真航空のロゴ。
ツイていなかったとしか言いようがない。休暇先から急に呼び出されたものの、この休暇シーズン、直前で空いている便などない。同僚に頼み込んでみたものの、どうあがいても、南陽航空も他の航空会社も空きはなかった。ただひとつ奇跡的に空いていたのが、なぜか玄真航空だったというわけだ。
2749「は、はいっ……」
グラウンドスタッフに頓狂な声で答えてしまい、風信は思わず咳払いでごまかした。
何も悪いことなどしていないのに、なぜ空港カウンターでこんな犯罪者のようにどぎまぎしないといけないのだ。見ないようにしないようにしようとすればするほど目に入ってくるロゴから目を逸らす。いつもの南陽航空のロゴではなく目の前にあるのは——ライバルたる玄真航空のロゴ。
ツイていなかったとしか言いようがない。休暇先から急に呼び出されたものの、この休暇シーズン、直前で空いている便などない。同僚に頼み込んでみたものの、どうあがいても、南陽航空も他の航空会社も空きはなかった。ただひとつ奇跡的に空いていたのが、なぜか玄真航空だったというわけだ。
noa/ノア
DOODLE[風信&南風✈] パイロットAU。休憩室のソファで映画見ながら寝落ちた二人。彼シャツ案件みたいなのがやりたかっただけ。
夕日も落ちて、夜が始まろうかという時間の休憩室。しんとした静けさと薄闇に満ちた室内に入った風信は、眉間を揉みながら大きな溜息とともにソファにどさりと腰かけた。
だがその途端、尻の下に何かぐにゃりとしたものを感じ、風信は思わず飛びすさった。
「……いっ……!」
「ぎゃっ……!」
ソファの上でなにかがむくりと起き上がる。
「……南風?」「風信機長??」
ソファの端に身を引いて目を丸くしている顔をまじまじと見つめる。
「すまん、全然気が付かなかった。足、大丈夫だったか?」「はい……」
「どうしたんだこんな真っ暗なところで」
「ちょっと休憩を……って、風信機長こそ、電気つけずに……」
まあ確かにそうだな、と思いながら風信はシャツを脱いで下に来ているTシャツ一枚になると、だらりと背中をソファの背に預けた。
2491だがその途端、尻の下に何かぐにゃりとしたものを感じ、風信は思わず飛びすさった。
「……いっ……!」
「ぎゃっ……!」
ソファの上でなにかがむくりと起き上がる。
「……南風?」「風信機長??」
ソファの端に身を引いて目を丸くしている顔をまじまじと見つめる。
「すまん、全然気が付かなかった。足、大丈夫だったか?」「はい……」
「どうしたんだこんな真っ暗なところで」
「ちょっと休憩を……って、風信機長こそ、電気つけずに……」
まあ確かにそうだな、と思いながら風信はシャツを脱いで下に来ているTシャツ一枚になると、だらりと背中をソファの背に預けた。
noa/ノア
DONE[風信&南風✈] パイロットAU。この間の、隠れて泣いている南風を見つけてしまった日の夜。風信さんの家でべしょべしょに泣く南風……
⚠️暴言を吐くパワハラ上司がいます
フライトを終えて戻ったら一番にやりたいこと、それは熱いシャワーをたっぷり浴びることだ。
風信にとってそれは、フライト先でも家でも同じだった。だがやはり長距離のフライトのあとは自分の家のシャワーが一番だ。明日はオフだし映画でも見ようかなどと考えながらタオルで髪を乾かしていると、テーブルに置いたスマホの着信音が鳴った。
南風だ。タオルを肩にかけてタップする。チャットメッセージ画面が現れる。
『今日はすみませんでした。ハンカチは洗って今度お返しします』
備品室の隅で肩を震わせていた姿を思い出す。
『気にしなくていい。大丈夫か?』と返信を返す。少し間があって吹き出しが現れる。
『大丈夫だとおもいます』
しばらく指が逡巡したあと、返信を打つ。
5343風信にとってそれは、フライト先でも家でも同じだった。だがやはり長距離のフライトのあとは自分の家のシャワーが一番だ。明日はオフだし映画でも見ようかなどと考えながらタオルで髪を乾かしていると、テーブルに置いたスマホの着信音が鳴った。
南風だ。タオルを肩にかけてタップする。チャットメッセージ画面が現れる。
『今日はすみませんでした。ハンカチは洗って今度お返しします』
備品室の隅で肩を震わせていた姿を思い出す。
『気にしなくていい。大丈夫か?』と返信を返す。少し間があって吹き出しが現れる。
『大丈夫だとおもいます』
しばらく指が逡巡したあと、返信を打つ。
noa/ノア
DOODLE[風信&南風✈] パイロットAU。風信さんが南風の横でおやつ食べてるだけ。※たぶん、ほんとのパイロットはコックピットでこんな呑気なことしてないですが…
「それ、おいしそうですね」
隣の操縦席から南風が横目で風信のほうを見る。
「これか? ああ、うまいぞ」
風信は、手の中のチョコレートを口に放り込んだ。
二人の目の前には綺麗な青空が広がっている。大気の様子を知らせてくれる程度には雲があり、だが避けねばいけないような危険は見当たらない。気を抜くことはできないが、自動操縦に任せ、穏やかな時間が流れる。
「一つくださいよ」
南風の声に風信は短く答える。
「だめだ」
不服そうな顔をする南風をちらりと見る。
「同乗するパイロットは同じものを口にしてはいけない。知ってるだろ」
「ええ……でもお菓子くらい……」
「もし、これに毒が入ってたらどうする」
「そんな……それに、風信機長がいま食べててなんともないじゃないですか」
1601隣の操縦席から南風が横目で風信のほうを見る。
「これか? ああ、うまいぞ」
風信は、手の中のチョコレートを口に放り込んだ。
二人の目の前には綺麗な青空が広がっている。大気の様子を知らせてくれる程度には雲があり、だが避けねばいけないような危険は見当たらない。気を抜くことはできないが、自動操縦に任せ、穏やかな時間が流れる。
「一つくださいよ」
南風の声に風信は短く答える。
「だめだ」
不服そうな顔をする南風をちらりと見る。
「同乗するパイロットは同じものを口にしてはいけない。知ってるだろ」
「ええ……でもお菓子くらい……」
「もし、これに毒が入ってたらどうする」
「そんな……それに、風信機長がいま食べててなんともないじゃないですか」
はもん
DONE・「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」で丸焼けになったアラスター側の話(ルシファー不在)・雇用組は生前擬似家族してた設定
・アラスターの生前口調はパイロット版の設定
・腐女子ニフティ
彼を知る前に己を知れ 部屋に戻ったアラスターは、しっかり鍵をかけた後に床に倒れ伏した。
全身が熱い。痛い、のかもしれない。どちらとも分からないまま喘鳴を繰り返す。
地獄の王の炎は強烈だった。容易くアラスターの肌を焼き、熱波は声帯を焼いた。
身動き一つ取れずに呼吸をするだけのアラスター。その背後で、扉がゴンゴンと強くノックされた。
「アラスター。来たよー」
ニフティの声だ。動けないアラスターの代わりに、黒い友人が鍵を開けた。昨日もこうやってルシファーを招き入れたのだろう。余計なことを。心の中で漏れた文句を、友人は笑って聞き流した。
「わあっ。大丈夫、アラスター? やっぱり彼、とびっきりの悪い子ね!」
ニフティは飛び跳ねながら部屋に入る。可愛くて楽しい娘は今日も元気だ。ニフティは焼けて縮れる赤い髪を眺め、穴だらけの服を確認する。
4248全身が熱い。痛い、のかもしれない。どちらとも分からないまま喘鳴を繰り返す。
地獄の王の炎は強烈だった。容易くアラスターの肌を焼き、熱波は声帯を焼いた。
身動き一つ取れずに呼吸をするだけのアラスター。その背後で、扉がゴンゴンと強くノックされた。
「アラスター。来たよー」
ニフティの声だ。動けないアラスターの代わりに、黒い友人が鍵を開けた。昨日もこうやってルシファーを招き入れたのだろう。余計なことを。心の中で漏れた文句を、友人は笑って聞き流した。
「わあっ。大丈夫、アラスター? やっぱり彼、とびっきりの悪い子ね!」
ニフティは飛び跳ねながら部屋に入る。可愛くて楽しい娘は今日も元気だ。ニフティは焼けて縮れる赤い髪を眺め、穴だらけの服を確認する。
noa/ノア
DOODLE[風信&南風✈️] パイロットAU。ある朝突然、空港の麻薬探知犬と入れ替わってしまったっぽい南風。探知犬ハンドラーのモブ君視点。
隅々までありえなさ120%なので、頭をカラにしてお読みください🙇
「今日はどうしたんだ?」
覗き込んだケージの中にいるのは、黒の雄のラブラドール。麻薬探知犬の彼は、ハンドラーの自分の相棒だ。まだ探知犬になって一年ほどだが、訓練の時から落ち着いた優秀な犬だった。だが、今朝ケージに来ると、ケージの中をうろうろ歩き回り床のあちこちを嗅いでいる——まるで見知らぬところに来たように。
だが、餌の皿を置くと、匂いを嗅いでいつもどおりすぐに平らげたので、体調が悪いわけではないらしい。
「さあ、今日も仕事だぞ」
ケージから出し、空港へ向かう。
リードを引いて税関を行きかう客とスーツケースの間を歩きまわる。朝は心配だったが、荷物を次々に嗅いでまわる様子はいつも通りで安心する。
だが、突然ピタリと止まり、空気の匂いを嗅いだ。何か見つけたのかと緊張する。と、突然リードを引っ張られた。
2523覗き込んだケージの中にいるのは、黒の雄のラブラドール。麻薬探知犬の彼は、ハンドラーの自分の相棒だ。まだ探知犬になって一年ほどだが、訓練の時から落ち着いた優秀な犬だった。だが、今朝ケージに来ると、ケージの中をうろうろ歩き回り床のあちこちを嗅いでいる——まるで見知らぬところに来たように。
だが、餌の皿を置くと、匂いを嗅いでいつもどおりすぐに平らげたので、体調が悪いわけではないらしい。
「さあ、今日も仕事だぞ」
ケージから出し、空港へ向かう。
リードを引いて税関を行きかう客とスーツケースの間を歩きまわる。朝は心配だったが、荷物を次々に嗅いでまわる様子はいつも通りで安心する。
だが、突然ピタリと止まり、空気の匂いを嗅いだ。何か見つけたのかと緊張する。と、突然リードを引っ張られた。
noa/ノア
DOODLE[風信&南風✈] パイロットAU。貧血で倒れて風信さんにお姫様だっこされるなんぽんが書きたかっただけ。※諸々深く考えずにお読みください😂
夕暮れの空を飛ぶコックピットに、エンジンの規則的な唸りとは違う音が響く。
南風が、はっとして腕で腹を抱える。「……すみません」
風信は小さく笑い、横目で見た。「腹へってるのか?」
「はい。その、ちょっと節制しておこうかと」
ああ、と風信は察する。
もうすぐやってくる航空身体検査。それはパイロットの健康診断だが、結果いかんによっては飛べなくなることもありうる。もちろん永遠に飛べなくなるような重篤なことは滅多にないとはいえ、ひっかからないに越したことはない。
「前回、数値がちょっと悪くなってたので……今回は食事もしばらくサラダだけにしたりして頑張ってるんですけど……」
「ハードな仕事なんだから、しっかり食べないともたないぞ」と風信は眉をひそめるが、向こうも大人だ。食生活に口を出すこともあるまい、とそれ以上は何も言わなかった。
2137南風が、はっとして腕で腹を抱える。「……すみません」
風信は小さく笑い、横目で見た。「腹へってるのか?」
「はい。その、ちょっと節制しておこうかと」
ああ、と風信は察する。
もうすぐやってくる航空身体検査。それはパイロットの健康診断だが、結果いかんによっては飛べなくなることもありうる。もちろん永遠に飛べなくなるような重篤なことは滅多にないとはいえ、ひっかからないに越したことはない。
「前回、数値がちょっと悪くなってたので……今回は食事もしばらくサラダだけにしたりして頑張ってるんですけど……」
「ハードな仕事なんだから、しっかり食べないともたないぞ」と風信は眉をひそめるが、向こうも大人だ。食生活に口を出すこともあるまい、とそれ以上は何も言わなかった。
noa/ノア
DOODLE[風信&南風✈] パイロットAU。長距離往復フライトの次の日、ふたり一緒にインフルにやられる二人。高熱の風信機長にビデオ通話する南風がいます。高熱でフラフラの風信さんがやたら色っぽいということを書きたかっただけです。
※全年齢です
熱のいたずら「南風、大丈夫か?」
十時間をこえる長距離往復フライトは、慣れていても堪える。だが、フライト後、一緒に乗務していた南風の顔に疲労以外のものを感じ、風信は尋ねた。南風は、気づかれたことに驚いたように顔をあげる。
「大丈夫です。でもちょっとだけ……頭がいたくて」
にこっと笑って見せる南風の額にすっと手を伸ばす。
「熱はなさそうだな。でも体調が悪くなるようだったら医者にいけよ」
「はい」南風は答える。「機長の手、冷たくて気持ちいい……」
そのトロリとした顔に若干心配になるが、南風のことだ、無理はしないだろうとそれほど気にとめず帰宅した。
次の日の朝、風信は嫌な予感とともに目を覚ました。
枕の上で動かした頭がずきりと鈍く痛む。恐る恐る額に手をもっていく。
2791十時間をこえる長距離往復フライトは、慣れていても堪える。だが、フライト後、一緒に乗務していた南風の顔に疲労以外のものを感じ、風信は尋ねた。南風は、気づかれたことに驚いたように顔をあげる。
「大丈夫です。でもちょっとだけ……頭がいたくて」
にこっと笑って見せる南風の額にすっと手を伸ばす。
「熱はなさそうだな。でも体調が悪くなるようだったら医者にいけよ」
「はい」南風は答える。「機長の手、冷たくて気持ちいい……」
そのトロリとした顔に若干心配になるが、南風のことだ、無理はしないだろうとそれほど気にとめず帰宅した。
次の日の朝、風信は嫌な予感とともに目を覚ました。
枕の上で動かした頭がずきりと鈍く痛む。恐る恐る額に手をもっていく。
noa/ノア
DONE新春SSおみくじ:第六番 [風信&南風 パイロットAU]※南風はでてきません
認識のすれ違いにより、風信機長と組むモブ副操縦士君が勘違いをするお話。
「おはよう」
ブリーフィング室で後ろからかけられた声に、若い副操縦士が振り返る。
「おはようございます。風信機長ですか」
「ああ。NY2501便はここだな?」
「はい、はじめまして」
社内で名高い風信機長だが、その副操縦士はまだ一緒に飛んだことはなかった。二人で確認を始める。
風信も、話しながらこの初めて組む副操縦士の様子をみていた。少しばかり早とちりしがちなところはありそうだが、判断は早そうだ。ちらちらと自分の顔を伺ってくる様子に少し引っかからないでもないが、機長の反応が気になるのは仕方ないだろうとそれほど気にはとめなかった。
一通り確認を終えたところで、風信は指を軽く弄び、左手から指輪をはずした。だが外したところでそれは風信の指からぽろりと落ちた。
1302ブリーフィング室で後ろからかけられた声に、若い副操縦士が振り返る。
「おはようございます。風信機長ですか」
「ああ。NY2501便はここだな?」
「はい、はじめまして」
社内で名高い風信機長だが、その副操縦士はまだ一緒に飛んだことはなかった。二人で確認を始める。
風信も、話しながらこの初めて組む副操縦士の様子をみていた。少しばかり早とちりしがちなところはありそうだが、判断は早そうだ。ちらちらと自分の顔を伺ってくる様子に少し引っかからないでもないが、機長の反応が気になるのは仕方ないだろうとそれほど気にはとめなかった。
一通り確認を終えたところで、風信は指を軽く弄び、左手から指輪をはずした。だが外したところでそれは風信の指からぽろりと落ちた。
noa/ノア
DONE新春SSおみくじ:第四番 [風信&南風 パイロットAU]年越しのNYの中継を見ていた風信機長が、画面に見慣れた姿を見つけるお話。
「ん?」
会社の休憩室で、テレビで流れるニュースをぼんやりと見ていた風信は、思わずその画面を凝視した。
テレビには新しい年を待つ世界各地の様子が流れている。画面にいま映っているのは、ニューヨークはタイムズスクエア。年越しの有名なカウントダウンには、毎年大勢の人が集まる。
まだ早いはずだが、もうすでにカウントダウン待ちの人々が集まっているらしい。だが、それはどうでもよかった。風信の目を引いたのは、キャスターの後ろに映っている人物だ。
ダウンジャケットに身を包み、寒そうにしながらきょろきょろと周りを見ているその姿には、ひどく見覚えがあった。
「南風……?」
間違いない。自分でもよく気づいたものだなと思いながら風信はおもわず画面の中の姿を見つめた。
1075会社の休憩室で、テレビで流れるニュースをぼんやりと見ていた風信は、思わずその画面を凝視した。
テレビには新しい年を待つ世界各地の様子が流れている。画面にいま映っているのは、ニューヨークはタイムズスクエア。年越しの有名なカウントダウンには、毎年大勢の人が集まる。
まだ早いはずだが、もうすでにカウントダウン待ちの人々が集まっているらしい。だが、それはどうでもよかった。風信の目を引いたのは、キャスターの後ろに映っている人物だ。
ダウンジャケットに身を包み、寒そうにしながらきょろきょろと周りを見ているその姿には、ひどく見覚えがあった。
「南風……?」
間違いない。自分でもよく気づいたものだなと思いながら風信はおもわず画面の中の姿を見つめた。
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DONE新春SSおみくじ:第弐番 [風信&南風 パイロットAU]南風のサングラスが壊れるお話。
「あ、」
コックピットで機材の最終チェックを終え、出発を待っていた風信は、その声に隣を見た。
副操縦士の南風が、手に持ったサングラスをいじっている。
「どうした」と覗き込む。その手の中のサングラスは片方のつるが外れていた。
「壊れたのか?」風信が聞くと、南風は気まずそうな顔をした。
「その、昨日うっかり踏んでしまって……。でも、つるが外れただけだったので、テープで巻いてみたら直ったかと思ったんですが」
目を近づけて、うーんと唸る。「やっぱりダメだったのかも」
「予備は」風信が聞くと南風は、そのぅ、と言葉を濁す。「……ロッカーに」
「おい」
風信の顔を見て、南風の表情がわずかに固まる。
「お前、これはカッコつけるための小道具じゃなくて、上空では必需品だぞ」
1012コックピットで機材の最終チェックを終え、出発を待っていた風信は、その声に隣を見た。
副操縦士の南風が、手に持ったサングラスをいじっている。
「どうした」と覗き込む。その手の中のサングラスは片方のつるが外れていた。
「壊れたのか?」風信が聞くと、南風は気まずそうな顔をした。
「その、昨日うっかり踏んでしまって……。でも、つるが外れただけだったので、テープで巻いてみたら直ったかと思ったんですが」
目を近づけて、うーんと唸る。「やっぱりダメだったのかも」
「予備は」風信が聞くと南風は、そのぅ、と言葉を濁す。「……ロッカーに」
「おい」
風信の顔を見て、南風の表情がわずかに固まる。
「お前、これはカッコつけるための小道具じゃなくて、上空では必需品だぞ」
noa/ノア
DONE[風信&南風✈] 風南パイロットAU。どうみても普通じゃない二人の関係に気づきだす社員たち。当の本人たちは気づいてません。
ただならぬ二人 あの二人は絶対におかしい。
南陽航空の少なからぬ社員たちの間で、その認識は共有されていた。
業界でも指折りの中堅パイロット、風信機長。
会社の有望株と名高い、南風副操縦士。
きら星のような二人は、その輝きだけで注目を集めていたのかといえば、それは少し違ったかもしれない。
「南風、どうした」
機へ向かう前にパイロットたちがフライトの確認を行うブリーフィング室。一足先にパソコン画面で雲の様子を確認していた南風が俯いているのを見て、やってきた風信が声をかける。
南風が顔を上げる。その片目は赤く涙でぬれていた。
「あ、風信機長! いえ、さっき外を確認したときに風が強くて、ちょっと目に何か入ってしまって」
南風が目にもっていこうとした手を、風信が掴む。
2523南陽航空の少なからぬ社員たちの間で、その認識は共有されていた。
業界でも指折りの中堅パイロット、風信機長。
会社の有望株と名高い、南風副操縦士。
きら星のような二人は、その輝きだけで注目を集めていたのかといえば、それは少し違ったかもしれない。
「南風、どうした」
機へ向かう前にパイロットたちがフライトの確認を行うブリーフィング室。一足先にパソコン画面で雲の様子を確認していた南風が俯いているのを見て、やってきた風信が声をかける。
南風が顔を上げる。その片目は赤く涙でぬれていた。
「あ、風信機長! いえ、さっき外を確認したときに風が強くて、ちょっと目に何か入ってしまって」
南風が目にもっていこうとした手を、風信が掴む。
もずく
DONE月にはでっかわバニーちゃんが住んでいる🌕🐰※巨大化パロ?
※フォロワーさんの天才呟きが元ネタ
パイロット君は無邪気なでっかわ🐰ちゃんによって命の危機を感じながらもたくさんムフフな目にあってほしい!
noa/ノア
DONE[風信&南風✈️] パイロットAU。風信機長とのクリスマスフライトが叶わず、一人、家で寂しく過ごしている南風だったが……?きよしこのよる はあ……
南風は自室のベッドにごろりと転がり、今日何度目かの大きな溜息をついた。
なんてつまらないクリスマスなんだ。
ちらりと時計を見る。味気ないクリスマスの日ももう終わろうとしている。
「クリスマスにオフなんて、彼女とデートでもすればいいじゃないか」そう言って小突いてきた年配の機長には苦笑いで返すしかなかったが、本当は言い返したかった。
彼女なんていませんよ。女性に興味ないですし。なんで若いっていうだけで、クリスマスには誰かとデートっていう発想になるんですか?
もちろん、そんなこと一文字だって言えないのだが。
自分がクリスマスを誰かと一緒に過ごすなら—。
その人は、いま、まさにクリスマス本場の国にいる。
3354南風は自室のベッドにごろりと転がり、今日何度目かの大きな溜息をついた。
なんてつまらないクリスマスなんだ。
ちらりと時計を見る。味気ないクリスマスの日ももう終わろうとしている。
「クリスマスにオフなんて、彼女とデートでもすればいいじゃないか」そう言って小突いてきた年配の機長には苦笑いで返すしかなかったが、本当は言い返したかった。
彼女なんていませんよ。女性に興味ないですし。なんで若いっていうだけで、クリスマスには誰かとデートっていう発想になるんですか?
もちろん、そんなこと一文字だって言えないのだが。
自分がクリスマスを誰かと一緒に過ごすなら—。
その人は、いま、まさにクリスマス本場の国にいる。