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    フロン

    koto0622yuuhi

    DONEバーテンダー×フロントのうずぎゆ
    義勇さんの誕生日の話
    真夜中のHappyBirthday2月8日、冨岡の誕生日は俺も冨岡も仕事だが、翌日は揃って休みだったので仕事が終わったらうちに来る約束になっていた。昼までの勤務を終えて自宅に帰った俺は夜8時までの勤務を終えてからうちに来る冨岡を迎えるための準備の真っ最中だ。俺も冨岡も甘い物が特別好きというわけではないのでホールケーキを買ったところで処理に困るだろうとホテルのレストランでテイクアウト出来るケーキを2つ買ってきている。甘すぎないのできっとお2人でも食べやすいと思いますとカットケーキにも乗せられるくらいの小さなバースデープレートを作ってくれた甘露寺が勧めてくれたので大丈夫だろう。

    「あれ、メッセージ来てる。」

    夕飯の準備を終えてリビングに戻って来たらテーブルの上のスマホが光っていた。メッセージアプリを起動すれば送り主はもうすぐ仕事を終えてここに来るはずの冨岡。なんとなく内容を察することが出来てしまって溜め息と共にトーク画面を開く。新人が起こしたトラブルに巻き込まれてしまったために時間通りに上がれないことと、時間が遅くなるから今日訪ねるのはやめたほうがいいかという問いかけのメッセージが送られてきているトーク画面に、時間が遅くなることへの了解と遅くなっても良いからおいでというメッセージを送っておく。見る時間は無いだろうがメッセージを送ってきているので帰るときにはスマホを確認するだろう。トラブルの対処で忙しいだろうにその合間を縫ってメッセージを送ってくれただけで、冨岡が俺との約束を気にかけていてくれたことがわかる。夜ふかしは苦じゃないし時間が遅くなってもここに来てくれるだけで充分だ。
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    DONE『サマーロストチャイルド』『フロンティア』を経て、南の島へ移住した七虎の日常

    新刊『サマーロストチャイルド』に収録している書き下ろし作品『ロストサマーデイドリーミング』のつづきです
    ※『ロストサマーデイドリーミング』を読んでいないとわからない内容になっています

    新刊購入してくださってありがとうございました!
    感謝の気持ちを込めて

    まよなか
    ナイトウォーク 前編「クラフトコーラ? って、なに?」
     おかえりの抱擁のために両腕を広げていた七海は、おあずけを喰らった犬のようにその場で停止した。ただいまのあとは抱擁、というのは二人で暮らしはじめてからずっと暗黙の了解であったし、悠仁が日中バイトに出ているあいだはひとりで家に籠っている七海にとって大切な儀式のひとつだ。
    「ハグは?」
    「あ、ごめん」
     促されて腕を広げた悠仁を、七海はいつもより強い力で抱きしめる。「え? 力強くない?」戸惑っている悠仁の声はきかなかったことにする。私は悪くないので。胸の内だけで言い訳をして、ぎゅうぎゅうと悠仁を締めつけた後、七海は悠仁の若くつるんとした額にくちづけた。
     外から帰ってきたばかりだというのに、悠仁の身体はポカポカとあたたかい。逆に家のなかに籠っていた七海の方が冷えているくらいで、「わっ、冷たっ」と悠仁が七海の両手を包む。
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