ロジ
Betypowder_
PAST参謀×将校アンソロジー「3時のおやつにショートブレッド」に寄稿した小説です。偏愛「お前、疲れてるのか?」
いつも通り食事を用意しに来た参謀に将校が声をかける。
「何を急に?」
「質問に質問で返すな。」
「これは驚きましたね、捕まっている貴方が私に指図するなど……」
「くだらない。いいから応えろ。」
将校を後ろ手に縛っていた縄が解かれ、胸の前で手錠がかかる。ポケットの中の小銭を動かしたように鳴く鎖が、参謀の手の内まで伸びている。
将校の座る椅子の前、やけに仕立ての良いテーブルクロスのひかれたその上に、スープにパンと、焼いた肉の、筋のないところが並べられた。
紅茶のカップを音もなく置いた参謀がお言葉ですが、と口を開く。
「黒い油を取り逃した事を散々咎められ、果ては私に怪我を負わせた貴方の始末が決まるまで世話をさせられていて、疲れていないとでも?」
5630いつも通り食事を用意しに来た参謀に将校が声をかける。
「何を急に?」
「質問に質問で返すな。」
「これは驚きましたね、捕まっている貴方が私に指図するなど……」
「くだらない。いいから応えろ。」
将校を後ろ手に縛っていた縄が解かれ、胸の前で手錠がかかる。ポケットの中の小銭を動かしたように鳴く鎖が、参謀の手の内まで伸びている。
将校の座る椅子の前、やけに仕立ての良いテーブルクロスのひかれたその上に、スープにパンと、焼いた肉の、筋のないところが並べられた。
紅茶のカップを音もなく置いた参謀がお言葉ですが、と口を開く。
「黒い油を取り逃した事を散々咎められ、果ては私に怪我を負わせた貴方の始末が決まるまで世話をさせられていて、疲れていないとでも?」
omamepaku
DONE #ぎゆさねエッッコスアンソロジー(アフター)らんじぇりーを愛でるさねみのお話②
⚠️注意⚠️
・モブ女→ぎゆシーンがあります(腕組むくらい)
・ここまでは不穏な空気、でも最後にはハピエンです!しばしお待ちを!
・うずさん、いつもぎゆさねをありがとうございます。勝手に辛いもの好きにしました。いつもありがとうございます。
・書きなぐり、誤字脱字ごめんなさい💦最後まで走ります! 10
年中海開き
DONE8億ルクスどころじゃなかった、直視は網膜が危険。ド光のパッション属性ユニぶつけられると弾けて飛んでしまうんだ私は、何?毎秒かわいい、地球まだ太陽系惑星だよね?突然恒星になったりしない?天の川銀河のセンター張れるよ……あとこういうスタイル誤魔化せない衣装着られると股下マリアナ海溝なのが世界にバレてしまうのでやめて欲しい、ありがとうございますほんと…… 2
ゆえな
DOODLE出ロデバディアンソロジー参加作品サンプルです。本題に入るまで。
宝探し 近づく足音に気付いたのか、難しい顔で手元を見つめていた少年がふと顔を上げた。
「……デク⁉︎」
言葉と共に弾けるように立ち上がる少年に、もさもさした緑色の髪と右の頬に大きく残った傷痕が特徴的な青年、緑谷出久は声を掛けようと口を開きかけた格好でぴたりと止まる。
「ホンモノ⁉︎ なんでっ? あっ、もしかしてコスプレ? ホンモノなら絶対にわかると思ったけど、こんなとこにいるわけがないし……」
ぶつぶつと呟きながら一人考え込む少年の様子に、出久の数歩後ろを歩いていたスラリと背の高い茶色い髪の青年が小さく笑った。
「デクそっくりだな」
「そ、そうかなあ…?」
二人でひそひそと言葉を交わす。
「ええと……一応ホンモノ、です」
1729「……デク⁉︎」
言葉と共に弾けるように立ち上がる少年に、もさもさした緑色の髪と右の頬に大きく残った傷痕が特徴的な青年、緑谷出久は声を掛けようと口を開きかけた格好でぴたりと止まる。
「ホンモノ⁉︎ なんでっ? あっ、もしかしてコスプレ? ホンモノなら絶対にわかると思ったけど、こんなとこにいるわけがないし……」
ぶつぶつと呟きながら一人考え込む少年の様子に、出久の数歩後ろを歩いていたスラリと背の高い茶色い髪の青年が小さく笑った。
「デクそっくりだな」
「そ、そうかなあ…?」
二人でひそひそと言葉を交わす。
「ええと……一応ホンモノ、です」
dressedhoney
DOODLEPixivへ既に投稿済みのもの。一応こちらにも。円卓の露台で深い眠りに落ちるロジェールを、Dが叩き起こす話。
Dロジェ。2人は付き合っていないけど、甘くて、暗くて、短い。
ロジェールは【冷静】の魔術を息するように己にかけていたと思っているのですが、それでも抗えない眠気とあらば、さぞ恐ろしかったでしょうね。
銀の禅譲、金の簒奪 生きている。
生きているということは、起きているということだ。
「……D、おはよう、ございます」
私が円卓の露台へ根を生やしてから、それなりに経った。まさか比喩表現でもなく、本当に木の根を自分が生やす日が来るなんて、狭間の地を訪れた頃の私は夢にも思わないだろう。
今は一体、いつだろうか。寝ぼけまなこでDを見つめれば、彼はサッとフェイスプレートを下ろし、感情を読ませない鎧の中へと引っ込んでしまった。
「あの、D」
そのまま体も帰ってしまう。すぐ近くの大祝福にとどまっているようだが、私に追いかける術はなかった。
――熱い、唇が。私の体の中で確かな燻りを感じるのは、今やそこだけである。
半屍と称される肉体。下半身は、とうに眠ってしまっていた。上半身もいつ冷めるかといったところで、雪濃い森の冷気に晒されたような古い殻は、常に強い眠気を運んでくる。
2881生きているということは、起きているということだ。
「……D、おはよう、ございます」
私が円卓の露台へ根を生やしてから、それなりに経った。まさか比喩表現でもなく、本当に木の根を自分が生やす日が来るなんて、狭間の地を訪れた頃の私は夢にも思わないだろう。
今は一体、いつだろうか。寝ぼけまなこでDを見つめれば、彼はサッとフェイスプレートを下ろし、感情を読ませない鎧の中へと引っ込んでしまった。
「あの、D」
そのまま体も帰ってしまう。すぐ近くの大祝福にとどまっているようだが、私に追いかける術はなかった。
――熱い、唇が。私の体の中で確かな燻りを感じるのは、今やそこだけである。
半屍と称される肉体。下半身は、とうに眠ってしまっていた。上半身もいつ冷めるかといったところで、雪濃い森の冷気に晒されたような古い殻は、常に強い眠気を運んでくる。
dressedhoney
DOODLEずぶ濡れになったロジェールが風邪を引かないように、心優しいDくんが赤いマントを貸してあげる話。Dロジェ。付き合っていないが、最後だけいかがわしい。
渇きに濡れる「いやあ、水も滴るなんとやらというやつです」
目の前の、全裸の阿呆が言う。せめて替えの下履きくらい身につけろと伝えれば、平然と忘れていました! などとのたまいながら鞄を漁り始めた。
焚き火に照らされる肌は未だしっとりとして、濃い色の髪も腹が立つくらいに艶やかである。傍にいるのが女であれば、ここは閨だった。だがここには、男だけ。それも、端正な顔立ちをした全裸の色男が如何に阿呆かを知っている、男だけ。
こいつは、水に落ちた。というか、舟を探して水辺を歩いていた所を、珍しいスイレンが咲いているのを見つけただの言いながら駆け出して、木の根に躓いて真正面から転けたのである。それで全身濡れ鼠となり、今日の探索を早めに切り上げて祝福の傍らで野営する羽目になっていた。
4863目の前の、全裸の阿呆が言う。せめて替えの下履きくらい身につけろと伝えれば、平然と忘れていました! などとのたまいながら鞄を漁り始めた。
焚き火に照らされる肌は未だしっとりとして、濃い色の髪も腹が立つくらいに艶やかである。傍にいるのが女であれば、ここは閨だった。だがここには、男だけ。それも、端正な顔立ちをした全裸の色男が如何に阿呆かを知っている、男だけ。
こいつは、水に落ちた。というか、舟を探して水辺を歩いていた所を、珍しいスイレンが咲いているのを見つけただの言いながら駆け出して、木の根に躓いて真正面から転けたのである。それで全身濡れ鼠となり、今日の探索を早めに切り上げて祝福の傍らで野営する羽目になっていた。
しまこ
DOODLEパーバソ 真っ白に全てさようなら降りしきる雪よ
今だけはこの心を凍らせてくれ
全てを忘れさせてくれよ
真っ白に全てさようなら
降りしきる雪よ 全てを包み込んでくれ
今日だけは
全てを隠してくれ
曲が良すぎて作業どころじゃなくなるwいつか完成させたいね
たかのアキ
INFOテイノレズオブシリーズの男主人公受けの成人向け作品を集めたアンソロジー『君の*で闇鍋♂するアンソロジー』の第2弾に参加させていただきます。こちらはティトヴェイの見本ページです。発売時期、購入方法等は、お知らせホームページを適宜ご確認ください。よろしくお願いいたします。お知らせホームページ
https://shuuketales.wixsite.com/anthology 2
たかのアキ
INFOテイノレズオブシリーズの男主人公受けの成人向け作品を集めたアンソロジー『君の*で闇鍋♂するアンソロジー』の第2弾に参加させていただきます。こちらはディムスタの見本ページです。発売時期、購入方法等は、お知らせホームページを適宜ご確認ください。よろしくお願いいたします。お知らせホームページ
https://shuuketales.wixsite.com/anthology 2
TANI
DONE【停止中】鳥師弟アンソロジー掲載作品「ちょっと飯」通販中!
とらのあな:https://www.melonbooks.co.jp/fromagee/detail/detail.php?product_id=2695483
フロマージュ:https://www.melonbooks.co.jp/fromagee/detail/detail.php?product_id=2695483 11
NARUHA
PAST2017年に頒布された鉢尾アンソロジー「なまえをよんで」に寄稿させていただいた小説の再録になります。どこかに置いておきたくて、でも支部はちょっとな……と思ったのでこちらに。当社比甘めの鉢尾です。
空は青くて雲は白い。空は青いし雲は白い。
山は緑で花は柔らかく、のどかな光が視界に満ちる。
「勘右衛門」と呼ぶ声は穏やかで、それでいて優しい。ゆったりとした気候にふと意識を預けそうになって、また名を呼ばれた。どうやら何かしらの用事があるらしい。視線を向ければそいつは少し困ったような、けれどどこか訝しげな顔でこちらを見ていた。
――ああ、ごめん。少しばかり眠くてさ。
だってせっかくこんな暖かな良い天気の日に、わざわざ書き物しなくたっていいじゃない。
「お前な、」
呆れたように指先で額を弾かれる。
何だお前、おれの心を読んだとでも言うのかこの助平。
ひとしきり心の中で文句を言って、尾浜は深く息を吐き出した。おはよう。笑って口だけでそう告げる。どうやらそれがお気に召したらしい彼は、口端を僅かに上げて頭を撫でてきた。音のない声は、彼の気に入るところらしい。
4520山は緑で花は柔らかく、のどかな光が視界に満ちる。
「勘右衛門」と呼ぶ声は穏やかで、それでいて優しい。ゆったりとした気候にふと意識を預けそうになって、また名を呼ばれた。どうやら何かしらの用事があるらしい。視線を向ければそいつは少し困ったような、けれどどこか訝しげな顔でこちらを見ていた。
――ああ、ごめん。少しばかり眠くてさ。
だってせっかくこんな暖かな良い天気の日に、わざわざ書き物しなくたっていいじゃない。
「お前な、」
呆れたように指先で額を弾かれる。
何だお前、おれの心を読んだとでも言うのかこの助平。
ひとしきり心の中で文句を言って、尾浜は深く息を吐き出した。おはよう。笑って口だけでそう告げる。どうやらそれがお気に召したらしい彼は、口端を僅かに上げて頭を撫でてきた。音のない声は、彼の気に入るところらしい。
4nzun
DOODLEウルトラヒロイック2DL:最弱王
ロイヤル:ニコレッタ・ロジーネ・エーデンヴァレー/黒絵
侍:天沼 屍滅/氷月
呪集家:シャーパカラ・バクタ・アシャナ/東 四季
羊飼い:セト/Grant
全生還
おもろかった!
dressedhoney
DOODLEDロジェ二人旅をしているころのある一夜。
付き合ってはいないけれどお互い心を開いているくらい。
甘くて短い。
笑う、策士 月明かりの強い夜のことだった。
「ねぇ、D」
遺棄された教会を見つけた二人が野営の準備を終え、後は眠るだけといった頃合。ロジェールは、少し離れたところで横になっているDへ声を掛けた。
「……スー…」
淡い寝息が返されるが、ロジェールは気にせず続ける。
「私、なんだか眠れなくて。少しだけ、一緒に暇を潰してくださいませんか?」
もちろん返事はない。それでもロジェールは淡々としていた。
「貴方と私の仲ですよ? 狸寝入りくらいお見通しなんですから」
「……お前とどのような仲なのか、皆目見当がつかないのだが」
背を向け横になったままではあるが、Dからの反応にロジェールは声を弾ませる。
「それは、もう! 一緒にゲームをするような仲です!」
3970「ねぇ、D」
遺棄された教会を見つけた二人が野営の準備を終え、後は眠るだけといった頃合。ロジェールは、少し離れたところで横になっているDへ声を掛けた。
「……スー…」
淡い寝息が返されるが、ロジェールは気にせず続ける。
「私、なんだか眠れなくて。少しだけ、一緒に暇を潰してくださいませんか?」
もちろん返事はない。それでもロジェールは淡々としていた。
「貴方と私の仲ですよ? 狸寝入りくらいお見通しなんですから」
「……お前とどのような仲なのか、皆目見当がつかないのだが」
背を向け横になったままではあるが、Dからの反応にロジェールは声を弾ませる。
「それは、もう! 一緒にゲームをするような仲です!」
nnmahitorigoto
INFO7月6日(日)「蛍宴」発行予定塚橋アンソロジー
「夜もすがら」
よろしくお願いいたします!
※こちらは告知画像ですので表紙等とは別デザインになります。
(勿体無いので作ったデザイン全部置いておきますすみません…) 4
はりやま
MENU2025年2月1日~2日に開催される非公式webオンリー【義勇軍大芋煮会4】に
サークル参加させていただきます。
【う8】お針箱
シン・クロニクルのネットプリント(2種)
※プリント番号は当日サークルスペースにて公開します。
また、以下のアンソロジーにも参加しております。
・チェンクロ「推しクロニクル2」4P
・シンクロ「宿り木の回顧録」1P&裏表紙(レンゲ)
よろしくお願いいたします! 2
hiisekine_amcr
DOODLEアストロロジー×アクアリウムの雨クリ中心神話パロアストロリウム 1部(改訂版)アストロリウム 第一部(改訂版)
登場人物紹介
アクラブ……蠍を司る神であり、商人。星読みの技術に長けている。エルナトとは知己の中。名前の語源は「蠍」
オルカ………海を治める海底人の王。名前の語源は「クジラの類」
エルナト……牡牛を司る神であり、砂の国を治める王。圧倒的な戦闘力を有している。名前の語源は「角で突く」
ハマル………牡羊を司る神。アクラブ、エルナトとは友人。普段は遊牧民に混ざって生活している。名前の語源は「子羊」
セルペンス…海底人の一人で、オルカを補佐する頭領の役目。名前の語源は「蛇」
砂の国を治める王エルナトは、牡牛を司る王であり、またひとはしらの神である。
エルナトには知己がいた。蠍を司る神である、アクラブだった。彼は星読みの技能に長け、商才に優れた商人でもあったが、強い支配力を持つエルナトに逆らうことはできなかった。
3439登場人物紹介
アクラブ……蠍を司る神であり、商人。星読みの技術に長けている。エルナトとは知己の中。名前の語源は「蠍」
オルカ………海を治める海底人の王。名前の語源は「クジラの類」
エルナト……牡牛を司る神であり、砂の国を治める王。圧倒的な戦闘力を有している。名前の語源は「角で突く」
ハマル………牡羊を司る神。アクラブ、エルナトとは友人。普段は遊牧民に混ざって生活している。名前の語源は「子羊」
セルペンス…海底人の一人で、オルカを補佐する頭領の役目。名前の語源は「蛇」
砂の国を治める王エルナトは、牡牛を司る王であり、またひとはしらの神である。
エルナトには知己がいた。蠍を司る神である、アクラブだった。彼は星読みの技能に長け、商才に優れた商人でもあったが、強い支配力を持つエルナトに逆らうことはできなかった。
yochi_yochi115
DONEスケブの現パロジュナビマ㍌もちもちダンボールさんへ【ジュナビマ】 チチチ。鳥の囀りのようなスマートフォンのアラームを切るため、アルジュナはコンロの火を止めた。
フライパンの上にある生地の焼き具合を確認する。程よい焦げ目がついているのを見て裏返すと、まだ油の残った熱い鉄板の上で、生地がパチパチと焼ける音を立てていた。
「さて、そろそろ起こしに行きましょうか」
未だに鳴り続けるスマートフォンのアラームをオフにし、アルジュナは手を洗った。普段の休日であれば、そろそろ兄のビーマが階段を下りてくる時間だ。
昨晩は帰りが遅かったためか、規則正しい生活を送るビーマにしては珍しく、まだ起きてくる気配がない。隣のコンロで温めていたダールという豆のカレーの加熱も一旦止め、アルジュナは二階の寝室へと向かう。
1575フライパンの上にある生地の焼き具合を確認する。程よい焦げ目がついているのを見て裏返すと、まだ油の残った熱い鉄板の上で、生地がパチパチと焼ける音を立てていた。
「さて、そろそろ起こしに行きましょうか」
未だに鳴り続けるスマートフォンのアラームをオフにし、アルジュナは手を洗った。普段の休日であれば、そろそろ兄のビーマが階段を下りてくる時間だ。
昨晩は帰りが遅かったためか、規則正しい生活を送るビーマにしては珍しく、まだ起きてくる気配がない。隣のコンロで温めていたダールという豆のカレーの加熱も一旦止め、アルジュナは二階の寝室へと向かう。
めざしねこ
DOODLE遅くなりましたがグロスタの誕生日おめでとうをアラミスに祝ってもらいました。でもこの工場ではグロスタ×ジェレミーを生成しているので、ジェレミーは出てきませんがグロジェレです。
2025.1.21
冗談「誕生日おめでとう、グロスタ」
背後から掛けられた声に瞬間的に姿勢を正す。それから、このままでは怒られてしまうとすぐに力を抜いたが、一瞬の緊張にも彼は気づいているだろう。姿を見ずとも間違いない。そう思いながら振り返る。
「アラミス殿、ありがとうございます」
「いつになったらそうやって肩に力が入らなくなるやら」
「すいません」
予想通り、普段から周りをよく見ている昔の主にはこちらの緊張などお見通しだった。
「はは、冗談さ。おめでとう」
それでも以前に比べれば良くなったことを知っているから、アラミスはその努力を認めて笑った。それからグロスタの正面に立つと、その手に持っていたものを渡した。
受け取ったグロスタはそれを見るなり、ハッとしてアラミスの顔を見た。
2444背後から掛けられた声に瞬間的に姿勢を正す。それから、このままでは怒られてしまうとすぐに力を抜いたが、一瞬の緊張にも彼は気づいているだろう。姿を見ずとも間違いない。そう思いながら振り返る。
「アラミス殿、ありがとうございます」
「いつになったらそうやって肩に力が入らなくなるやら」
「すいません」
予想通り、普段から周りをよく見ている昔の主にはこちらの緊張などお見通しだった。
「はは、冗談さ。おめでとう」
それでも以前に比べれば良くなったことを知っているから、アラミスはその努力を認めて笑った。それからグロスタの正面に立つと、その手に持っていたものを渡した。
受け取ったグロスタはそれを見るなり、ハッとしてアラミスの顔を見た。