ワタル
8hacka9_MEW
DONEワタルが花火を・・・と見る話目の前で沢山の火花が弾け、間もなく、ドン!という音が、夜空一杯に響いた。
わあっ、と、そこかしこで歓声が上がる。ワタルも、周りと同じ様に、声を上げた。
夏休みも終わりに近付き、今夜は、地元の川べりで花火大会が行われていた。
尤も、毎年人手が多いため、会場に子どもが行くのは中々に厳しく、見に行くのを断念する家も多かった。
そんな折、近所のマンションに住むワタルのクラスメイトの親が複数名、管理人に掛け合い、花火の時間のみ特別に、子ども達に屋上を解放してくれる事になった。
ワタルも、仲の良かったクラスメイトの計らいで、共に屋上で、皆と花火を眺めていた。
パッと花咲く火花は、円や輪を、色とりどりに描いては消えていく。
2081わあっ、と、そこかしこで歓声が上がる。ワタルも、周りと同じ様に、声を上げた。
夏休みも終わりに近付き、今夜は、地元の川べりで花火大会が行われていた。
尤も、毎年人手が多いため、会場に子どもが行くのは中々に厳しく、見に行くのを断念する家も多かった。
そんな折、近所のマンションに住むワタルのクラスメイトの親が複数名、管理人に掛け合い、花火の時間のみ特別に、子ども達に屋上を解放してくれる事になった。
ワタルも、仲の良かったクラスメイトの計らいで、共に屋上で、皆と花火を眺めていた。
パッと花咲く火花は、円や輪を、色とりどりに描いては消えていく。
涼風リュウ
DONE今日からお仕事再開!(ポイピク投稿久々…( ̄▽ ̄;))怪我の完全完治にはあと3~4ヶ月かかるそうですが、とりあえず約3ヶ月にわたる通院生活も終了。
皆さまも怪我には十分お気を付け下さい…(ㅎ꒳ㅎ;)
月sun
DOODLEいつかいなくなる君にいつか斃れる僕は
何が出来るの 何を残せる 何を感じていける
突然来て好き勝手はしゃいで人の上で寝落ちる虎王と
突然溢れた何だかわからない感情の整理がちょっと追い付かないワタル
GARNETCROW ~Last love Song~
8hacka9_MEW
DONEワタルが虎王と七夕の願い事を書く話黄緑と青の短冊を持って、ワタルは龍神池の桜の木の根元へと座り込んだ。
願い事を書いて提出するようにと、学校の宿題になったものだった。
二枚あるのは、失敗した時用の予備というで、二つ願い事を書いても構わないということにはなっていた。
「何がいいかな……」
ワタルは、短冊を眺めながら考える。
普段なら、したい事、やりたい事、欲しい物はいくらでも湧いてくる。
けれど、いざ『二つ』となると、どれを書こうか非常に迷う。ましてや、これはクラスに後々飾られる笹飾りに吊るされる物だった。あまりおかしな事を書けば、俊やクラスの皆のからかいの対象になりかねない。
「うーん……」
ワタルは鉛筆を取り出すも、自分の願い事は何だろうと頭を捻った。思いつく事は、直ぐには叶いそうもない事や、そうでなかったら、自分の目標にしてもいいような事で……。
3604願い事を書いて提出するようにと、学校の宿題になったものだった。
二枚あるのは、失敗した時用の予備というで、二つ願い事を書いても構わないということにはなっていた。
「何がいいかな……」
ワタルは、短冊を眺めながら考える。
普段なら、したい事、やりたい事、欲しい物はいくらでも湧いてくる。
けれど、いざ『二つ』となると、どれを書こうか非常に迷う。ましてや、これはクラスに後々飾られる笹飾りに吊るされる物だった。あまりおかしな事を書けば、俊やクラスの皆のからかいの対象になりかねない。
「うーん……」
ワタルは鉛筆を取り出すも、自分の願い事は何だろうと頭を捻った。思いつく事は、直ぐには叶いそうもない事や、そうでなかったら、自分の目標にしてもいいような事で……。
うっさー
DONEウルトラマンZ超全集を読む前に急いで描いたビランキちゃん。まさかジャグラー写真集であんな形で出てくるとは!
2枚目、ワタルのヒミコのイメージ持ってたけど、あながち間違いでなかったかも、の絵。 2
月sun
DOODLEもはや軍服すら着てない軍服シリーズ小ネタ編。2度目の邂逅。
ファーストフード店にて、
注文の仕方がわからない人と、懐事情で取捨選択を迫られている人の利害が一致。
目立つところだけ隠せばバレないという雑変装が常識人ワタルを襲う。「まぁ、セーラー◯ーンもそんな感じだ」とワタルは雑に流した。 3
wata_tamaki
DOODLE月さんの軍人虎さんがモデルになっていいよと言ってくれたので描いてみる(*/ェ\*)しかし…しかし私には大人の色気は無理でござった…😭
ペンダント(チェーンにリングが通してあるもの)は敵将のワタル殿とお揃いだったらいいなぁなんて妄想(*/ェ\*)
小話を後ろに添付しておきます
「お前が死んだら、お前のリングをいただくぞ。俺様が死んだら、俺様のリングをくれてやる」 5
月sun
DONEお題:彼シャツを着た推しを描く推しがシャツと縁のない人なので、
推しにシャツ着せて推しの推しに着せるという謎の着地をした。
軍服さんシリーズ。
仲良しだけどヒミコは白(ワタル)組ですね。
出会いは、虎がお忍びで行ってた温泉宿で奇襲されて、たまたま出会ったヒミコが温泉から飛び出して来て危険を知らせてくれたお陰で危機一髪回避。
とにかくヒミコに服貸して脱出
謎の民間人の少女と逃避行する珍道中とか? 3
月sun
DONE5/5 一枚追加。軍服さんと妄想絵💦
二人の初対面は、ある日ワタル陣営に虎王が突然単騎奇襲かけてきて、ワタルが一人で応戦。
虎王がワタルの帽子持ってさっさと引き上げてしまうという、嵐のようなものでした。
その後なぜか帽子交換状態でずっと持ってるっていう···
妄想! 11
muginantoka
SPOILER【4話目:はれはな】マギロギ「晴れわたる空に手向けの花を」のGMで
演出で使ったアレソレ。折角なのでこちらに。
同卓〇 これから遊ぶ方は×
#ぼくりょこ
※トレス素材をお借りしております 3
秋道穂花
DONE※夢注意※細かいところ気にしたら負け
ミクリ×オリ主♀(名前¦純 相棒¦シャンデラ 職業¦ポケモンGメン)
↑上司はワタルさん
場面
オリ主の家族を殺した人に復讐するオリ主をミクリさんが全身全霊で止める話純)お前が………!
お前がっ………!
私の大好きな家族をっ………!
家族を殺したのかっ………!
許さない………。許せない……。
シャンデラ!
あいつの魂全部吸って!
シャ)シャ~ン………。
純)そっか。
出来ないのか。
いや、あんな汚い魂なんて食べたくないもんね………。
ごめんね………。
じゃあ………。
私自ら…………。
自ら制裁してやる…………!
うわぁぁぁぁぁぁぁあ!(ナイフ片手に走る)
ミ)(追うように走り出す)
ワ)ミクリくん!
(ナイフで刺す)
ミ)ぐっ……。
純)!!!
どう………して………。
なんでっ!なんでっ!
家族の仇は目の前なのにっ!
なんでじゃまをするのっ!
ミクリくんっ!
ミ)キミの……つらさ………憎さ……分かるよ……。
でも………
このやり方は………
美しくない………。
純)美しくなんてなくていいっ!
私はっ………!私はっ………!
あいつさえ………!
あいつさえ殺せればっ………!
それでっ………!!!
(抱きつかれる)
ミ)お願い………。
お願い………だから………。
私の愛する女 1111
ぴっぴ
DOODLEチョコ作りでやらかしちゃったしょんぼり朔ちゃん🐶チョコ湯煎で溶かしてって言われたら絶対チョコにお湯を加えるやつ🍫
わたるんは気合い入れて作ってくれそうだなぁ〜!
わたさくが幸せに過ごせていますように☺️ 2
サテツ
DOODLE塗ってもなんだか気に入らなくていつものノリになってしまった落書き。顔が広いので多岐にわたる意味のチョコをたくさん毎年もらってるといい・・・。
あとレインとアイリスが一緒にお料理してるとこ見たいし描きたい。夢。
チョコついたカニカマが美味しいかどうかは謎。
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DONEワタルが虎王にリコーダーの吹き方を教える話龍神池に、笛の音が響いていた。けれど、その旋律はあるところまで来ると、音が乱れて止まってしまう。笛…リコーダーを吹いていた主は、拭き口から口を離してため息をついた。「なんで、おんなじ所で間違えちゃうのかなぁ…」
はあ、と、ワタルはため息をついた。
今日の音楽の時間に、ワタルのクラスでリコーダーを吹いた。皆で一斉に合わせるも、なぜかワタルだけが、同じ所で間違えてしまい、その度に、演奏が止まってしまった。何度やっても同じで、ワタルはだんだん、どうしたら良いのか分からなくなってしまったのだ。
(俊のヤツ…、皆の前であんな風に言わなくても良いのに…)
ワタルは、その時の事を思い出して、唇を尖らせる。ワタルが何度もつかえた事で、俊が、「へたっぴ」だの、「何回間違えるんだよ」などと言ってきたのだ。そんな風に言われる事は日常茶飯事なのだが、クラスの皆や由美の前で言われたことが腹立たしくなり、危うく、取っ組み合いのケンカになりかけて、先生に怒られたのだった。
その後もワタルは結局上手く吹けずに、授業は終わった。由美が「一緒に練習する?」と言葉をかけてくれたが、「大丈夫!」とワタルは、笑って言った。 4079
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DONEワタルがうたた寝している虎王を見つける話。その日、帰り道に龍神山を登っていったワタルは、目を丸くした。龍神池のすぐ近くにある桜の木の根元に、虎王が倒れていた。慌ててワタルは、虎王へと駆け寄り……『倒れていた』のは誤りだと気付いた。
虎王は、寝息を立てていた。木から落ちて、気を失っているという訳ではなさそうだった。近くに座り込んで顔を覗き込むと、何とも平和そうな顔だった。
ワタルは、虎王を起こそうかと思ったが、あまりにも気持ち良さそうだったので、それは止めた。代わりに、自分の首に巻いたマフラーをほどいて、虎王の腹にかけてやった。今日は暖かな日とはいえ、まだ真冬なのだから、地面に寝転がったら体が冷えそうだと思ったのだ。
虎王は、すぐに起き出す気配はなかった。ワタルは、しばらくしてから起こしてみようかと思い、虎王のすぐ側に、腰を下ろした。そういえば、今日の宿題は何だったっけ、と、柄にもなくワタルは、鞄の中から算数の教科書とノートを引っ張り出し、鉛筆片手に計算問題を始めた。尤も、それは長くは続かなかった。虎王の呑気な寝息を聞いているうち、やがてワタルも眠気を誘われ、木の幹に寄りかかり、そのまま眠ってしまった。
そうして、どのくらい経 1332
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DONEワタルが虎王に絆創膏を貼る話まずいものを見た、と、ワタルは思った。目を閉じて、耳を塞ぎ、顔を背けたい衝動に駆られる。
それが、
あと数分早ければ良かったのに……
「……」
ワタルは、苦いものでも食べたかのように眉をひそめ、通り過ぎようとした方を見る。見上げた先に、木の枝に掴まった子猫が、必死の声で鳴いていた。子猫のいる枝は細い。何かの理由でそこまで行ってしまい、降りる事も戻る事も出来なくなっているようだった。
何故、今日この道を帰り道に選んでしまったのか……。
ワタルは、深くため息をついた。
背中の鞄を下ろし、木の根元に置いた。木の幹はそれなりに太く、ワタルくらいの体重なら、登れそうだった。激しい揺れで子猫がこれ以上怯えないよう、なるべくゆっくりと登っていく。半分まで来たところで、子猫がワタルに気づいたのか、さあっと毛を逆立てたのが分かった。明らかに警戒している。手を伸ばそうものなら、引っ掻かれるか、噛みつかれそうだった。放っておく選択肢はもちろんあった。
……が、
「……、ホラ、おいで。怖くないから……」
ワタルは、子猫のすぐそばまで登り、手を差し伸べた。シャーシャーという子猫の声が、ちょっと怖かった。 2904
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DONE風邪ひいたワタルに虎王がみかんを持ってくる話ワタルが、熱を出した。学校からの帰り道、なんだかひどくだるいと思いながら、家へとたどり着いた。ぼうっとしているワタルの様子を見た母は、熱を測り、医者へと連れて行った。喉の痛みや鼻水などはなかったが、とにかく熱が高い。熱さましを飲んだものの、すぐに熱が下がるわけではなく、だるさも抜けなかった。額に氷嚢を乗せ、ワタルは薄暗い部屋の天井を、ぼんやりと眺めていた。
(……だるい…)
水を飲もうかと思ったが、そのために体を起こすのも、それを考えるのも、ひどく億劫だった。体が重くて、寝返りをうつのも困難だった。それでも、仰向けより横向きの方が、少しは呼吸が楽になるかもしれないと、ワタルは、どうにかベッドの壁際に、顔と体を向けた。
息がしやすくなった気はするものの、体のだるさが軽減される訳ではなく、眠ろうとしても、眠れなかった。
「……しんどい」
ワタルが、ぽつりと呟いた時だった。
「寝てるのか?ワタル」
背後から聞き覚えのある声が聞こえて、ワタルは思わず跳ね起きて、振り返る。けれど、相手の姿を確認する前に力が抜け、ヘナヘナとうずくまってしまった。
「大丈夫か?」
ワタルの肩に、手が乗せられる。だ 2896
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DONEワタルと虎王が豆まきの豆を食べる話ワタルは、包みを抱えて、龍神山の階段を登っていった。今日は自治会で子ども向けの節分の催しがあり、その時にワタルは、食べる用の豆をもらったのだ。歳の数だけ食べるといいと言われたが、持っている豆はワタルの歳以上に入っていた。どうしたものかと考えて、ふと思いついて、こうして龍神山へとやってきたのだ。いつもの近道を通って、龍神池へと出る。辺りはしんとしており、誰もいなかった。
ワタルは、桜の木の下向かい、腰を下ろした。地面が少し冷たかった。
来る確信はどこにもなかった。会えれば嬉しいが、会えなければ『そういうものだ』と思えばいい。そのくらいの気持ちの整理の仕方を、ワタルは覚えていた。
やがて……
「よう」
頭上から声が聞こえて、ワタルは振り返って桜の木を見上げた。木の枝に紛れて、虎王の姿が見えた。ワタルは、虎王に笑いかけた。
「やあ」
「なにしてんだ?こんなところで」
「虎王こそ、どうしたんだ?」
「オレ様か?なんとなくワタルに会える気がして、歩いてきたんだ。そうしたらこの木を見つけて、登ってみたら、お前の姿が見えるんじゃないかって、そう思ったんだ。そうしたら、お前はすぐそこにいた」
2021
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DONEワタルと虎王が迷子の猫の居場所を探す話「困ったなぁ……」ワタルはその場に立ち尽くし、足元を見る。そこには、小さな灰色の子猫が、ぐるぐると喉を鳴らしながら、ワタルの足に体を擦り付けてくる。学校帰りにいつの間にか、この小さな灰色の子猫が、ワタルの後を付いて来た。可愛らしさにワタルの心は揺らいだが、戦部家では猫を飼うことが出来ないので、ワタルは心を鬼にして、その子猫を無視して進んだ。しかし、その決意もほんの数メートルしか保たなかった。ミィミィと後ろから聞こえる高い声に、ワタルは足を止めざるをえなかった。何故か子猫はワタルに懐き、甘えるように何度もワタルの足元を往復している。誘惑に勝てず、ワタルは、子猫を抱き上げた。柔らかく、軽く、ふわふわした子猫は、ワタルに抱き上げられると、ミィ、と、満足げに鳴いた。
「……困ったなぁ」
腕の中に子猫を収め、ワタルは再び、つぶやいた。
ひとまずワタルは、パックの牛乳を近くの駄菓子屋で買った。子猫は、店の外で大人しく待っていた。ワタルが店から出てくると、また再び、ワタルに擦り寄ってくる。ワタルは苦笑して、もう一度子猫を抱き上げた。
公園へと向かい、ベンチに座り、ワタルは自分のペンケースを取り 5087
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DONE救世主の役割を終えた直後のワタルと俊のお話。6月位を想定。ラムネ喉が、かわいた。
熱くて、あつくて、そのまま全部干上がってしまいそうなくらいに、
のどが
「ワタル!」
耳元の大きな声に、ワタルは跳ね起きた。目を瞬かせると、担任の呆れ顔が目に入った。
「お目覚めか?暑いのによく寝るな」
「あ、はい…すみません…」
周りから、クスクスと笑い声がして、ワタルは気まずそうに頭をかいた。
「暑いのは分かる。先生だって皆だって暑い。もうすぐ夏休みだから、余計に気が緩むのは分かる。でもな、休みの前にやらなきゃいけないこともある。寝ている場合じゃないぞ」
「……はい」
「後で職員室に来なさい」
う、と、ワタルは声を詰まらせて、気まずそうに頷いた。
「はい……」
担任が前に向き直り、由美が、大丈夫?と聞いてきた。ワタルは、声に出さずに頷いた。
授業が再開されるも、ワタルの耳に内容はあまり入ってこなかった。
授業がおわったのち、職員室に赴いたワタルは、少なからず緊張した。今週は何度も授業中に眠ってしまっている。怒られるのではと、自然、構えてしまう。けれど、実際に担任からかけられた言葉は、ワタルの体調を気遣う言葉だった。夜ちゃんと眠れているか、食事はきち 1973
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DONEワタルと虎王が肉まんを食べているだけのお話です。理由も確信もなく、それは単純な思い付き、そして少しの予感と期待だった。薄曇りの空を教室の窓から眺めていたワタルは、今日の帰りに『そう』しようと思った。放課後、まっすぐ家には帰らず、コンビニへと寄った。学校帰りの寄り道はしてはいけない事になっているので、念のため、鞄は近くの茂みに隠した。小学生一人で買い物をすると、何か言われるかと少々緊張したが、幸い、何も言われなかった。目的のものを二つ買う。300円近い出費は少々痛手だったが、渡された袋は温かく、何となく、幸せな気持ちになった。
その袋をコートの下に隠す様に抱え、鞄を背負って、急ぎ、龍神山へと向かった。
龍神山には、少しだけモヤがかかっている。あまり見ない光景だったが、ワタルは段々、小さな予感が確信に変わって行く様な気がした。急ぐ事はないのだろうが、自然、駆け足で階段を登って行く。途中、茂みに入り、近道をする。モヤは濃くなる一方だったが、ワタルには不安はなかった。
茂みを抜けた先には、龍神池があった。すっかりモヤで覆われていて、向こう側にある桜の木も、良く見えなくなっていた。
そちらの方に、人影が見える。予感が当たり、ワタルの口元に 2297