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    ワユ

    GamE9joY

    DOODLEAEDDコンビで書いてみたもの。
    研究所一般公開エリアの技術館に展示されていたヒースクリフと、研究所非公開エリアで研究・実験に使われていたグレゴールが、一緒に研究所を脱走する話。

    AEDDコンビの設定
    おおもとの電気百足から抽出された子ムカデ。
    通常形態(百足の姿)、擬態形態(いわゆる通常ego)、暴走形態(いわゆる侵食ego)の3形態がある。普段は通常形態だが、人間とコミュニケーションを取ろう
    脱走憂鬱な1日が始まる。
    透明な壁を隔てた向こう側にやってくる老若男女は、何かを読んでは何かをいじるような動作をする。すると今いる空間が、途端に地獄へと変わるのだ。ある時は水に、ある時は自分の発するものではない電気に襲われる。痛みや不快感にのたうち回っていると、向こう側の人間たちの感嘆の声が聞こえ、頭を向ければ驚きや喜びといった表情をしているのが目に入った。気に食わなくて頭を壁にぶつけて脅してやればビビったような素振りは見せるものの、壊せないのを知っているのかどこか余裕が見て取れ、余計に不快感が増すのみで。人がいなくなる頃には疲れて何かをしようという元気もなく、ただ残りの時間を回復のために大人しく過ごすしかなかった。
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    雨月ゆづり

    DONE5月23日はキスの日……でしたが盛大に遅刻しました。
    いわゆる事故ちゅー。

    ニキに昔彼女がいた描写を含むため、苦手な方は要注意です。
    キスの日のニキマヨ 礼瀬マヨイは混乱していた。
    「ど、どうしましょう、あれ、絶対、その……キス……しちゃいましたよねぇ……!」
     置き去りにしてしまったニキの顔を、今更振り返って見る勇気はなかった。マヨちゃん、と呼ぶ声が聞こえた気がするものの、そんな呼びかけすら振り切るようにして天井裏にもぐりこんで、出来るだけ遠くへと這うようにして逃げた。
     これは、ニキとマヨイがうっかりキスのような、そうではないような、一瞬の触れ合いをしてしまってからはじまるお話。

     いつものように天井裏から降りようとした時のこと。降りようとした場所にニキが立っていて、とっさによけようとしてよけきれずにぶつかった。それでも最初から唇が触れた訳ではなくて、額をぶつけたらしいニキが額をさすりつつ顔をあげた瞬間と、ぶつけたところを確認しようとマヨイがニキの顔を覗き込んだ瞬間、そして二人の顔の角度が、奇跡のように合わさって、そうとは分からないほど一瞬だけ唇が触れた――ような気がしただけのこと。
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    tawaraya915

    DONEいつもTwitterで応援してくださってありがとうございます。御無沙汰しておりますが、今月の小話をどうぞご笑納ください。誰がマンスリーで投稿するって言いましたか?ってことですよね。勝手な行動です。文中の紙人形は原作のとは違います。いわゆる日本の折り紙です。中国の折り紙とは異なりますが、ここは自由なフィールドですからどうかお許しください。
    開封されなかったラブレター 一人で留守番中の魏無羨は、静室の片隅で見つけた手紙を前に考えていた。宛名は無く、差出人も示されていない。だが間違いなく藍忘機の筆だ。上質な紙は古びれていても、しっかりしている。が、なぜか折り線がたくさんついている。紙を折った後に残された山折りと谷折りの痕跡がたくさんある。小さくたたんでいたのか? それにしても不規則な折り線だ。藍忘機の私物を勝手に触るのは間違っていると思いつつも、この線が謎解きを要求するので、挑戦に応じてやったまでだ、ということにする。
     手先と計算、図形において卓越している彼は紙についた折り線を頼りに、順々に折りたたんで、あっという間に元の形に戻した。
    (うさぎか)
     うさぎの紙人形は子供の頃に作った記憶があった。だから紙を折って行く途中から楽しくなって完璧に作れたのだ。その出来に満足していると
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