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    令和

    ParAI_t

    DONE小指の先へ / クロアス

    クリスマスの朝に幸福なクロアスがあったら素敵だろうなぁと思って書きました。
    令和的にこれアリなのか?という気はしないでもないですが、この行動の由来調べたら採用するしかなかったんですよね。
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    ロードオブグローリー後のとある降誕祭の日。
    アステルはクロービスとの約束通り、王宮に残り秘書となっていた。
    世界が平和となっても、クロービスの業務は相変わらず忙しい。むしろ今は年末に向け、駆け込みの仕事が舞い込むことが多くなっている。今日も最後の書類の確認が終わる頃には、とっぷりと日が暮れており、朝からの賑やかな雰囲気もなりを潜めていた。
    このため、せめて雰囲気だけでも味わおうと、二人は紅茶の美味しい店で遅めの夕食を済ませたところである。帰り道から少しだけ遠回りをして、人気のまったくない街の広場へと着いたアステルは感嘆の声を上げた。

    「わあ……。綺麗ですね」

    見上げるツリーには、色鮮やかな球状や星状のオーナメントが輝いている。天辺の星を含め全て内側から魔法で発光している、と秘書になった最初の年にアステルはクロービスから教わっていた。魔力を籠める人によって色や光り方が変わるのが特徴で、大体は 1362