堀
野イタチ
DONE #兼堀欠席のお詫びに、せめてもの、兼堀です。夏はなんだかんがいって好きです。
ある夏の日 蝉時雨が降りそそぐ。障子は開けはなたれていて、温い風が風鈴を揺らした。畳に大の字になった彼を、僕は団扇であおいでいる。彼は眠ってしまったので、あおぐ手はおざなりだ。僕は目も眩むような青空を見つめ、太陽と木陰が作り出す、はっきりとした陰影と、どこにいるかも分からない蝉の声を聞く。まるで絵画を切り取ったような夏の風景だ。
僕はほとんど、あおいでいない、団扇を置き、自分も寝そべる。さっきまで見ていた、景色ががらりと変わって、見慣れた天井になった。蝉の声だけが、どこへいてもついてくる。
「兼さん。」
名前を呼んでも返事はない。本当に寝入ってしまったようだ。僕は寝返りをうって、彼を見る。最初に目に入るのは、長い髪だ。せっかく整えた髪は寝乱れて絡まっている。夕方までには起こさないと、夕飯に間に合わないなあ。僕はそう思った。じっと彼を見る。指先をその髪に伸ばす。何度も櫛いているのだから、今さらその感触は新しいものではないのに、何度でも触れたくなる。そのたびに、僕は安心とも愛しさとも言えない感情におちいる。僕はさらに手を伸ばして、彼の指先に触れる。彼の肌が僕より冷たかったことなんて、数えるほどもない。僕はその手を握った。
709僕はほとんど、あおいでいない、団扇を置き、自分も寝そべる。さっきまで見ていた、景色ががらりと変わって、見慣れた天井になった。蝉の声だけが、どこへいてもついてくる。
「兼さん。」
名前を呼んでも返事はない。本当に寝入ってしまったようだ。僕は寝返りをうって、彼を見る。最初に目に入るのは、長い髪だ。せっかく整えた髪は寝乱れて絡まっている。夕方までには起こさないと、夕飯に間に合わないなあ。僕はそう思った。じっと彼を見る。指先をその髪に伸ばす。何度も櫛いているのだから、今さらその感触は新しいものではないのに、何度でも触れたくなる。そのたびに、僕は安心とも愛しさとも言えない感情におちいる。僕はさらに手を伸ばして、彼の指先に触れる。彼の肌が僕より冷たかったことなんて、数えるほどもない。僕はその手を握った。
ononononoko
MAIKING※腐向け。※モブ女がいます。理帝4頁。シブヤとギャルとデート。
ストリップ劇場の開演待ち中に渋谷うろうろしながら考えたやつ。(渋谷にあるけれど渋谷道頓堀劇場と言うよ。道玄坂劇場と看板を作ろうとしたら間違って道頓堀と作られちゃったらしいよ。へえ。)だけれど肝心の背景まで描く元気がなかったやつ。 4
C7lE1o
SPUR ME・体の一部に花を宿して顕現する本丸・主は大きな木
・気に入ってる設定と話ではあるが放置期間がそろそろ6年になるので尻たたき
花宿り本丸最初にその目に飛び込んできたのは、顔の半分が美しい花で覆われた青年だった。
「やあ、ようこそ我が本丸へ」
主の元へ案内しよう。
そう言って連れて行かれたのは開けた春の庭の先。
「主、新しい刀剣が顕現したよ」
さあ、主に挨拶を。
背中を押され、一歩踏み出す。青年が主と呼びかけたのは、柔らかな陽光に照らされた大きな桜の木だった。
この本丸の刀剣男士は、その身に花を宿して顕現する。
時の政府はこの現象を「木が審神者を務める弊害」の「病」と位置づけているらしいが、詳しい事は何も分かっていないそうだ。
審神者である【木】も不思議なもので、どういった種類か、どんな花を咲かせるか、いつからそこにあるのかさえも誰にも分からないのだとか。
6203「やあ、ようこそ我が本丸へ」
主の元へ案内しよう。
そう言って連れて行かれたのは開けた春の庭の先。
「主、新しい刀剣が顕現したよ」
さあ、主に挨拶を。
背中を押され、一歩踏み出す。青年が主と呼びかけたのは、柔らかな陽光に照らされた大きな桜の木だった。
この本丸の刀剣男士は、その身に花を宿して顕現する。
時の政府はこの現象を「木が審神者を務める弊害」の「病」と位置づけているらしいが、詳しい事は何も分かっていないそうだ。
審神者である【木】も不思議なもので、どういった種類か、どんな花を咲かせるか、いつからそこにあるのかさえも誰にも分からないのだとか。
lioraneko
DOODLE豊前に素っ気ない兼さんの話。雰囲気不穏。
堀兼だけど堀が黒め。
さわりだけ雨雲。
風堕ちる先に「ごちそうさん」
和泉守兼定は箸を置いた。食後の茶も断りそそくさと盆を持って立ち上がる。
「あれ、もういくのか?ゆっくりしてきゃあいいのに」
入れ替わるように席についた豊前江が引き留めるように声をかける。少し時間を過ぎているからか食堂は混んでいるわけではない。お茶を飲みながら談笑している刀も多い。
「いやいい。もう食い終わったからな」
盆を持って振り向きもせず和泉守は厨に向った。
「なーんか、俺アイツに避けられてる気がすんだよなぁ」
無視されたわけではないが和泉守らしくない態度に豊前江はその背中を眺めて呟く。隣にいた堀川国広が相棒のフォローを入れる。
「兼さんあれで豊前さんのことけっこう気にいってますよ」
2906和泉守兼定は箸を置いた。食後の茶も断りそそくさと盆を持って立ち上がる。
「あれ、もういくのか?ゆっくりしてきゃあいいのに」
入れ替わるように席についた豊前江が引き留めるように声をかける。少し時間を過ぎているからか食堂は混んでいるわけではない。お茶を飲みながら談笑している刀も多い。
「いやいい。もう食い終わったからな」
盆を持って振り向きもせず和泉守は厨に向った。
「なーんか、俺アイツに避けられてる気がすんだよなぁ」
無視されたわけではないが和泉守らしくない態度に豊前江はその背中を眺めて呟く。隣にいた堀川国広が相棒のフォローを入れる。
「兼さんあれで豊前さんのことけっこう気にいってますよ」
かたより
DOODLE5、6月らくがきまとめ。青江、村雲、小竜、青江、豊前、秋田、堀川、髭切、膝丸、ウインクができない愛染、長曽祢、大倶利伽羅、ミニキャラ蜂須賀、無言でクレームを出す歌仙、南海太郎朝尊+α詰め合わせ。
6月やたららくがきしてました。 15
ordinary_123
MEMOうちの本丸の山姥切国広と堀川国広について、書ききれなかった設定とか蛇足とか本文:https://twitter.com/ordinary_123/status/1536109931220594688?t=ArxG31f34DlbNJdOq4mW6w&s=19
【おまけ】うちの山姥切国広と堀川国広の話山姥切国広は初期刀です。そして堀川国広も、うちの本丸ができた一日目から顕現していました。
はじめ、ふたりが同室になったのは、分かりやすく縁者っぽい刀だったからというだけの理由でした。
山姥切国広は、堀川国広をフルネームもしくは堀川と呼んでいました。堀川国広は山姥切さんと呼んでいました。
それは、堀川国広が顕現したときに、「あんたが堀川国広か」とフルネームで呼びかけてしまったからです。山姥切国広も、彼が兄弟にあたることは分かっていましたが、そう呼んでいいのか悩んでいるうちに、その躊躇いを察知した堀川国広が、「山姥切さん」と先に呼びかけました。それに引きずられるように山姥切国広も「堀川」と呼びました。それ以来その呼び方が定着しました。あとになって、あのフォローは失敗だったかなと、堀川国広は思ったりしています。
1491はじめ、ふたりが同室になったのは、分かりやすく縁者っぽい刀だったからというだけの理由でした。
山姥切国広は、堀川国広をフルネームもしくは堀川と呼んでいました。堀川国広は山姥切さんと呼んでいました。
それは、堀川国広が顕現したときに、「あんたが堀川国広か」とフルネームで呼びかけてしまったからです。山姥切国広も、彼が兄弟にあたることは分かっていましたが、そう呼んでいいのか悩んでいるうちに、その躊躇いを察知した堀川国広が、「山姥切さん」と先に呼びかけました。それに引きずられるように山姥切国広も「堀川」と呼びました。それ以来その呼び方が定着しました。あとになって、あのフォローは失敗だったかなと、堀川国広は思ったりしています。
しみ紙(油紙)
DOODLE和泉守メインのほんのりホラー。真夏の留守番中、和泉守は部屋の外から堀川に呼ばれ……。
兼さん 真夏。
蝉も木陰で一休みしているような暑い日。
和泉守は、部屋で組紐手芸の本を読み耽っていた。
最近、お洒落を嗜む本丸男士の間では手芸が流行っている。和泉守兼定もご多分に漏れず、組紐手芸を数ヶ月前から始めていた。
ちょうど頼んでいた本が届いた午後という事もあって、和泉守は暑さも忘れ、本を片手に手元のノートに鉛筆でメモをとっているところだった。
こうして空き時間を見付けると組紐の本を読み、自分の作りたいオリジナルの作品のイメージを練ってから、自分好みのオリジナル作品を作る。
和泉守は、既にお洒落な男士達から一目置かれるほどの腕前だった。
「兼さん」
ふと、堀川の声がする。
夢中で構想を練っていた和泉守だったが、反射的に顔を上げ、返事をした。
2143蝉も木陰で一休みしているような暑い日。
和泉守は、部屋で組紐手芸の本を読み耽っていた。
最近、お洒落を嗜む本丸男士の間では手芸が流行っている。和泉守兼定もご多分に漏れず、組紐手芸を数ヶ月前から始めていた。
ちょうど頼んでいた本が届いた午後という事もあって、和泉守は暑さも忘れ、本を片手に手元のノートに鉛筆でメモをとっているところだった。
こうして空き時間を見付けると組紐の本を読み、自分の作りたいオリジナルの作品のイメージを練ってから、自分好みのオリジナル作品を作る。
和泉守は、既にお洒落な男士達から一目置かれるほどの腕前だった。
「兼さん」
ふと、堀川の声がする。
夢中で構想を練っていた和泉守だったが、反射的に顔を上げ、返事をした。
maemochi_
MOURNINGR-18 導入部分だけ書いてみようシリーズネタ提供 by 堀さん
電話繋いでる最中、悪戯に腰揺すったり肌に爪立てたりされるもんだから余裕無くなっちゃう杉もいいし、逆に意識してナカ締めたりして電話してる尾の息を乱そうとする杉も好き
どちらにせよ電話切った後、第2Rが盛大に開始される
tkn_karamoto
DOODLEとりとめもなく堀兼にちゅーさせたくなっちゃうな…。こんな静かにちゅーさせていいのだろうか…。
それはそうと兼さんの広い胸(今回は肩に見えるかもだけど…)に手を添える堀川は何枚でも見たいです。
beni_0082
DONE「いつか貴方を置いて騎士として命を散らす私より貴方に相応しい方がいるはずです」って身を引くカラム隊長だからこそどうしても隣にいてほしくて強硬手段っつって騎士団演習場に凸って皆いる中でカラム隊長に抱きついてキスして外堀埋めてカラム隊長が逃げられない状況に追い込んじゃうプライドさんなカラプラ漫画(一息) 4ななめ
DONE【漫画】散策日和【草野、檀、太宰/横光、堀、川端】『言葉紡ギテ縁ト成ス』bnalオンリーの展示作品です。
2021年6月20日「想イ集イテ弐」bnalオンリーオンライン即売会にて、8ページ折本ネットプリントとして、こちらの漫画を頒布しました。 8
ななめ
DONE【小説】三つの傘【堀、中野、三好/堀、中野、室生】『言葉紡ギテ縁ト成ス』bnalオンリーの展示作品です。
2021年11月28日「想イ集イテ参」bnalオンリーオンライン即売会にて、8ページ折本ネットプリントとして、こちらの小説を頒布しました。
三つの傘【堀、中野、三好】、雀【堀、中野、室生】 三つの傘【堀、中野、三好】
「犀さんが心配するかもしれないね」
しげじの声に僕ははっとして振り返った。
「あ、うん、そうだね……」
少し長居をしすぎたかもしれない。僕は生返事をしながらテーブルの上で手のひらを組み直した。ぼうっとしげじの顔を眺める。しげじは静かに微笑んで「辰が良ければもう少しここにいようか」と言って窓の外へ目を向けた。
僕も同じように窓の向こうを見る。午後四時の雲は暗く垂れ込めている。喫茶店の華奢な窓枠に縁取られた世界は雨で霞んでおり、その中を深く沈んだ色をした傘がゆっくりと流れていく。
もう少しこうしていたいという僕の気持ちをしげじが汲み取ってくれたのが嬉しかった。気の置けない友人とぼんやり過ごす時間はなんて素敵なんだろう。
3242「犀さんが心配するかもしれないね」
しげじの声に僕ははっとして振り返った。
「あ、うん、そうだね……」
少し長居をしすぎたかもしれない。僕は生返事をしながらテーブルの上で手のひらを組み直した。ぼうっとしげじの顔を眺める。しげじは静かに微笑んで「辰が良ければもう少しここにいようか」と言って窓の外へ目を向けた。
僕も同じように窓の向こうを見る。午後四時の雲は暗く垂れ込めている。喫茶店の華奢な窓枠に縁取られた世界は雨で霞んでおり、その中を深く沈んだ色をした傘がゆっくりと流れていく。
もう少しこうしていたいという僕の気持ちをしげじが汲み取ってくれたのが嬉しかった。気の置けない友人とぼんやり過ごす時間はなんて素敵なんだろう。
さとすら
DONE現パロ大学生トマタル🍅🐳外堀から埋めるタイプトーマ
外堀から埋めるトーマと俺は付き合ってはいるが、一緒に住んでいるわけではない。学部もバイト先も違うので、顔を合わせるのも毎日ではない。それでもトーマの存在を身近に感じることが増えてきた。
俺の家にあるトーマの私物は、ざっと見まわしただけでもかなりある。
着替に寝間着、食器類に歯ブラシ、ベッドに転がっているのは雰囲気が似てるからとゲーセンで取った犬のぬいぐるみ。冷蔵庫には大きめのジャム瓶に、ノンアルコール飲料と言う名のただのジュース、タッパーの中身はトーマが作り置きしていった常備菜だ。
俺には使いこなせない調味料やスパイスの小瓶も気がつけば増えていたし、フライパンも大きいのを先日追加した。
買い物に行けば「これトーマがこの前好きって言ってたな」とついついカゴに入れるし、美味しそうなデザートは一緒に食べたいからと同じものを二個買う。
2192俺の家にあるトーマの私物は、ざっと見まわしただけでもかなりある。
着替に寝間着、食器類に歯ブラシ、ベッドに転がっているのは雰囲気が似てるからとゲーセンで取った犬のぬいぐるみ。冷蔵庫には大きめのジャム瓶に、ノンアルコール飲料と言う名のただのジュース、タッパーの中身はトーマが作り置きしていった常備菜だ。
俺には使いこなせない調味料やスパイスの小瓶も気がつけば増えていたし、フライパンも大きいのを先日追加した。
買い物に行けば「これトーマがこの前好きって言ってたな」とついついカゴに入れるし、美味しそうなデザートは一緒に食べたいからと同じものを二個買う。
hk_krhr
DONEテーマ 【翠風】/小説(6600字位)クロヒル 好きの皆さんが大体一度は妄想したと私が勝手に思っている、支援Cからペアエンド後までのぱるみら話の深堀話です。あくまで私なりの解釈ですので、恣意的な妄想が苦手な方はご注意ください。
#クロヒルweek
翠風の章、その後。※先生はベレト選択想定です。
※途中に架空のクロード父、パルミラ王家の方々の描写があります。無双で口調などが発覚するかもしれないですが、合ってるかわかりません。
フォドラ統一国家ができた後、クロードはベレトに王を任せ、パルミラへと帰った。
国へ帰ると、フォドラでネメシスを討ってみせ、猛将ホルストと信頼を築いたかつてない外交や戦果、何より人としての成長と功績を認められ、次期パルミラ王を任せられる事となった。
その旅路を共にしたのは同盟で5年の戦果を共に歩んだ仲間、ヒルダ。兄ホルストはナデルと兄弟の盃を交わしたことを機にナデルに信頼を抱いており、愛妹がクロード・ナデルと共に旅路を共にする事を強く反対することはなかった。
6882※途中に架空のクロード父、パルミラ王家の方々の描写があります。無双で口調などが発覚するかもしれないですが、合ってるかわかりません。
フォドラ統一国家ができた後、クロードはベレトに王を任せ、パルミラへと帰った。
国へ帰ると、フォドラでネメシスを討ってみせ、猛将ホルストと信頼を築いたかつてない外交や戦果、何より人としての成長と功績を認められ、次期パルミラ王を任せられる事となった。
その旅路を共にしたのは同盟で5年の戦果を共に歩んだ仲間、ヒルダ。兄ホルストはナデルと兄弟の盃を交わしたことを機にナデルに信頼を抱いており、愛妹がクロード・ナデルと共に旅路を共にする事を強く反対することはなかった。