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    山田

    yky408

    MOURNING【山戸/死にネタ注意!】
    あっけなく死んでしまった山田と、淡々と生き続けるちょっと不器用な戸田くん。
    冒頭から山田が死んでいたりと捏造甚だしいです。原作のイメージを壊したくない方は見ない方がいいです。閲覧は何でもお許しいただける方にお願いします。
    相手を殴ったり注射突き刺したりお身体的にやりあってるのも美味しいけど、精神的な部分でやりあってる山戸もとても危うくて好きだな。
    missing「鬼太郎さん、お久し振りです……」
    「あなたは……」

     久しぶりに現れたその人は、変わらず美しく変わらずどこか寂しげに笑っていた。そんな姿を見ていると、初めて会った時に時間が引き戻されてゆくような感覚に陥る。
     数年前、ニューギニアへ向かう空港のロビー。忙しい仕事の合間を縫って駆けつけ、たった一人の肉親を想い、小さなお守りを僕に託したひと。誰よりも彼を信じ、慕っていたひと。あの頃と何一つ変わらない彼女だったけれど、唯一あの時と違っていることがあるとすれば、その瞳がひどく悲しそうに見える……ということだけ。

    「鬼太郎さん……」

     彼女の言葉はそこで止まってしまった。しばらく様子を伺っていたが、一向にそこから先を切り出せないでいる彼女に「啓子さん?」と促すと、ようやく意を決したような表情をして続きを口にする。その声は僅かに震えていた。
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    さめしば

    TRAINING付き合ってる冬駿のSS
    お題「黙れバカップルが」で書いた、井浦と山田の話。冬居はこの場に不在です。
    お題をお借りした診断メーカー→ https://shindanmaker.com/392860
    「そういえば俺、小耳に挟んじゃったんだけどさ。付き合ってるらしいじゃん、霞君とお前」
     都内のとあるビル、日本カバディ協会が間借りする一室にて。井浦慶は、ソファに並んで座る隣の男——山田駿に向け、ひとつの質問を投げ掛けた。
    「……ああ? そうだけど。それがどーしたよ、慶」
     山田はいかにも面倒臭そうに顔を歪め、しかし井浦の予想に反して、素直に事実を認めてみせた。
    「へえ。否定しないんだ」
    「してもしゃーねえだろ。こないだお前と会った時に話しちゃったって、冬居に聞いたからな」
     なるほど、とっくに情報共有済みだったか。からかって楽しんでやろうという魂胆でいた井浦は、やや残念に思った。
     二週間ほど前のことだ、選抜時代の元後輩——霞冬居に、外出先でばったり出くわしたのは。霞の様子にどことなく変化を感じ取った井浦は、「霞君、なんか雰囲気変わったね。もしかして彼女でもできた?」と尋ねてみたのだった。井浦にとっては会話の糸口に過ぎず、なにか新しいネタが手に入るなら一石二鳥。その程度の考えで振った一言に返ってきたのは、まさしく号外級のビッグニュースだった。——聞かされた瞬間の俺、たぶん二秒くらい硬直してたよな。あの時は思わず素が出るとこだった、危ない危ない。井浦は当時を思い返し、改めてひやりとした。素直でかわいい後輩の前では良き先輩の顔を貫けるよう、日頃から心掛けているというのに。
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