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    手作り

    ajimon_bmb

    DONEマロでいただいたお題「破れたヒーロースーツを直して着てたらチェズレイが新しいやつ作ってくれた(手作り)」書きました~。ニンジャジャンのスーツを繕うチェちゃんになりました。なんとか夫婦感を出したかったけれど、モチェ未満な感じに……。マロありがとうございました!
    まつり縫いのはなうた ステージ途中、確かに嫌な音と感触がした。その場はなんとか取り繕い、無事に公演が終了したあと楽屋で着替えて確認してみれば、やはり腰の部分に穴の開いた箇所があった。

    「あれだけ激しい立ち回りするのに、3日も連続で同じ衣装を着ていれば破けもしますよ」

     相手役のアクターが言う。モクマは己のずぼらさを誤魔化すように笑って、明日は予備のを使うよ、とアクターに伝えるが、予備があるなら最初から交互に使えばいいのに、と尤もな苦言を呈されてしまった。
     その言い様がどこぞの相棒に少し似ていて、モクマは今度こそ苦笑いを返すことしかできなかった。

     元来のずぼらさと、スーツを忘れることを危惧したモクマは、今回のような連続公演の際は楽屋の衣装ラックにスーツを置いていく。連続公演といっても長くて5日程であるし、スーツを来ているのは半日程度。それに素肌のままにスーツを着るわけでもないので、洗い替えするほどではないと思っていたのだ。
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    高間晴

    DONE手作りの栞とファーストキスのチェズモクの話。■眠れない夜、君のせいだよ


     何、読んでんだろ。
     チェズレイはよく本を読む。今日もリビングのソファで読書をしている。それをモクマはソファの背中側に回り込んで、膝の上に開かれたハードカバーのページを見てみる。だが、数行読んだところで、何のことなのか頭がこんがらがるような感覚に襲われたので読むのをやめた。
    「どうしました、モクマさん」
    「いんや。お前さんやっぱ頭脳派だな~って思って」
     チェズレイは薄く微笑むと栞も挟まず本を閉じてしまう。それを見てモクマは目を見開く。
    「ありゃ、お前さん栞挟まないの?」
    「ええ。どこまで読んだかは覚えていますので」
    「は~……じゃあおじさんの作った栞、いらないかあ」
    「栞?」
     チェズレイが小首を傾げてきたので、モクマは背後に持っていた手作りの栞を差し出す。受け取って、チェズレイはまじまじと見つめる。紫色の花を押し花にして作った栞を指差してモクマが説明する。
    「お前さんよく本読んでるみたいだから、どうかな~って思って作っちゃった」
     そこでモクマは少し照れくさそうに笑う。
    「昔におカンやイズミ様が作ってたのの見様見真似だけどさ、なかなかうまく出来てる 2411