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    機械

    @t_utumiiiii

    MAIKING謎時空の泥庭(青髭と怪鳥) ※日記のないキャラ(機械技師・狂眼(?))の言動を背景推理等から無理やり捏造してる。
    (6) 丸い形のヘッドライトが特徴的な社用の軽自動車(店主は「お前さんの顔に似ている」と言い、その車をトレイシーに宛がった)で出先から戻るなり早速シルクハットを取り、その内側で冷や汗を掻き通していたボブヘアに風を通しながら、行きがけに店主が入れ知恵をした「青髭」の屋敷でのことがどんな具合に薄気味悪かったかを、さながら飲まされた毒を吐き出すような勢いで喋り続けていたトレイシーは、「そうやって可哀そうだって言い出したのが、いちばん不気味だった。」と、苦いものを噛み潰したように顔を顰めてそう零す。作業台の上で酒瓶を傾けていた老店主は、それを興味もなさそうに聞き流していた。
     老人相手に話をしているとも、一人で必死に言葉を吐き出しているとも取れない調子で、トレイシーはぶつぶつと零す愚痴の内容を次々変えていった。「青髭の妻」が、トレイシーの目から見るとあからさまに人間であったこと。それにも関わらず、彼女はまるで鳥籠のような大きな釣り鐘型の檻の中に、一瞬人形と見まがうようなやり方で閉じ込められていること。トレイシーの見立てでは、彼女は高機能の義手義足を着用した生身の人間であるが、そもそも何故、彼女がそのような傷を負うに至ったのか? その大きな怪我が、彼女に正気のありかも見失わせてしまったのでは?
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    淳(じゅん)

    DONE死が二人を分かつまで

    これをCPと呼んで良いのか…?取り敢えずふと思いついたので勢いのまま書いてみました。小説書くのが久々すぎて所々おかしいところがあるかもしれませんがご容赦を。
    ルミネの秀は普段より機械っぽくて好きです。私が書くとつい俗っぽくなってしまう…。
    ルミネ百々秀SS① 普段はどんな任務でもそつなくこなす百々人だったが、今回は久々に苦戦を強いられていた。あがった呼吸、微かな耳鳴り、仲間からの指示も幾分か遠く聞こえる。
     百々人は人よりも生への執着が薄い、と言っていたのは秀だったか。自分は強い相手と戦えればそれでいい。任務の達成よりもつい強者との戦闘を優先してしまうのは、鋭心だけでなく他の仲間にも周知の事実であった。人好きのしそうな甘いマスクとは裏腹に、毎度血湧き肉躍る死線を余裕綽々と潜り抜けてくる男が、今回に限って、こんな。
    「どうして庇った」
     秀には不思議でならなかった。百々人が秀の指示に従わないことはこれまでも多々あったが、他人のために自分の身を犠牲にするなんてことをこの男が本気でするとは思えなかった。何か対価でも要求するつもりなのか、それとも敵が化けているのか?いや、それなら余計に辻褄が合わない。
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