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    璃月

    yu.

    DONEタル鍾小説短編『夜、月の眠る部屋』

    寝物語をする鍾離先生と、それを聞くタルタリヤさんの話。
    『朝、空の移る港』と対になる形です。こちらは仄かにタルタリヤさん視点。

    急に話が始まりますが、璃月の宿に泊まってます。2人は別部屋です。
    夜、月の眠る部屋 暗い室内で、ふと目が覚めた。

     窓からは月の光が射し込み、床とシーツを青みがかった白色で柔らかに照らしている。夜中だというのに、珍しく起きてしまった。寝つきや眠りの質は良い方だと思っているが、覚めてしまう事はそう無いため、我ながら不思議だった。
     寝返りを何度かうってみたが、なかなか元のように意識は滑り落ちていかない。何度か体勢を変えてみるも、一向に好転する気配がないので、少し気分を変えるかと思い立つ。ベッドから身を起こし、傍に揃えて置いていた室内履きへと両足を滑り込ませる。備え付けの水差しを傾けてみたが、もう中身が無いようだった。仕方なく、タルタリヤは寝室のドアを開ける。

     部屋を出ると、長い廊下が続いている。泊まっているこの宿は璃月の建築形式を取っているようで、木材の床と白壁、天井から下がっているランプと、異国の調度品ではあるが、見慣れたものとして目に入る。規則正しく並ぶ板張りの床には、窓枠の装飾で切り取られた、長方形の薄青い月明かりが等間隔で並んでいる。
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    MOURNING書こうとは思ったが進まない。 重行(予定)巡り璃月がわちゃわちゃする話です。よろしくお願いします。
    誰か読んでください。
    被害者の会を作ろう。会長は私ね。「胡桃」
    「なーに、どうしたの行秋坊っちゃま」
    「相談があるんだが、いいかい」
    「え、私に?珍しいね、どんなこと?棺は必要?今なら30パーセントオフだよ!更にそれに加えて、友情割引も……」
    「胡桃」
    「も〜せっかちだなぁ!最後まで言わせてくれたっていいじゃんか!あ、それとも〜?ちょっ〜と厄介なお客さんだったり?うんうん!そっかぁ!じゃぁ私がお話してあげよっか…」
    「重雲のことが好きかもしれない」





    「もう無理!!被害者の会を作る!!」
    だん!!っと思いっきり机を叩いたのは往生堂堂主、胡桃。普段はあちこちを飛び回っていて考えていることが読めない少女が、層岩巨淵に引きこもっていた私を(半ば無理矢理)引っ張っていった。「やっと見つけたわ旅人…」と怨霊でさえも怯んでしまいそうな恐ろしい表情で腕を掴まれた時には、パイモンと一緒になって情けなく大声で叫んでしまった。あの場にキノコンと幻形イノシシ・水しかいなかったのがせめてもの救いだ。誰かがいたら確実に笑われていただろう。閑話休題。今ここには私とパイモン、胡桃以外にも香菱がいて、集まって一言目。それは集まった理由でもなく、急に招集したことへの謝罪でもなかった。被害者の会?と聞いたことのある言葉に、パイモンと目を合わせる。
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    oz_on_e

    MEMO #鍾甘ワンドロ に先日投稿したものです。
    800年程度前、ちょいちょい璃月で宴会をしていたという初代七神エピソードより。
    明らかになっていない時系列も多いので捏造を含みます。いずれはもう少し長い話として書き直したい。
    「──来年、ですか? おそれながら四回目の宴では皆様より、百年前には通達がほしいと仰られておりました。あまりに急なのでは……」
    「あの時は忘れていたが、もうじき絶雲の千年桃花が咲く時期になる。これを逃す手はあるまい」
     厳密に言えば岩王帝君が『忘れる』ことはそれこそ摩耗でもなければありえないが、単純に一時的な失念をしていることはあるらしい。
     よい宴になるだろう、と、すでに楽しげな顔で酒の手配についてなどを語りはじめた主君を前に、甘雨は思いとどまらせることを諦めた。──またいくつかの国からは文句が届くだろうが、こうなっては早めに日取りを決めて各国に知らせを出すしかないだろう。

     ──時は、璃月港に不思議な旅人が訪れるより千年足らずを遡った、岩王帝君が健在であった時代。魔神戦争が終結し、国の姿も現在の形をあらわしはじめた頃。初代・俗世の七執政──七柱の神々は璃月の地に時折集っては語らう慣習が出来ていた。
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