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    社会人

    diyume_harurun

    MENU『社会人かつ有名人として高校生に手を出したらやばい』という口実のもと単純にひよって回りくどいアプローチしかできない綾さんと、その裏で大和を助けるために頑張っている原作知識あり園妹のお話です。

    ※ゴーストライト時空。連載要素あり。
    ※夢主の容姿描写が多少あります。
    ※終始綾さん視点です。
    綾瀬川次郎はライバルの妹に恋をしている。「綾さんが、うちと結婚でもしたらええんやろか」
     ぽつり、と。眠たげな声音でそう呟いた少女は、次郎にとって片思いの相手であったから。だから、背後から彼女へ近づこうとしていた次郎は、思わず足を止めざるを得なかった。
    「お前ってたまーに脈絡ないこと言うよね」
     次郎はどうにか平静を装って、大きなソファに座る少女の顔を後ろから覗き込んむ。真上へと視線を向けて次郎と目を合わせた少女は、数度瞬きを繰り返した後、にこりと微笑んだ。
    「あら、いらっしゃい。綾さん」
     穏やかな笑顔からは、聞かれたくないことを聞かれた気まずさも、好意がバレた恥じらいも見受けられない。そんな少女──桜子の様子を見て、次郎は彼女も自分と同じ気持ちなのかもしれない、なんて期待がいかに虚しいものであるのかを感じていた。
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