Recent Search

    途綺*

    @7i7_u

    🐑🔮(🐑) / 画像投稿した作品はTwitter限定公開です

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💌
    POIPOI 31

    途綺*

    DONE🔮🐑//貴方を護る星空の祈り

    少し疲れて夢見が悪くなった🐑の話。「君の知らない真夜中の攻防(https://poipiku.com/6922981/8317869.html)」の対になるイメージで書きましたが、未読でも単体で読めます。
    人間にはそれぞれ活動するのに適した時間帯があるのだと、ファルガーが教えてくれたのはいつのことだっただろう。朝が得意な人もいれば、夜の方が頭が働きやすい人もいる。だからそんなに気にすることはないと、頭を撫でてくれたのを覚えている。あぁそうだ、あれは二人で暮らし始めて一ヶ月が経った頃だった。お互いに二人で暮らすことには慣れてきたのに、全くもって彼と同じ生活リズムを送れないことを悩んでいた。今になって考えれば些細なことだと笑えるけれど、当時は酷く思い悩んで色んな人に相談して、見兼ねたファルガーが声を掛けて「心地よくいられること」をお互いに最優先に生活しようと決めたのだった。




    そんなやり取りから数ヶ月。いつも通り深夜に寝室へ向かった浮奇は、すっかり寝入っている愛おしいひとの隣へ潜り込もうとベッドへ近づいた。静かにマットレスへ膝を付いて起こしていないことを確認しようと向けた視線の先で、眉を顰めて時折呼吸を詰めるファルガーを捉える。
    2893

    途綺*

    DONE🐑🔮//綺羅星の微睡み

    甘やかされてふわふわしてぼんやり眠くなる話。※実際にある睡眠導入法を軽くアレンジしています。
    「ふーふーちゃんのばか」

    足を抱えて小さく丸まった浮奇の声は、深く潜り込んだベッドの中でくぐもって響いた。ファルガーがドッゴの夜の散歩から帰ってきた直後という、浮奇にとっては有り得ないほど早い時間にベッドへ入っているのは低気圧に負けて痛みを訴える頭のせいだった。

    外の雨が強くなるにつれて突き刺すような痛みが徐々に強くなってきたこめかみをさすりながら眉根を寄せていた浮奇は、見兼ねたファルガーに鎮痛薬を飲むよう促された。当然の対応だとは分かっていたが昼前から痛んでいた頭は疲れ切って正常な思考を保てず、浮奇は鎮痛薬を差し出すファルガーの手を拒否した。ふーふーちゃんが抱きしめてくれれば治るだとか、脳みそを取り出して壁に投げたいだとか、キスして甘やかしてよだとか。とにかく悪態をついた覚えはあるが何を口走ったのか記憶にない。ただ、話を受け流しつつ浮奇の手を引いてキッチンへと向かったファルガーが唐突に顎を掴んできて、優しく重なる唇に安心したのと同時にぬるい水と薬が口内へ流れ込んできたことで浮奇はようやく正気を取り戻した。
    4137