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    素晴らしい

    ゆっけ

    SPOILER2022年5月4日発行の、🐵と📿中心アンソロジー「悠久行脚集」に寄稿させていただいたお話です。
    
発行ならびに完売本当におめでとうございます。
    
素晴らしい旅路にご一緒させていただき、本当にありがとうございました。
お読みくださった方にも心から感謝申し上げます。

    この物語が大好きです!
    悠久の流れのほとりで「また、一緒に旅を始めましょう」
     封印から解き放たれた悟空に、わたくしは微笑んで手を差し伸べました。

     輪廻の旅は、絶望の果てから始まりました。
     天竺への道のりも後半にさしかかったある山で、わたくしたちはそれまで退けてきたものとは桁違いに強い妖怪と遭遇したのです。
     ひとり、またひとりと仲間が斃れてゆき、最後に残ったのは一番弟子の悟空でした。
     その悟空もわたくしを庇って斃れてしまいました。わたくしにはなす術もなく、鋭い爪に身体を引き裂かれるのを待つばかりと思ったその瞬間、眩い光があたりを包みました。
     あまりの眩さに御姿を見ることは叶わずとも、それは観音様の御力であると瞬時に理解しました。
     曰く、この旅の過程そのものが修行であり、幾度繰り返しても本懐を遂げよとお釈迦様は思し召しでいらっしゃるとのことでした。
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    @rikukuri1123

    DONEセフレルツ
    セフレだと思っている類と、恋人だと思っている司のお話。ギャグテイストです。
    相互様の素晴らしい案に便乗させていただくという形で、書かせていただきました。
    離れるなんて、ゆるさない 僕と司くんは、所謂セフレと呼ばれる関係だ。
     成人祝いという口実で、司くんを家に誘った日。それまでお酒を飲んだことのなかった僕は、相当に酔っ払ってしまったらしく、気がつけば自分のベッドで寝ていた。
     司くんの前で醜態をさらしていなければいいけれど……と、ズキズキとする頭を抱えながら身を起こそうとした僕の目に入ってきたのは、醜態どころの話では済まされない光景だった。
     僕の腰に手をまわし、くっついて寝ている司くん。その顔はとても幸せそうでかわいかったけれど、なんと司くんは服を一切身に纏っておらず、身体中にキスマークがついていた。
     
    「……る、い?……お、はよう……」

     あまりの衝撃に固まってしまった僕の耳に、司くんの声が入ってくる。どこか気だるげで、なんとなくなまめかしいそれに、まさかまさかと僕の頭は真っ白になっていく。そうして、身動ぎさえも全くできなくなってしまった僕に向かって、司くんが決定的な一言を発したのだった。
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