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    賢者

    nayutanl

    DONE「シュガーポットの魔法」向け展示だったもの
    クロエのお誕生日に賢者があげたもの、その由来とか、これからのふたりの願いの話です。一年目のBDのカードのクロエの目が本当にきれいだと思って書いた話です。
    賢者の性別に関する描写はありません。イメージに委ねます。

    二年目はこちら→https://poipiku.com/3138344/6778380.html
    ルーチェ #1 賢者がくれた贈り物の箱の中には、裁縫で使うまち針が入っていた。ケース入りで、長さ別に五色の玉がついている。作るものによって使い分けができて良さそうだ。

    「色々考えたんですが、やっぱりクロエにはお裁縫に関するものがいいかと思って」
    「ありがとう! とっても嬉しいよ。まち針はいくらあっても困らないし、折れたり曲がったりしたら交換しないといけないからさ」

     クロエは嬉しそうにしながら晶に向かってそう答えた。晶はあまり裁縫に明るくはなく、知識はもとの世界で学校に通っていたときに授業で聞いて覚えていたことにとどまるのだが、クロエからしばしば話を聞くようになってやっと道具の名前や布の種類が少し分かるようになってきた。しかし、その程度といえばその程度だし、針が折れたり曲がったりするということは頭にはなかったので、何の気なしに選んだものに対する思ってもいなかったコメントに晶は興味を抱く。
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    ioio68026495

    PAST絵じゃねえ〜〜〜!!!
    縦書き機能お試し。ひぜなんワンライで投稿したちょっとホラーな話。Oヘンリー「賢者の贈り物」を後味悪くした感じ
    12月に出せたら出すツイログ本に収録予定
    愚者の贈り物 やあ、今晩は。夜更に部屋まで押し掛けて、済まないね。しかし梅雨も明けて、蒸し暑い夏の盛りといえば……そう、我が主のお好みの、怪談話と洒落込もうじゃないか。なに、堀川くんから主が何やら妖の類の話を蒐集していると聞いてね。僕も一つ、披露してみようと馳せ参じたのだよ。……まあ、まだ真夏ではないからね、にっかりくんの持ち話に比べれば、大した事もない。楽にして、そう、寝転びながらでも聞いてくれたまえ。
     時に主は、「何でも売っている万屋」というのを知っているかね? 当然、普段行くあの便利な万屋ではないよ。……そこはありとあらゆる品物を取り揃え、訪れる者が望む物、全てを売っているらしい。らしい、というのはね、僕はその店に行った事がないのだよ。その存在すら、つい最近知ったくらいだ。ある大雨の日、僕が書庫で雪崩れた本に埋まっていた時の話だ。歌仙くんに食材の買い出しを頼まれていたはずの肥前くんが、手ぶらで駆けてきて僕を掘り起こすなり、何やら忙しなく捲し立ててきてね。何事かと尋ねても、「いいから早く来い、とんでもねえ店がある」などと凄むから、僕も思わず根負けしてね、渋々大雨の中、その店へと向かったのだよ。
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    mi1pi_bo

    DONE北3/健全//わちゃわちゃアホやってる北3+通りすがり賢者と魔法使い達・三人称 オーエンの手からぼろぼろと白いかたまりが落ちていく。
     ミスラが大きな口を開き、手元の赤を齧り取った。

    「あ。ちょっと、それ僕のだよ」
    「はあ。もう食べちゃいましたが」
    「ふざけないで。腹を捌けば出てくるかな?」
    「やってみればいいでしょう。俺より弱いあなたにできるわけありませんが」

     は?
     なんです。

     二人ぶんの声が剣呑に響く中、乱闘の気配を察知したブラッドリーが自分の皿を持って横を向いた。さり気なく腰を浮かせて、いざという時にはいつでも抜け出せるように準備する。
     必要とあらばどちらかに手を貸すことも多々あるが、特に興味も意味もない喧嘩で美味な料理を堪能しそびれるのは御免だ。ミスラの気まぐれで殺し合いになることも多い厄介なお茶会とはいえ、本日のお供は自分の知る中でもっとも腕の良い料理人が用意したもの。
     お茶会が台無しになるのは心底どうでもいいが、料理が台無しになるのは許せない。

    「ブラッドリー。まさか、逃げ出そうなんてしてないよね?」
    「ブラッドリー。この人を黙らせるので手を貸してください」
     ああ、遅かった。忘れてくれていいものを、こんな時ばかり記憶力がいい。特に 2756