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    部隊

    Norskskogkatta

    REHABILI主くり
    帰還予定の時間を過ぎても帰ってこなくて不安がいっぱいの主とその部隊の隊員だった大倶利伽羅
    花冷え 
     
     遠征部隊が最後の帰還連絡から数時間経っても帰ってこない。
     夕方に帰ってくるはずだった第二部隊が夕飯時を過ぎても音沙汰がなく、こちらから隊長に持たせた端末に連絡しても通じない。こんなことは初めてだった。取り乱してはいけないと普段通りに振る舞っていたつもりだが本丸に残っていた面々には筒抜けだった。
     春も間近となって暖かくなってきていたのに花冷えしたのか厚めの上着を羽織らないと肌寒く、ことさら焦燥を掻き立てられる。
     帰ってきた時に主が空腹で倒れていたら怒られてしまうからと宥められて喉を通らないものを少しだけ食べた。その間にも帰還を知らせる鐘や返信はなかった。
     それから玄関を出て待っていようとするのを近侍の蜂須賀に風邪をひくからと引き留められ、とうとう日付を越えようとしていたときだった。帰還を知らせる鐘が鳴る。やっと帰ってきた。
    「みんな無事か!」
     俺が玄関から飛び出したせいできょとんとする面々の中に目を見開いている金色を見つけて心の底から安堵した。安堵してしまったことに、はっとした。
     そんな自分の身勝手な考えに固まっている間に蜂須賀が状況を聞いてくれていた。
     ど 2774

    rvxiang(フラン)

    CAN’T MAKE政府直轄清掃課 い―二五九部隊(鬼典)

    以前の短文から修正・加筆
    政府刀の😈💀が社宅で同棲している設定
    「仕事だ、起きろ」


     男の声と共に、自らの腹の上に何かが放り投げこまれる。その衝撃を毛布越しに感じて身じろげば、小さすぎるということはないが、大きすぎるということもないベッドの柵に足が触れた。金属のひんやりとした感触が、爪先から指先まで伝わってくる。
     どうやら、もう朝が来たらしい。部屋には窓こそないが、時間によって管理された照明器具が薄らぼんやりと、東雲のように点灯している。まぶたを通した人工の光は水晶体を通して、脳裏まで痛烈に刺さってきた。 

    「……頭が痛い」

     そうぼやけば、薄目越しでも立っている男の不機嫌さが見えてくる。どれだけ呑んだんだという怒りが、口にしなくても伝わってくるようであった。

     昨夜、外出許可の手続きを経たついでに、大典太は行きつけの呑み屋で酒を引っ掛ける気でいた。一振だけの呑みは刀によっては敬遠する者も居るが、大典太自身は特に気にはしない性質である。ただ、昨夜はカウンターに座っているところを馴染みの長光に捕まってしまったのが運の尽きだった。軽く引っ掛けるどころか深夜に及ぶまで永遠と古ぼけた掛け軸の話をされ、二振の帰り道は月の明かりさえ夜闇と共に消えて 4162