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    酔っぱ

    はねみな

    DOODLE🐉🔥
    酔っぱらい🔥さん
    ※ちょっと追加しました
    「きばなくん、ぼくと、わかれてくらさい」
    舌っ足らずな声が恐ろしいことを言う。
    「おねがいします、わかれて」
    飲むペースが早いとは思っていた。大丈夫ですかって何度か聞いたけど、いつも通りのふにゃっとした笑顔で大丈夫だよって言うから、それ以上何も言えなかった。すっかり行きつけになったバーを出る頃には足元がおぼつかなくなっていて、やっぱり大丈夫じゃないじゃんって軽口を叩きながら、ふにゃふにゃになってるカブさんに肩を貸して、いつも通りオレの部屋に向かっていたら、
    「わかれて、きばなくん」
    これだ。
    こんなことを言うために早いペースで飲んでたのか。なんで、どうしていきなり。いつも通りだったじゃん。さっきまでいつもと全然何も変わらない笑顔と口調と視線だったのに、オレの部屋にいつも通り明日の朝まで一緒にいるはずだったのになんで。
    「だって、ぼくもうもどれらいよ」
    何処に?
    半泣きになっているカブさんを支え、それでもゆっくり歩きながらオレの方が泣きそうだ。
    「むりらもの、ぜったい、むり」
    だから何が。
    ちょっと怒った声になってしまい、ひく、と息を飲むカブさんに慌てて謝る。
    「ごめんなしゃい、ごめんれ 1901