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    まえにし猿棚

    DOODLEイチャイチャ×ヒルビリー×都市伝説。アメリカのど田舎のお巡りさんコンビ、40代の自分をおじさんって言うタイプの先輩×20代のスカした後輩
    【スリーピング・デューティ】オールドファッションを喰らう やる事をやって良い気分。交換した清潔なシーツに潜り込んで心地よい微睡へ身を浸そうとしていたら、場違いなほど張り詰めた声と共に肩を揺さぶられる。「今外で変な音がしなかった?」
     低く呪詛の呻きを放ちながら、マルボロはベッドから身を起こし、クローゼットからTシャツとジャージのズボンを引っ張り出した。
    「俺も行きます」
    「良いからベッドで大人しくしてろ、まだ足腰もまともに立たない癖して」
     先程まで男に体を暴かれて乱されたリグレーはすっかり疲労困憊。あれだけ泣き咽んでいた顔はまだ目も頬も幾分腫れぼったい。明日は日勤だが、この調子だと2人とも一日中欠伸を連発しなければならないだろう。

     今夜は2人でWWEの中継を観た後、もっと穏やかな、せいぜい触り合いっこ位で済まそうと思っていた。けれどこの若い情人がひしとしがみつき、甘えた様子で肩口に頬を擦り付けて来たのがいけなかった。男の四十路とはまだまだ枯れるなんて言葉とは無縁の存在だと、誘惑を受ける度にマルボロはつくづく実感する。年下の恋人を作れば若返ると言う都市伝説は、案外間違っていないのかも知れない。
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    uthn_sumn

    DONEうちの子ハンターの目元にかつてあった切り傷についての話。ミユキ8〜10歳、ウツシ18〜20歳前後の想定でとりあえず書いてました。
    ちょっと子供には酷な言葉が投げかけられる描写がございますのでお気をつけください。うちの子プロフはTwitterから。ざっくり言うと親がカムラの人間じゃないけどカムラで産まれ竜人族勢のもとで世話をされていた子です。ゴコクさまが孫愛全開になってしまった……
    焔と傷「……よし」
    煮物に慎重に飾り切りの人参を載せて、少年は満足気に微笑んだ。普段はなかなか拝めない少年の年相応の自慢気な顔に、屋敷の熟練ルームサービスを務めるアイルーも喜びを声に出す。
    「坊っちゃまはセンスが良いですニャ。とっても綺麗なお弁当になりましたニャ」
    「あ、ありがとう……でも作ったの殆どルームサービスさんですし……」
    「何を言いますニャ、坊っちゃまがお手伝いしてくださったから品数を増やせましたニャよ。それに坊っちゃまが一人で握った握り飯もとっても綺麗ですニャ」
    ニャ、と別の段に詰められたおにぎりを指してやると少年は照れくさそうに頬をかいた。

     青みがかった銀髪を持つ少年、ミユキは、この頃まで大半の時間をゴコクやヒノエ、ミノトの住む屋敷の中で過ごしていた。本人の知らぬ特殊な出自で里に親がおらず、親代わりとなれる世代の手の空いた夫婦も居なかったのが理由の一つ。もう一つは、親の持っていた病の遺伝を懸念してだ。里で医者を務めるアイルーのゼンチ曰く、カムラでは殆ど見られぬ里外の病であり、生まれた子であるミユキに影響がないと言いきれなかったのだ。またそれを抜きに考えても幼少の時分に熱を出すことが多く病弱と思われたために、日が差す時間に表に出ることは少なかった。そのために書物を読む時間が多く、また敏かったためにミユキが疎外感を憶えてしまうのは仕方の無いことではあった。それでもゴコクはミユキの為に、屋敷に戻れる時は戻っていたし、同じ屋敷に住むヒノエやミノト、それにこちらも忙しいはずの里長や駆け出しのハンターであるウツシもよく屋敷に訪れていたため、誤魔化しは効いていたのだ。
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