min
emotokei
PROGRESSチェズルクワンライ20min …のところで、超眠いからねる。
分厚い紙の束を取り出すと、つやつやとした様々な色合いが目に飛び込んでくる。
グリーン、ホワイト、パープル、レッド、イエロー……派手な色が多い割に、目に優しいと思えるのは、きっとそれらが自然と調和していた色だから、なんだろうな。
大ぶりの葉野菜に手をのばして、またよくわからない植物が入っているな、と首を傾げる。
世界中をひっちゃかめっちゃかにかき回し続けている「ピアノの先生」から送られてくる荷物は、半分が彼の綴るうつくしい筆致の手紙で、もう半分は野菜で埋め尽くされていることがほとんどだ。時折、隙間には僕の仕事に役立ちそうなので、等と書いたメモや資料が入っていることもある。惜しげもなく呈されたそれらに目を通すと、何故か自分が追っている真っ最中、外部に漏らしているはずのない隠匿された事件にかかわりのある証拠や証言が記載されていたりする。助かる……と手放しで喜べるような状況じゃないよな、と思いながらも、対処が取れないままだ。
1106グリーン、ホワイト、パープル、レッド、イエロー……派手な色が多い割に、目に優しいと思えるのは、きっとそれらが自然と調和していた色だから、なんだろうな。
大ぶりの葉野菜に手をのばして、またよくわからない植物が入っているな、と首を傾げる。
世界中をひっちゃかめっちゃかにかき回し続けている「ピアノの先生」から送られてくる荷物は、半分が彼の綴るうつくしい筆致の手紙で、もう半分は野菜で埋め尽くされていることがほとんどだ。時折、隙間には僕の仕事に役立ちそうなので、等と書いたメモや資料が入っていることもある。惜しげもなく呈されたそれらに目を通すと、何故か自分が追っている真っ最中、外部に漏らしているはずのない隠匿された事件にかかわりのある証拠や証言が記載されていたりする。助かる……と手放しで喜べるような状況じゃないよな、と思いながらも、対処が取れないままだ。
emotokei
CAN’T MAKEチェズルク版ワンドロワンライ第8回お題「デート」お借りしました。+30min付き合っています。お部屋デートです(言い張る)
色んなかげが見え隠れしているようなそうでもないような。
「次のデートプランは、僕が考えるからな!」
ボスがそう宣言したのは、前回会った時のこと……目元を赤く染めながら、木漏れ日に溶けだすような柔らかな緑が挑むように私を見据えていた。
気を逆立てた子猫のような愛らしさながらも、恋仲の相手に向ける視線ではないと思いつつ、自分は確か「楽しみにしています」と答えたのだったか。
モクマさんのところにコソコソと連絡を取っていたことは当然知っている。ふたりが話した内容を知ろうと思えば、ハッカー殿の手を借りるまでもなく容易く出来ただろうけど、久しぶりの心躍る時間を、ネタばらしが済んだ状態で過ごすのも野暮というものだ。
あまりかしこまった恰好じゃなくていいから……そう告げられたけれど、あまりにラフな格好は性に合わない。やや砕けたジャケットスタイルで空港に降り立った私に、迎えに来ていた彼が大きく手を振る。
2144ボスがそう宣言したのは、前回会った時のこと……目元を赤く染めながら、木漏れ日に溶けだすような柔らかな緑が挑むように私を見据えていた。
気を逆立てた子猫のような愛らしさながらも、恋仲の相手に向ける視線ではないと思いつつ、自分は確か「楽しみにしています」と答えたのだったか。
モクマさんのところにコソコソと連絡を取っていたことは当然知っている。ふたりが話した内容を知ろうと思えば、ハッカー殿の手を借りるまでもなく容易く出来ただろうけど、久しぶりの心躍る時間を、ネタばらしが済んだ状態で過ごすのも野暮というものだ。
あまりかしこまった恰好じゃなくていいから……そう告げられたけれど、あまりにラフな格好は性に合わない。やや砕けたジャケットスタイルで空港に降り立った私に、迎えに来ていた彼が大きく手を振る。
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DONE #猗窩煉ワンドロ お題ガチャより「疑惑」(46min)現パロで、記憶あり疑惑な❄️🔥です。よくわかんない話になった…
疑惑の情事 ベッドで情事が終わってひと息ついて。
さて、行きずりで何も聞かずにセックスしたんだから、と連絡先を聞くかまたはこちらが名乗るか、て俺が迷っていたら、さっきまで俺の上で腰振ってた金髪の男は、用は済んだとばかりにベッドから出て、脱ぎ捨てたパンツを履き出した。
安いそーゆーホテルの、安っぽいベッドがその勢いで軋んだ音を立てる。まさかもう帰るとか言わないよな。
「なあ、」
「代金は置いておく」
「ちょ、」
金髪の男は、綺麗な顔に見合ったそのゴージャスな体にさっさと衣服を身につけると、ホテル代には少し余るくらいの紙幣をサイドテーブルに置いた。
「楽しかったよ。君、慣れてて上手いんだな」
「もう帰んのかよ!?」
五分前にはその男らしいけど悩ましげな声で、散々気持ち良さげに喘いでたなんて想像もできないくらい、もう身支度がきっちりできてる。手櫛で長い髪を直して腕時計をつけたら、約一時間前にバーで誘った時の様子とあまり変わらない。
1275さて、行きずりで何も聞かずにセックスしたんだから、と連絡先を聞くかまたはこちらが名乗るか、て俺が迷っていたら、さっきまで俺の上で腰振ってた金髪の男は、用は済んだとばかりにベッドから出て、脱ぎ捨てたパンツを履き出した。
安いそーゆーホテルの、安っぽいベッドがその勢いで軋んだ音を立てる。まさかもう帰るとか言わないよな。
「なあ、」
「代金は置いておく」
「ちょ、」
金髪の男は、綺麗な顔に見合ったそのゴージャスな体にさっさと衣服を身につけると、ホテル代には少し余るくらいの紙幣をサイドテーブルに置いた。
「楽しかったよ。君、慣れてて上手いんだな」
「もう帰んのかよ!?」
五分前にはその男らしいけど悩ましげな声で、散々気持ち良さげに喘いでたなんて想像もできないくらい、もう身支度がきっちりできてる。手櫛で長い髪を直して腕時計をつけたら、約一時間前にバーで誘った時の様子とあまり変わらない。
kino_fic
DONE鍾タルワンライ・第九回目【自由】所要時間:1h20min
(!)注意
・魔神第1章3幕までのネタバレ
その唇で教えて(鍾タル) はじめて触れた唇の感触は想像以上に柔らかで、少しだけ乾いているのが意外だった。もっと硬いと思っていた。あるいは、柔らかであるならば若芽のように艶やかであるのかとも思われた。実際はいずれとも違う。若々しいけれど危うくはなく、輪郭の形が定まっている。それがきっとこの男のてざわりなのだろう。――いや、待て。俺は一体、何をした。
はじめて触れ、確かめた感触の情報量を取り込むことに気を取られていた頭に、己のしでかした問題が追い付いてくる。くちづけてしまった。この男に。よりにもよって、公子に。ああ、惜しい。もう一度重ねた。そのあたりで、漸く我に返る。
その回数は合計三度に及んだ。口を吸ってから三度目に迅速に顔を離す。公子の顔は、あろうことか、笑っている。その唇がなにごとかを紡ぐ前に、手で塞いだ。平時から手袋を身に着けていることに安堵したのはこれがはじめてだ。素手だったら何をしていたか、想像するだけで頭痛がする。
2072はじめて触れ、確かめた感触の情報量を取り込むことに気を取られていた頭に、己のしでかした問題が追い付いてくる。くちづけてしまった。この男に。よりにもよって、公子に。ああ、惜しい。もう一度重ねた。そのあたりで、漸く我に返る。
その回数は合計三度に及んだ。口を吸ってから三度目に迅速に顔を離す。公子の顔は、あろうことか、笑っている。その唇がなにごとかを紡ぐ前に、手で塞いだ。平時から手袋を身に着けていることに安堵したのはこれがはじめてだ。素手だったら何をしていたか、想像するだけで頭痛がする。
kino_fic
DONE鍾タルワンライ・第八回目【キス】所要時間:1h50min
(!)注意
・魔神第1章3幕までのネタバレ
・色街の話題が出る
だってそんな目をするから(鍾タル) 手に届きそうで手が届かないときが一番欲しいと思う。触れられそうで触れられないものに触れたいと思う。焦らされるほどそそられる。人間の欲望はそういう風にできている。あの時、そんな当たり前に気が付かなかった自分が恨めしくて仕方がなかった。
「公子」タルタリヤは後悔していた。あの日、鍾離先生にキスをしてしまったことに。それもただのキスではない。あの記憶力が良すぎる男に何も残さないようにだなんて馬鹿な配慮をして、水越しに唇を合わせた。今思えば魔が差したの一言に尽きるが、あの瞬間の自分としては、別れのキスのようなニュアンスがあったのだと思う。まったく、相当酔っていたとはいえ女々しいことこの上ない。馬鹿野郎が。明日別れるならまだしも、いつ別れの日が来るかだなんて数日後か、数か月後か、数年後かなんてわかりもしないのに。
2421「公子」タルタリヤは後悔していた。あの日、鍾離先生にキスをしてしまったことに。それもただのキスではない。あの記憶力が良すぎる男に何も残さないようにだなんて馬鹿な配慮をして、水越しに唇を合わせた。今思えば魔が差したの一言に尽きるが、あの瞬間の自分としては、別れのキスのようなニュアンスがあったのだと思う。まったく、相当酔っていたとはいえ女々しいことこの上ない。馬鹿野郎が。明日別れるならまだしも、いつ別れの日が来るかだなんて数日後か、数か月後か、数年後かなんてわかりもしないのに。
紫雨(shigure)
DONE暁薛ワンドロワンライ、開催おめでとうございます!大大遅刻かつ、+20minですが参加させていただきます🙇🏻♂️
現代AUで、神待ち家出少年薛洋!みたいにしたかったはずなのに…後半の唐突さでギャグみが強い😇
後に鬼道の先輩と小悪魔系アイドルユニットとしてデビューするという裏設定があったり?
暁薛ワンドロワンライ お題なし コンビニを出た薛洋は、雨が降っているのに気が付いて舌打ちをした。
傘立てから適当な傘を拝借することにして、シンプルな持ち手の紺色の傘を手に取った瞬間、コンビニの自動ドアが開いて、声をかけられた。
「君、それは私の傘ですよ」
面倒だな、と思いながらも薛洋はとっさに笑顔を作って振り返った。
「悪かったよ、お兄さん。俺の傘にそっくりだったから間違えたみたい。あーあ、俺の傘はどこに行ったんだか……。きっと、悪い奴に持っていかれちゃったんだな」
薛洋は、大仰に肩をすくめつつ、声をかけた男に傘を返した。
傘の主は、すらりとした高身長で、清潔感にあふれる身なりをしていた。優し気な雰囲気と凛とした空気が同居する、美しい男だ。
1768傘立てから適当な傘を拝借することにして、シンプルな持ち手の紺色の傘を手に取った瞬間、コンビニの自動ドアが開いて、声をかけられた。
「君、それは私の傘ですよ」
面倒だな、と思いながらも薛洋はとっさに笑顔を作って振り返った。
「悪かったよ、お兄さん。俺の傘にそっくりだったから間違えたみたい。あーあ、俺の傘はどこに行ったんだか……。きっと、悪い奴に持っていかれちゃったんだな」
薛洋は、大仰に肩をすくめつつ、声をかけた男に傘を返した。
傘の主は、すらりとした高身長で、清潔感にあふれる身なりをしていた。優し気な雰囲気と凛とした空気が同居する、美しい男だ。
arid plain
DOODLEI hate that the hair in this 10 min doodle has better hair than the 100k drawing I ended up doing. Why cant I wrap my brain around the knights hair.0A4AeqcZDkHVajq
DONE #猗窩煉ワンドロお題「わがまま」(38min)
原作大正軸生存if。いちおう性描写アリのR18❄️🔥
隙を見て短いのできた…
命がけのわがまま 遊郭の外れ。古びた妓楼の貸し切った二階で密かに会うたびに、猗窩座は言う。
「お前はわがままだな、杏寿郎」
くたびれた絹の布団の中で、裸の右太腿の内側に舌を這わせながら、やはり今夜も同じことをこの鬼は言う。初対面で殺しかけても無理矢理に鬼になれ、とせがんであげくに体まで強引に開かせた輩にそんなことを言われる筋合いはない。けれど閨の中でも饒舌なこの鬼は、こちらが黙っているのを
いいことにいつもの不満を口にした。
「鬼にもならず、仲間も裏切らないし、俺と逃げることも嫌だという。そのわりにここで俺と会うことも止めない。ついでに、」
あっ、と思わず声が出た。少しざらついた鬼の舌で、魔羅をねっとりと舐め上げられたらからだ。上から下へ、まるで砂糖菓子でも味わうように。
784「お前はわがままだな、杏寿郎」
くたびれた絹の布団の中で、裸の右太腿の内側に舌を這わせながら、やはり今夜も同じことをこの鬼は言う。初対面で殺しかけても無理矢理に鬼になれ、とせがんであげくに体まで強引に開かせた輩にそんなことを言われる筋合いはない。けれど閨の中でも饒舌なこの鬼は、こちらが黙っているのを
いいことにいつもの不満を口にした。
「鬼にもならず、仲間も裏切らないし、俺と逃げることも嫌だという。そのわりにここで俺と会うことも止めない。ついでに、」
あっ、と思わず声が出た。少しざらついた鬼の舌で、魔羅をねっとりと舐め上げられたらからだ。上から下へ、まるで砂糖菓子でも味わうように。
takami180
DONE曦澄ワンドロワンライ第九回お題「盛夏」(全10ページ)(1/3)
+5min
本編終了後、付き合ってる曦澄。
マロにいただいたお題「イチャつく忘羨を羨ましく思う、本当はイチャつきたい澄」も一緒に。
江澄はうんざりとして、目の前の二人をながめた。
藍忘機は魏無羨を膝に乗せ、彼の背を支えつつ、匙を片手にしている。机上には果物を盛りつけた器がいくつも並んで、これを用意したのが藍忘機だというだけでもめまいがしそうである。
「んー、冷やした瓜はおいしいな」
「よかった」
「なあ、藍湛。次は西瓜が食べたい」
「うん」
藍忘機が匙で西瓜を運ぶ。魏無羨はそれをぱくりと食べる。
見ているだけで胸やけがしそうだ。
「この暑苦しい中、よくそんなことをやっていられるな」
夏、真っ盛り。しかも、ここ三日ほど日照りが続く中で、信じられない光景である。
「えー? 藍湛とくっついているのは暑くないし?」
「ああ」
藍忘機から、文句があるならさっさと出ていけと言わんばかりの視線を向けられて、江澄は静室に
2970藍忘機は魏無羨を膝に乗せ、彼の背を支えつつ、匙を片手にしている。机上には果物を盛りつけた器がいくつも並んで、これを用意したのが藍忘機だというだけでもめまいがしそうである。
「んー、冷やした瓜はおいしいな」
「よかった」
「なあ、藍湛。次は西瓜が食べたい」
「うん」
藍忘機が匙で西瓜を運ぶ。魏無羨はそれをぱくりと食べる。
見ているだけで胸やけがしそうだ。
「この暑苦しい中、よくそんなことをやっていられるな」
夏、真っ盛り。しかも、ここ三日ほど日照りが続く中で、信じられない光景である。
「えー? 藍湛とくっついているのは暑くないし?」
「ああ」
藍忘機から、文句があるならさっさと出ていけと言わんばかりの視線を向けられて、江澄は静室に
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DONE猗窩煉ワンドロお題「白昼夢」(44min)原作軸でこっそり会ってる2人。
幻想の向日葵 いつもと違って、彼には入れ墨が無かった。あの独特な青白い肌も血色が良くて肌の色が明るい。特徴的な紅い髪だけは相変わらずだが、それでもだいぶ、いつもより人に近い姿ではある。幼い顔立ちがいっそう引き立つが、より一層その姿は美しい。
「杏寿郎」
そう自分の名を呼ぶ彼は、青空の太陽の下で向日葵の花を持って佇んでいる。彼は以前に「まるでお前みたいだな」といいながら夜にややしおれた向日葵を持ってきたことがあった。あの時と違い、手に持っている向日葵は、夏の青空の元で勢いよく太陽の方を向いていた。
ああ、夢なのだな、と、すぐ気付いた。でなければ彼の入れ墨が消えることも、太陽の下で向日葵を持つこともない。
しおれた向日葵を持ってきた夜、彼は杏寿郎の剣技を褒めたたえて、それからぽつりと言った。
830「杏寿郎」
そう自分の名を呼ぶ彼は、青空の太陽の下で向日葵の花を持って佇んでいる。彼は以前に「まるでお前みたいだな」といいながら夜にややしおれた向日葵を持ってきたことがあった。あの時と違い、手に持っている向日葵は、夏の青空の元で勢いよく太陽の方を向いていた。
ああ、夢なのだな、と、すぐ気付いた。でなければ彼の入れ墨が消えることも、太陽の下で向日葵を持つこともない。
しおれた向日葵を持ってきた夜、彼は杏寿郎の剣技を褒めたたえて、それからぽつりと言った。
_fRan_uDon
DOODLE先日参加した🤍💜もくりで話題になった、「十訓全部犯しててタトゥーあるifシリウスくん」です!元ネタの議事録>https://note.com/min_apple/n/n8a72e04acae1
emotokei
DONE #チェズルク版ワンドロワンライお題「星」お借りしました +15min
ED後の設定です。
少し静養を取った方が良い、と。
突然あらわれたチェズレイに、ほとんど着の身着のまま攫われたのは、職場から休暇を取るように言われた翌日のことだ。
たまりにたまった代休を消化するといっても、特にすることもなくてどうしようかなと考えていたところへ、不意を突くようにチェズレイが突然現れた。
当たり前のように帰宅したら家にいたのは、正直なところどうかと思う。アーロンといい、チェズレイといい、せめて玄関から入ってきてほしい。言ってくれれば鍵を渡すのに、と溜息を吐くのはいつものことだ。
連れてこられた先は、ログハウスのような場所だった。チェズレイのチョイスにしてはなんだか不思議なくらい素朴な場所だ。それが顔に出ていたのか、このこじんまりした木目調の空間を選んだのはモクマさんだと種明かしを受ける。けれど、当の本人は邪魔をしたくないからね、と来ないらしい。
1845突然あらわれたチェズレイに、ほとんど着の身着のまま攫われたのは、職場から休暇を取るように言われた翌日のことだ。
たまりにたまった代休を消化するといっても、特にすることもなくてどうしようかなと考えていたところへ、不意を突くようにチェズレイが突然現れた。
当たり前のように帰宅したら家にいたのは、正直なところどうかと思う。アーロンといい、チェズレイといい、せめて玄関から入ってきてほしい。言ってくれれば鍵を渡すのに、と溜息を吐くのはいつものことだ。
連れてこられた先は、ログハウスのような場所だった。チェズレイのチョイスにしてはなんだか不思議なくらい素朴な場所だ。それが顔に出ていたのか、このこじんまりした木目調の空間を選んだのはモクマさんだと種明かしを受ける。けれど、当の本人は邪魔をしたくないからね、と来ないらしい。
糸 虫
DONE第四回 猗窩煉ワンドロ 開催ありがとうございます!お題「星」「逃避行」
※大正軸、生存if
※無惨様関連のアレコレは、杏寿郎への愛の力でなんとかした世界線の猗窩座です。
+300min.以上
会話中心で動きがないです面目ない。
いっそ戯曲。
そうこれは芝居の脚本(煉さんの長台詞率高めの)だと思って読んでくだされば
第四回 猗窩煉ワンドロ、ワンライ お題「星」「逃避行」「『元炎柱煉獄杏寿郎は死んだものとお思い下さい』」
手にした一枚の上質な和紙に丁寧にしたためられた文字を声に出して読み上げると、猗窩座は眉をしかめた。
「なんだこれは」
「遺書だ!」
快活に答える煉獄の返しを耳にしても、猗窩座の眉は元に戻るどころか、ますます歪められるばかりだ。
「杏寿郎、お前、死にたいのか?」
「まさか!」
「では鬼になるのだな?」
「ならない!」
「ならばこれはなんだ」
「うむ。実はこのたび、元炎柱としての自分と決別しようと思ってな」
突き返された曰く「遺書」を手にしながら煉獄が口にした言葉を、猗窩座は頭の中で反芻していた。
*
闇に浮かぶ真円の月が、正中に差し掛かる時分、草木が風に擽られ笑う声のみが耳に届く。
6829手にした一枚の上質な和紙に丁寧にしたためられた文字を声に出して読み上げると、猗窩座は眉をしかめた。
「なんだこれは」
「遺書だ!」
快活に答える煉獄の返しを耳にしても、猗窩座の眉は元に戻るどころか、ますます歪められるばかりだ。
「杏寿郎、お前、死にたいのか?」
「まさか!」
「では鬼になるのだな?」
「ならない!」
「ならばこれはなんだ」
「うむ。実はこのたび、元炎柱としての自分と決別しようと思ってな」
突き返された曰く「遺書」を手にしながら煉獄が口にした言葉を、猗窩座は頭の中で反芻していた。
*
闇に浮かぶ真円の月が、正中に差し掛かる時分、草木が風に擽られ笑う声のみが耳に届く。
2152n
DONEブラアキ。ワンライお題6回:誕生日(@brak_60min)誕生日に主役が訪問してくる話。32×22設定。ハッピー・サプライズ「ハッピーバースデー、オレ!」
胸を張って鼻高々にそう告げるアキラに、ブラッドはため息をついた。
日付が変わろうかという時刻。突然インターフォンが鳴り、扉を開ければ彼がいた。時計を見れば針は0時ピッタリを指していて、成る程これがしたかったのかと納得する。
「……合鍵があるのだからそれを使え」
丁度寝室に入ったタイミングで現れた突然の訪問者に、ブラッドの眉が自然と顰められる。アキラはそんな彼の不機嫌さを気にも留めず、脇をすり抜けて室内へと侵入した。
「いいじゃねーか。お前だって来てくれて嬉しいだろ?」
「時間による」
研修期間が終わり、所有していたマンションへと戻って早数ヶ月。研修用の部屋を引き払う時に合鍵を渡していたが、こんな悪戯に利用されるとは思わなかった。エントランスで呼び出されていれば追い返していただろう。それを見越して部屋のインターフォンを鳴らすのだから、タチが悪い。
1521胸を張って鼻高々にそう告げるアキラに、ブラッドはため息をついた。
日付が変わろうかという時刻。突然インターフォンが鳴り、扉を開ければ彼がいた。時計を見れば針は0時ピッタリを指していて、成る程これがしたかったのかと納得する。
「……合鍵があるのだからそれを使え」
丁度寝室に入ったタイミングで現れた突然の訪問者に、ブラッドの眉が自然と顰められる。アキラはそんな彼の不機嫌さを気にも留めず、脇をすり抜けて室内へと侵入した。
「いいじゃねーか。お前だって来てくれて嬉しいだろ?」
「時間による」
研修期間が終わり、所有していたマンションへと戻って早数ヶ月。研修用の部屋を引き払う時に合鍵を渡していたが、こんな悪戯に利用されるとは思わなかった。エントランスで呼び出されていれば追い返していただろう。それを見越して部屋のインターフォンを鳴らすのだから、タチが悪い。
空井戸
INFO7/6(火)の百鳴webアンソロ告知用のイラストです。即席だったので線も下書きだったり色が前の絵と同じで統一性が…()
2枚目は少し修正して線もいじってないもの こっちの方がいいかな
よろしくお願いしますm(_ _)m
終わりましたありがとうございました🙏✨
アンソロまとめ→ https://min.togetter.com/J2IIHNO 2
kino_ui
DONE鍾タルワンライ・第一回目【はじめて】所要時間:1h+30min
(!)注意
・魔神第1章3幕までのネタバレ
・付き合っていないが肉体関係のある2人
・事後
・先生の尻を狙うタル
・先生が非処女
睦言と卑怯者(鍾タル)「俺だけがはじめてなんて、不公平じゃない?」
つう、と一本美しく通った背骨の筋を指先でなぞる。こんな事後の、寝床の上。どんな男でも少しは気が抜けてしまう場面でも、この男の背は一本鉄骨が入っているかのようにすらりと伸びている。隙ひとつない背中。どれだけ己が爪を立てても傷ひとつ残らない背中だ。正確に言うなら、ついたとしてもすぐに治ってしまうらしい。キスマークもどれだけ強く吸いついてみても同じだった。凡人らしくないよと笑ったのは記憶に新しい。
鍾離先生はさんざん脱ぎ散らかした服を畳んでいた手を止めて、ちらりと顔をこちらに向けた。限りなく真顔に近い。でもすこしだけ間が抜けてみえるような、理解不能って顔。悪くない。愉快な気分になってきた。なんでも知っているってすまし顔が僅かにあどけなく崩れる瞬間が俺は結構好きだった。
1696つう、と一本美しく通った背骨の筋を指先でなぞる。こんな事後の、寝床の上。どんな男でも少しは気が抜けてしまう場面でも、この男の背は一本鉄骨が入っているかのようにすらりと伸びている。隙ひとつない背中。どれだけ己が爪を立てても傷ひとつ残らない背中だ。正確に言うなら、ついたとしてもすぐに治ってしまうらしい。キスマークもどれだけ強く吸いついてみても同じだった。凡人らしくないよと笑ったのは記憶に新しい。
鍾離先生はさんざん脱ぎ散らかした服を畳んでいた手を止めて、ちらりと顔をこちらに向けた。限りなく真顔に近い。でもすこしだけ間が抜けてみえるような、理解不能って顔。悪くない。愉快な気分になってきた。なんでも知っているってすまし顔が僅かにあどけなく崩れる瞬間が俺は結構好きだった。
乇サ⊞プ二彦
DOODLE身分のしっかりしてそうないわゆる『大人』に優しくされるのがはじめてで戸惑う様子と一体これから何をされるのかを訝しんでビビってる様子を
同居させてるウニくんをひたすら撫で回したい
奇跡的にいろいろ描きたいときにデジタル作業環境がなく、悶々としたものが溜まってゆく
かも🦆
DONE「魔法の傘」お題「オフ」「傘」で参加させて頂きました!
ビリグレ付き合ってる世界線で、🧁が過去を思い出して…
⚠️過去捏造あり
#blgr_60min
@blgr_60min
魔法の傘ふと目を覚ます。
そして、次に周りを見渡すと誰もいない教室であることがわかった。
その瞬間、ホッと胸を下ろした。アッシュはもちろん、その取り巻きたちもいない…これならいじめられない…!
そんな安心感から顔がニヤけてしまった瞬間、どこからかクスクスと笑い声が聞こえてきた。
「っ…!だ、だれ……?」
後ろを向くと、笑いながらぞろぞろとアッシュの取り巻きたちが入ってくるのが分かった。
さっきとは打って変わって、僕の心は急に冷えていく。
「はぁーおもしろ。ギークくんお顔がニヤけてるよ〜?」
「俺らが来てそんなに嬉しい?」
ぎゃはは、という下品な笑い声をあげながら僕の方へと近づいてくる。
なんで………もう、今日は大丈夫だと思ったのに…
2528そして、次に周りを見渡すと誰もいない教室であることがわかった。
その瞬間、ホッと胸を下ろした。アッシュはもちろん、その取り巻きたちもいない…これならいじめられない…!
そんな安心感から顔がニヤけてしまった瞬間、どこからかクスクスと笑い声が聞こえてきた。
「っ…!だ、だれ……?」
後ろを向くと、笑いながらぞろぞろとアッシュの取り巻きたちが入ってくるのが分かった。
さっきとは打って変わって、僕の心は急に冷えていく。
「はぁーおもしろ。ギークくんお顔がニヤけてるよ〜?」
「俺らが来てそんなに嬉しい?」
ぎゃはは、という下品な笑い声をあげながら僕の方へと近づいてくる。
なんで………もう、今日は大丈夫だと思ったのに…
2152n
DONEブラアキ。ワンライお題2回:背中合わせ/音楽(@brak_60min)見栄っ張りがバレる話。見栄っ張りのダンス 久しぶりとなったデートの帰りだった。ラジオに飽きてCDを流していいか聞くアキラに、ブラッドは正面を向いたまま「好きにしろ」と返事をした。
早速とばかりにCDが収納されているコンソールボックスを漁るが、聞き飽きた曲ばかりでどうも気が乗らない。そんな中、グローブボックスを開いたのは気まぐれだった。
(……ん?)
手前に見覚えのないCDを見つけ、アキラは首を傾げながら手に取った。アーティストの名前はアキラでも知っているものだ。若者向けのジャケットに珍しいと思いつつ、プレイヤーに差し込む。流れてきた音楽はやはりロックとテクノが融合したような曲で、いつものフォークやジャズを流している彼らしくないと軽い驚嘆を覚えている時だった。
4246早速とばかりにCDが収納されているコンソールボックスを漁るが、聞き飽きた曲ばかりでどうも気が乗らない。そんな中、グローブボックスを開いたのは気まぐれだった。
(……ん?)
手前に見覚えのないCDを見つけ、アキラは首を傾げながら手に取った。アーティストの名前はアキラでも知っているものだ。若者向けのジャケットに珍しいと思いつつ、プレイヤーに差し込む。流れてきた音楽はやはりロックとテクノが融合したような曲で、いつものフォークやジャズを流している彼らしくないと軽い驚嘆を覚えている時だった。
2152n
DONEブラアキ。ワンライお題3回:バックハグ/手繋ぎ(@brak_60min)ブが化粧品のCMに出た話。B&S『お前を守る――全ての敵から』
「お、おぉ……!?」
驚嘆をあげたと同時に、アキラは思わずテレビの画面を消してしまった。暗い画面に映る、ソファーで転げた間抜けな自分。呆然と見つめていると、ようやく落ち着きが戻り、恐る恐るテレビをつける。画面では新作ドリンクのコマーシャルが流れていた。若手のアイドルが眩しい笑顔を見せている。良かった。どうやらあのコマーシャルはもう終わっているようだ。
今日はオフだったので、早朝からロードバイクを走らせ朝食を摂り、そのままグリーンイーストのスポーツ店に寄っていた。そのまま午後はボルダリングに行くかバスケットボールの試合に行くか悩んでいたところだ。ビルに掲げられた巨大な広告を、ふと見上げたのが悪かった。
2528「お、おぉ……!?」
驚嘆をあげたと同時に、アキラは思わずテレビの画面を消してしまった。暗い画面に映る、ソファーで転げた間抜けな自分。呆然と見つめていると、ようやく落ち着きが戻り、恐る恐るテレビをつける。画面では新作ドリンクのコマーシャルが流れていた。若手のアイドルが眩しい笑顔を見せている。良かった。どうやらあのコマーシャルはもう終わっているようだ。
今日はオフだったので、早朝からロードバイクを走らせ朝食を摂り、そのままグリーンイーストのスポーツ店に寄っていた。そのまま午後はボルダリングに行くかバスケットボールの試合に行くか悩んでいたところだ。ビルに掲げられた巨大な広告を、ふと見上げたのが悪かった。
小鉢の絵置き場
DONEお題『紅鶴ピクニック』『保護者』+15minイベストネタ。ダ最初期のイベストだけど今噛み締めてもなおいろいろ発見がある。
なんか絵がちっさくなっちゃったしセリフ多いしシチュわかりにくい。難しいなー。
2152n
DONEブラアキ。ワンライお題1回:自由(@brak_60min)すぐ影響受けるアの話です。トムはエレンの腰を抱く なぁ、キスしよーぜ。
そう言った十八歳の青年は、十センチ高い場所にある唇を見上げながら十歳年上の男の腰を抱き寄せた。
力任せの強引な求愛に若さを感じながらも、ブラッドはやんわりとその腕を外し己の胸に恋人を閉じ込める。部屋着と違い生地が硬めの制服ではあまり温もりが伝わってこない。残念だと思う。押し潰され無残な最期を遂げる蛙の断末魔に似た鳴き声が胸の間から聞こえたが、気にせず恋人の背中に回した腕に力を込めた。革靴が浮き、フローリングにつま先が立つ。
扉を開くなり待ち構えていたかと思えば、この仕打ち。彼の思考には必ず理由があると理解していても、予想出来ない言動に慣れることはない。ブラッドは己を振り回し踊らせ転がす無邪気なこの愛児を一層、抱き潰してやりたいとため息を溢す。
2045そう言った十八歳の青年は、十センチ高い場所にある唇を見上げながら十歳年上の男の腰を抱き寄せた。
力任せの強引な求愛に若さを感じながらも、ブラッドはやんわりとその腕を外し己の胸に恋人を閉じ込める。部屋着と違い生地が硬めの制服ではあまり温もりが伝わってこない。残念だと思う。押し潰され無残な最期を遂げる蛙の断末魔に似た鳴き声が胸の間から聞こえたが、気にせず恋人の背中に回した腕に力を込めた。革靴が浮き、フローリングにつま先が立つ。
扉を開くなり待ち構えていたかと思えば、この仕打ち。彼の思考には必ず理由があると理解していても、予想出来ない言動に慣れることはない。ブラッドは己を振り回し踊らせ転がす無邪気なこの愛児を一層、抱き潰してやりたいとため息を溢す。