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    ニキ

    fumifude_mama

    DONE相互であるやくごさんのポストを基に書いたリリアラ。久しぶりの二次創作の筆慣らしで書いたので短いです。
    以下の文章は元ポストより引用。

    🍐様の逆鱗に触れて無機物相手にキジョイの練習させられるんだけど下手くそさん過ぎて居残り終わらない🦌
    様はその下手くそすぎる光景見てなんかほっこりしてきて怒り自体はとうの昔に収まってる(でも続けさせる)
    一人遊び 絹のように滑らかで艶やかな金の髪が歩調に合わせて揺れる。
     歩く。ただそれだけの仕草で美しさを体現し、周囲の者に強い存在感と畏怖の念を抱かせる女性の名はリリス。アダムの最初の妻にしてルシファーの妻でもある彼女は、ビスクドールのように表情を持たぬ面持ちで真紅の絨毯の上を歩み、一つの扉の前で歩みを止めた。ドアマンをつけていないその扉の奥からは、苦悶が滲むくぐもった声が聞こえる。その声を耳にしたリリスは微笑し、ゆっくり扉を開けた。扉の先には部屋があり、部屋は紫と黒を基調にしていて灯りは点いていない。だが、部屋の奥では何かがぎこちなく蠢いて息を漏らしている。リリスは暗がりに潜む存在を一瞥すると、灯りを点けた。一瞬にして照らされたそれは光に眩んだ目を強く瞑り、立ち上がっていた耳を寝かせて小さく鳴いた。その声は小鹿の鳴き声に似ていた。リリスはそれに歩み寄ると、首輪から続く鎖を掴んで引きせ寄せ俯く顔を上げさせた。すると再び小鹿のような鳴き声が部屋に響き、リリスを見上げる真紅の双眸が潤む。その様子を見たリリスは目を細めて鼻で嗤うと、身を屈めて囁いた。
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    あもり

    PAST24年3月17日春コミで出した、無配ペーパーの小話再録です。そのに。
    2のこちらは、ムーとティトスです。新刊準拠の話ですが読んでなくても「本編最終章終了後、ジュダルが行方不明になったので単独で白龍がレームへ訪問しにきた後の二人の会話劇」とさえわかってれば問題ないです。
    私の割と癖が強く出た話となりました。こっちはしっとり目です。ノットカップリング。
    受け継がれるもの 練白龍が去った後、次の面談先へと元気よく歩くティトス様とは裏腹に、色々と考えあぐねてしまう自分がいた。練白龍は割合、裏表がない青年だ。今回の訪問もどちらかと言えば公人としての彼ではなく、私人としての立場に近いのだろう。だからこそ、あそこまでさらけ出したともいえる。しかし、自身が腹の内を掻っ捌いたようなものだからと言って、それを、同じだけのことを相手に求めさせるのはあまりにもリスクが高すぎる。落ち着いたと思ったが全くそんなことはない。やはり練家の男だと、かつての紅炎を思い出す。
    「ムー」
     くるりとティトス様が振り返った。丸い瞳をこちらに向けてじっと見、そして俺の顔に手を伸ばそうとしていたためすぐに屈む。なんでしょう、と言えば少しだけ笑って口を開いた。
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