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    now_or_lever

    DONE「御不満ですか?」を題材としたゼウハデ…の筈だったものです。最近の本誌の次男(ネタバレ無し)が好きでつい書いてしまった。末っ子と次男のお話です。兄弟絡みの話はなんぼあっても良いですからね。
    御不満ですか?「こんなときまで兄貴面するんじゃねえよ」
    若気の至りの項目に例文で載るほどの暴挙。直情的な次兄は殴りかかってきた。すぐ上の兄は背筋が凍るほど冷ややかな目を向けてきた。そんな弟たちを静観していた当の長兄は、少しも心乱さずやれやれと肩をすくめていた。

    あれからどれほどの時が経っただろう。
    「やっぱワシ、お兄ちゃんの弟で良かったんだわ」
    「今更かよてめえ」
    椅子が四脚あるテーブルにて、老いた末の弟と機械の体になった次兄が向かい合っていた。向かい合っていた、とすると若干の語弊がある。次兄はテーブルに向かわず明後日の方向を見ていたし、末の弟は持っていたティーカップに視線を落としていた。最終闘争も終結し、もう誰も座ることのないその二脚の椅子に視線を移す。瞼を閉じると「困ったヤツだ」と言いながらも微笑む長兄と凪いだ海のように静かなすぐ上の兄が瞼の裏に浮かぶ。今まさに茶を入れて皆で飲んでいるかのごとく。実際成神してからそのような雰囲気で兄弟全員がただの食卓を囲むことなど数えるほどしか無かったというのに、こんなときに限って記憶は鮮明に戻ってくるのだ。末弟は己のデキた脳味噌を少しばかり疎ましく思った。
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    koryamaaaa

    DOODLE銭湯の帰り道にお風呂セット片手にポカポカいちゃいちゃする桜森が見たかっただけの筈、、なのに。
    森くんがだいぶへんたいです。だいぶへんたいです!!!
    誰か、、癒しのポカポカ桜森のお恵みを、、私からはこんなよく分かんない話しか出てこなかった。
    銭湯にて秘事「はい、いらっしゃいませ〜」
    「いつもありがとうね。またお待ちしてますね」

     私の実家は、浅草の大事な大事な社交場の1つである銭湯をやっている。
     この前まで、祖母がメインで切り盛りをしていたが、この冬に祖母が腰を痛めてしまったのをきっかけに、私も番台に座ることになった。
     銭湯は繁盛していて、土日はお客さんが沢山来る。家族連れや友人やカップルと思われる老若男女。浅草の人々は銭湯が大好きだ。中には毎日のように入りに来るお客さんもいる。お客さんのほとんどは顔馴染みで、私は番台に座り受付をしながら、右に左にと笑顔を忙しく振りまいていた。

    「紅ちゃんいらっしゃい!あら?今日は若い子達も一緒なの?」

     私の座る番台の正面にある引き戸を開けて、紅丸がヨォと手を挙げながら入ってきた。後ろには、黒髪と金髪の少年が見えた。彼らのことは知っている。この前、浅草の町中で紅丸のかわいがりを受けていた皇国の消防官の子らだ。今日も相当厳しい稽古だったようで、ヨレヨレとした様子でやっとの様子で紅丸の後を歩いている。私は少年たちから小銭を受け取った。
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