Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    ルコ

    No.5

    DONE好きな相手のことを1日だけ忘れてしまうという魔法が発動し、トレイが自分を好いていることを知ったジェイド。その後、1日たっても思い出せないと相談され――……

    ※トレイが黒いので、地雷の方はお気を付けください。ストーリーの開始時点では、ジェイドはトレイのことを好きではありません。(メリバ寄りのハピエンです。)
    「ジェイドのことを知りたければ何でも聞いてくださいね。」【トレジェイ】 3年生の全体授業で大変なことがあったらしいという噂はすぐに学園中を回った。

    「……こんな馬鹿らしいことで、会議に呼ばれるとは……」

     隣を歩くアズールがそう言い、ため息をついた。
     そう、この噂……否、噂ではない。アズールに憂鬱な顔をさせている一件で、寮長と副寮長が集められて会議が開かれるという事態が起こっていた。

    「でも、全員がかかったのであれば、たしかに大変なことかと……」
    「好きな相手のことが分からなくなる、ということがですか?」

     アズールは、呆れたようにそう言うと、額を押さえる。
     今回の一件は、3年生のあるクラスの授業でやっていた珍しい詠唱魔法の成功が、偶然別のクラスが作っていた魔法薬の完成と重なってしまい、変な融合をしてしまったことで発生したらしい。しかも、その融合した魔法の威力が大きかったようで、3年生だけではなくこの学園全体にかかってしまったと聞いている。
    29435

    りん🐱

    PROGRESSリクエストいただいてるハルコタ進捗ですが、なんせ私がコタハル脳なのでこの先挽回できるだろうか…
    「おかえりハル。今日、親父いないんだってよ。ベルソリーゾのおっさんから急に誘われて、飲みに行くって晩飯代もらった」

    「ふーん」

    夕刊の配達のバイトから帰宅して早々、つーわけでメシなに食う?と錮太郎から質問され、悠は空腹度合いを確かめるかのように腹部に手を当てながら脳内で様々なメニューを思い巡らす。各家庭のポストに新聞を投函する際、晩御飯の支度をしているであろう玉ねぎを炒めていたり魚を焼いているであろう香りに食欲を刺激された。…その中でも特に鼻孔をくすぐったアレがいい。

    「カレー」

    「カレーは正義だからな。んじゃ頼むか」

    デリバリーのアプリを開き、ふたりでひとつの画面を見ながら辛さやトッピングなど選択していく。到着は30分後らしい。届くまで洗濯物を畳んだり、風呂を洗ったりして気長に待つ。男所帯の小牧家において家事は当番制だ。錮太郎の母が他界してすぐの頃は、鍋を焦がしてみたり白いTシャツを柄物と洗ってピンク色に染め上げたりと数々の失敗を繰り返してきたが高校1年にもなった今は、ある程度の家事はそつなくこなせるようになってきた。
    834