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    謎です

    conny_cromwell

    MAIKING深く考えずに書き始めたネロ晶ちゃんの小説。
    不定期更新、全10話の予定だけどプロットも何も無いので終わるかどうかも謎です。
    1. ただいま、おかえりついにこの日が来てしまった。厄災の到来。
    本当に酷かった。前の仲間たちが半分持っていかれたのも分からなくはない。しかしここでくたばる訳には行かないのだ。

    皆ボロボロながらも何とか生きている。最後の一撃だと言わんばかりに、オズが賢者さんの手を引いて振りかざした光。雷鳴と共に荒れ狂う空。雨と雪が混ざりながら月に向かい渦を描き舞い上がっていく様を俺たちは血の海に横たわりながら薄れゆく意識の中で眺めていた。

    「……」
    「ネロ、気が付いたかい?」
    「フィガロ……あんた身体は……っ」
    「若い魔法使い達のおかげでなんとか持ちこたえたみたいでね。皮肉なもので簡単には逝かせて貰えなさそうだ」

    フィガロの背中を最後に目前で見た時、ああもう駄目かもと正直思った。あんなにも複雑な思いを互いに抱えたまま、俺たちはこんな風に静かに消えた方がいいのだと二人で笑った瞬間だった。だからあんな形で守られて、自分だけ生きてるなんて烏滸がましいにも程があるのだ。そういう意味で、フィガロが生きていてくれたのは本当に心底ホッとした。
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    ゆきこ

    DOODLE支援課で、初日の出を見に行く話。多分位置関係から港湾区から見えるだろうと考えて書いてますが、違ったらどうしよう(汗)
    支援課が発足してから初めて、平穏に迎えられた1208年のお正月。果たしてあの世界に初日の出を拝むという風習があるのかは謎ですが(さすがにおせちやお雑煮はないだろうと省いた)あるという事にしておいてください。
    それでは今年もよろしくお願いいたします!
    みんなで一緒に日の出が見たい。
    そうキーアが言い出したのは大晦日、あと数時間経てば年が明けるという時間だった。

    「突然どうしたんだ?キーア」

    キョトリとした顔でそう尋ねるロイドに、なんとなく、とキーアは返す。
    そういえば、彼女が来てから、というより支援課が発足してから、みんなでゆっくり正月を祝った事などなかったかと思ったロイドは、ならみんなで明日の朝、見に行こうか、と言い置くと、ランディと共に深夜の巡回に出ていく。年末年始、特に今夜はトラブルも増えるだろうと、広域防犯課から手伝いの要請があったためだ。
    後に残った面々は行ってらっしゃい、気をつけてね、と見送ると、日の出を見るためには早く寝ないとね、とキーアを寝かしつけにかかり、彼女も素直にそれを聞き入れる。
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