「君の部屋ってこういう感じかー」
空き部屋に常闇の荷を(プライベートに抵触しない範囲で)並べ終えて、師は感慨深そうにあたりを見回した。
多忙な貴方に荷解きの手伝いなど、と常闇も最初は固辞したのだが、「え、楽しみにしてたのに」という直球も直球の返しに押し切られた。黒影と共にある常闇もこの手の作業は早い方だが、ホークスの手数には敵わない。赤い羽に全てのダンボールの封が同時に切られた様は壮観だった。
「そうか、お見せしたことはなかったな」
「呼びつけるばっかで、結局きみんちには行かなかったからねぇ。だいたい想像どおりだけどもっとこう……ドクロとかあるイメージだったかも」
「高校時代の居室には確かに」
「あったんだ」
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