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    SD

    Orr_Ebi

    DOODLE3/1のうちにあげておきたかった沢深。
    沢への感情を自覚する深の話。※沢はほぼ出てきません
    ・深津の誕生日
    ・深津の名前の由来
    ・寮母、深津の母など
    以上全て捏造です!
    私の幻覚について来れる方のみ読ましょう。振り落とされるなよ。

    ※沢深ワンドロライのお題と被っていますがそれとは別で個人的に書いたお話です
    シオンの花束 同じ朝は二度と来ない。
     頭では分かっていても、慣れた体はいつもの時間に目覚め、慣れ親しんだ寮の部屋でいつも通りに動き出す。
     深津は体を起こして、いつものように大きく伸びをすると、カーテンを開け窓の外を見た。まだ少し寒い朝の光が、深津の目に沁みた。雪の残る風景は、昨日の朝見た時とほぼ同じ。
     同じ朝だ。けれど、確実に今日だけは違うのだと深津は分かっている。少し開けた窓から、鋭い冷たさの中にほんの少し春の甘さが混ざった風を吸い込む。
     3月1日。今日、深津は山王工業高校を卒業する。そして、奇しくもこの日は、深津の18歳の誕生日であった。

     一成、という名前は、長い人生の中で何か一つを成せるよう、という両親からの願いが込められている。深津自身、この名前を気に入っていた。苗字が珍しいので、どうしても下の名前で呼ばれる事は少なかったが、親しい友人の中には下の名前で呼び合う者も多く、その度に嬉しいようなむず痒いような気持ちになっていたのは、深津自身しか知らないことだ。
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