フェニックス
wakabagreen_x
MAIKINGカスピエルとフェニックスが髪の手入れについて話す話愚者の贈り物アジトの見張りにたまに立つ、年若い処刑人の長くまっすぐ伸びた黒髪。
カスピエルはたまに、その黒髪に心臓をひねられるような気持ちになる。
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カスピエルの転生後の育ちは悪い。なんせ物心ついたころには名前一つを持たされて、過酷な貧民街での孤児暮らしを余儀なくされた。生き延びるためには体が動かなくなる前に食料を確保せねばならないが、カスピエルはなんというか───運が悪かった。
なんせ生まれつきの奇抜な見た目である、[[rb:青味がかった赤毛 > ・・・・・・・・]]に左右で色の違う瞳。オマケで両の頬に変な形の痣がある。幼いころのカスピエルは、その見た目のおかげで孤児のグループの中で自然に「囮役」になっていた。妙な見た目で目を引いて、わざとバレバレの盗みを働いて殴られて、その隙にほかの子供が金や食べ物を盗んでいく。カスピエルの体はいつも傷だらけでボロボロだったが、転生メギドの性質なのか妙に頑丈で治りも早く、そのおかげで何度も囮として殴られることができた。
5026カスピエルはたまに、その黒髪に心臓をひねられるような気持ちになる。
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カスピエルの転生後の育ちは悪い。なんせ物心ついたころには名前一つを持たされて、過酷な貧民街での孤児暮らしを余儀なくされた。生き延びるためには体が動かなくなる前に食料を確保せねばならないが、カスピエルはなんというか───運が悪かった。
なんせ生まれつきの奇抜な見た目である、[[rb:青味がかった赤毛 > ・・・・・・・・]]に左右で色の違う瞳。オマケで両の頬に変な形の痣がある。幼いころのカスピエルは、その見た目のおかげで孤児のグループの中で自然に「囮役」になっていた。妙な見た目で目を引いて、わざとバレバレの盗みを働いて殴られて、その隙にほかの子供が金や食べ物を盗んでいく。カスピエルの体はいつも傷だらけでボロボロだったが、転生メギドの性質なのか妙に頑丈で治りも早く、そのおかげで何度も囮として殴られることができた。
わたがし大動脈ラメラメ
DONEBガミさんメギクエ連作短編その2月曜日・フェニックス
生存競争 王都周辺の森に幻獣が発生したという報告を受け、アジトに駐留していたメギドの中から数名が討伐へ向かった。
小さいが毒を持つ蛇型の幻獣とのことで、毒の扱いに心得があるもの、身体機能が優れているもの、そして医療の心得があるものが抜擢された。
現場で討伐を行っているのはウァレフォル、フェニックス、シトリー、アンドラス、ガミジンの五名だ。
幻獣とはいえ、まだ幼体のものが大量発生した様子で、二手に別れて行われた討伐は順調に終わりへと向かっていた。フェニックス・ウァレフォル組があたった方面にいた幻獣はすぐに殲滅作業が済み、ウァレフォルはフェニックスに先に他のものと合流するようにと指示を出した。それに従い、フェニックスは先ほど二手に別れた地点に戻り、反対側にいるメギドたちを探した。すると、すぐに出会ったのはガミジンだった。
5716小さいが毒を持つ蛇型の幻獣とのことで、毒の扱いに心得があるもの、身体機能が優れているもの、そして医療の心得があるものが抜擢された。
現場で討伐を行っているのはウァレフォル、フェニックス、シトリー、アンドラス、ガミジンの五名だ。
幻獣とはいえ、まだ幼体のものが大量発生した様子で、二手に別れて行われた討伐は順調に終わりへと向かっていた。フェニックス・ウァレフォル組があたった方面にいた幻獣はすぐに殲滅作業が済み、ウァレフォルはフェニックスに先に他のものと合流するようにと指示を出した。それに従い、フェニックスは先ほど二手に別れた地点に戻り、反対側にいるメギドたちを探した。すると、すぐに出会ったのはガミジンだった。
限界羊小屋
DONEリンフレ(フェニックス×フレ?)注意:
リンドウがヤンデレめいている
鳥人間リンドウという強い幻覚
鳳凰は微睡む急に影が落ちた。
頭上に何かがあるのが分かる。自分を押し潰すに足る重い何かが。多分、もう間に合わない、助からない。それを理解したフレットの脳は早くも16年分の走馬灯を上映し始めた。脳内をいくつもの思い出が巡る。家族と行った海外旅行、初めて自分で選んだ服、中学時代に親友と登校した風景。それなりに楽しい人生だったかな、などと諦め混じりの思いでそれをただ見つめていた。
脈絡のない追想の最後に浮かんだのは、ついさっきまで共に真昼の渋谷を歩いていた親友 — リンドウの姿。
流行のバッジを二人分手に入れて、一緒にカレーを食べてスクランブル交差点に戻って。そしてその後、SF映画の撮影会かフラッシュモブのようなイベントに巻き込まれて、それで……。
4159頭上に何かがあるのが分かる。自分を押し潰すに足る重い何かが。多分、もう間に合わない、助からない。それを理解したフレットの脳は早くも16年分の走馬灯を上映し始めた。脳内をいくつもの思い出が巡る。家族と行った海外旅行、初めて自分で選んだ服、中学時代に親友と登校した風景。それなりに楽しい人生だったかな、などと諦め混じりの思いでそれをただ見つめていた。
脈絡のない追想の最後に浮かんだのは、ついさっきまで共に真昼の渋谷を歩いていた親友 — リンドウの姿。
流行のバッジを二人分手に入れて、一緒にカレーを食べてスクランブル交差点に戻って。そしてその後、SF映画の撮影会かフラッシュモブのようなイベントに巻き込まれて、それで……。