世界木3 自ギルド耳かき②　ショ×プリ　海鳥の鳴き声が窓から風と共に入り込む。カーテンが大きく翻る。遠くに波の音がする。
　常夏の島は昼間は茹だるほどに蒸し暑いが、陽が落ちると潮風が涼を運んでくる。寝支度を済ませたあとのこの時間が好きである。
　この部屋の窓際に置かれたベッドは広い。猫のような少年もここの上に寝そべり、主人が寝るのを待っている。少年といえど、もう少しで青年になるくらいの年頃だ。
　今日の彼のTシャツには『世界愛』と印刷されていた。金髪と共に潮風にそよいでいる。下は涼しそうな短パンを穿いている。
　風に飛ばされて彼の金毛が跳ねているので、撫でて直してやろうと手を伸ばす。すると相手の手で止められた。彼はそのまま腕で体を少し起こすと、顎で部屋の扉の方を指し示した。

ギャルドラ時空拝啓　隆姉さんへ

助けてください。

超可愛い俺より。

『どぅあからぁっ！！！！今回はアタクシ達と遊ぶのォ！！！！』
『どぅあめだぁっ！！！！今回こそはイサミは私とデートするんだ！！！！』

左腕はブレイバーン、右腕をヴァニタスに引っ張られる構図がもはや南高放課後名物になったのはいつ頃だろうか。大変不名誉である即刻返却したい称号だ。
俺の友達であるクーヌス、スペルビア、クピリダス、ヴァニタス、ペシミズムと俺をひっくるめて何故かギャルドラと呼ばれていると知ったのもつい最近だ。
いやまぁ確かに格好やらアクセサリーやら大分侵食されてる気はしていたがまさかグループ内の1人にカウントされていたとは思わなかった。
ぐいぐいと左右から揺らされるように引っ張られてるせいでもはや眠気すら襲い掛かる始末。

【IkeAkuma】-Wrap #6雖然沒有誰規定過，但開會的地點通常都是選擇在人類活動頻繁的市區餐廳舉行，這次的會議地點也是在一個熱鬧市區的餐酒館晚餐。
　　天使和惡魔在人間的酒館一起晚餐，聽起來比較像是接近世界末日的景象。
　　Ike因為有人間豐富的旅行經驗，所以很快的整理好適當的行李與裝扮，但Luca就花了比較多的時間了。他不懂為什麼需要行李，也不懂為何需要徒步不直接降落在會議地點就好了。

　　「我們可以直接降落在會議的餐廳裡面不就好了嗎？」
　　「會選在人那麼多的地點就是要我們雙方不要輕舉妄動、保持低調的意思，我們最好還是像人類一樣走一小段路去餐廳，讓人類的服務生為我們帶位，這樣至少比憑空出現佔掉一桌位置自然多了。」
　　「哈！魔鬼幹嘛遵守低調自然這件事情啊？Ike你來看，我穿得好看嗎？像不像人類的打扮？」Luca站在鏡子前拉了拉他全身潔白筆挺的西裝領跟調整腰間厚實的皮帶。Ike看到Luca的過度打扮後露出尷尬的微笑，他翻找了自己的衣服，拿了件寬大的Ｔ恤跟刷白的牛仔褲給對方，雖然Luca穿起來真的很上相，但實在太顯眼了。Luca看了一眼Ike遞過來的衣服顯得有點不滿意，但聽從有經驗的人還是比較保險的，所以最後也忍痛放棄自己潔白的皮鞋換上休閒靴。重新站在鏡子前的Luca皺起眉頭，他更喜歡單純的白色跟西裝筆挺的正式打扮，和他在天堂時穿得差不多。

眠れない夜は美味しいものを食べるに限るやけに静かな夜。
パチリと目を開く。目の前は暗闇。布団から頭だけ出して周りを伺う。
世界から音が消えた、というわけではい。同じ部屋に仲間達の寝息は聞こえている。
ぐっすり寝ているようで、起こすわけにはいかなとなるべく音を立てずに布団から抜け出した。
部屋の外に出ると、ひんやりとした空気が肌を刺してきた。
冬は寒い。まだ春には程遠いと言っているようだった。じわじわと足先から冷えてくる。

「明日も朝早いのにな……寝なくちゃいけないのに、寝れなくなっちゃうや」

村雲江は小さくため息を吐いて空を眺めた。どうにもまだ寝るということに慣れないようで、度々寝床を抜け出して庭を眺めて時間を過ごす日ができてしまう。どうしようと、呟きながら、少しばかり悴み始めた指先を擦る。