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    流浪 @阿七おいしい

    DONE遙か7
    出陣イベントドラマ『悠遠の彼方へ』の終幕から続く阿国さんのSSです。

    ふと、あの√が阿国さんの復讐だと解釈すると面白いかなぁ、と思いついたので書いてみました。
    大分ダークサイド阿国さんですが、阿七風味もちょっと入れられて書いててとっっても楽しかったですw
    結構面白くできたと自分では思ってる。
    2022.10.6
    水底の石 岐阜城の夜、七緒が去った縁側は静寂が落ちてしん、と落ち着いている。さわさわと庭木を揺らしながらそよ吹く夜風に髪を遊ばせながら、阿国は遙か遠い星を眺めていた。
     ふと、小さく溜息が溢れた。それは阿国の心に落ち、その水面を微かに揺らす。
    「──その溜息は何に対してだ」
     頭上の影から声がしたのは、その時だった。


     宗矩はむっつりと口をつぐんでいた。虫の居処が悪い訳でも、体調が芳しくない訳でもない。ただ、何か石がつっかえたように腑に落ちないものがずっと胸に溜まって、どうにも座り心地が悪かった。
     心を乱すなど甚だ未熟だと、落ち着こうと星を見に屋根に登っていた時、軒下から話し声が聞こえてきた。確認せずともそれが誰のものかはすぐに分かり、立ち去ろうとも思ったが、宗矩はすぐにそれが決断できなかった。
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    銀鳩堂

    PROGRESSヤンクロ第5話「招かれざる者」TEXT版
     姫の誕生を知ったマレフィセントは復讐を思い立つ。
     大鴉のディアヴァルの回想は続く。

    ※クロウリー学園長の過去話(捏造200%)連載中。完走したら多分あちこち修正入れます。このパートのインスパイア元は映画「マレフィセント」、今回は映画のネタバレあります。もちろん改変・捏造てんこ盛り。
    ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第5話「招かれざる者」 城で、プリンセスの誕生を祝うパーティが開かれる。
     その知らせは人間の国中を駆け巡り、隣国にまで伝わった。
     国中の選ばれた客へと招待状が送られ、隣国の王家にも使節が走った。宴は国を上げての盛大なものになると、おれが出され、城の使用人たちは準備でてんてこ舞いになった。
     そして姫の誕生パーティの当日。
     城の大広間は大勢の招待客であふれかえっていた。
     客たちを見下ろす段の上には王と王妃の玉座が設けられ、その隣には隣国からの使者の席も用意された。
     主催である王が宴の始まりを宣言し、隣国の使者が長ったらしいお祝いを述べ、次に国内の有力者がお追従ついしょうをたらたらと垂れ流し……。お祝いの乾杯の前の長い「儀式」に皆がうんざりした頃に、広間に文字通り飛び込んできた者があった。
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    銀鳩堂

    PROGRESSヤンクロ第4話「復讐の始まり」TEXT版
     城で姫の誕生を知ったディアヴァルは、マレフィセントにそれを知らせたが……。
     城門の前の戦いとマレフィセントの最期から時を遡ること十数年前。大鴉のディアヴァルの回想は続く。

    ※クロウリー学園長の過去話(捏造200%)連載中。完走したら多分あちこち修正入れます。このパートのインスパイア元は映画「マレフィセント」ですが、このシーンは捏造です。
    ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第4話「復讐の始まり」 ディアヴァルは、先程みた光景に釈然としない思いを抱いたまま、漆黒の翼を駆ってマレフィセントの元へと急ぎ戻った。
     ディアヴァルの話を聞いたマレフィセントは、これは好機かもしれない、と言った。人間どもは王女の誕生を祝って宴を催すだろう。そのときに、復讐のチャンスが訪れる、と。
    「あの男は、どうして怒っていたのですか?子どもが無事に産まれたら、普通は喜びそうなものですが」
     ディアヴァルの疑問に、マレフィセントは吐き捨てるように答えた。
    「跡継ぎになる男児が欲しかったのだろうよ。あの男らしいわ」
    「でも、男の子じゃなくても子どもは子どもですよ。跡継ぎってなんなんですか? 人間の考えることはよくわからないな……」
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