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    アニス

    mogumogukbkb

    DONE女女の🐉🔥です。ロングの🔥さんがショートヘアにする話です。#love



     カブさんが髪を切ると聞いて、ちょっとだけ泣いちゃった。そのくらい、彼女の長い髪が好きだった。きっと本人以上に愛着があったと思う。だって、風に靡く髪を一纏めにしてスタジアムで戦うカブさんはカッコいいし、その結んだ髪を解いてアタシに覆い被さった時、毛先がアタシの顔に触れると、まるで天蓋に覆われているようで、最高に幸せだった。それなのに! 切ってしまうだなんて! うわーん!!
     だからヘアサロンに行く前夜はたっぷりと時間をかけてカブさんの長髪にお別れをしたんだ。毛先に至るまで注がれるキスの雨にもどかしそうにしてたけど、カブさんは、アタシの気の済むまでじっとしてくれていた。
     苦笑気味に、「軽い気持ちで切るつもりが、こんなに惜しまれるとは思わなかった」ぼくの髪を好いてくれてありがとうね、そう言ってアタシの髪を指先で優しく梳いてくれる。それに機嫌を良くしたアタシは、翌日のデートそっちのけで結局明け方近くまでカブさんとエッチしちゃったのだった。お陰でホテルロンドロゼで頂くはずだったランチを取りやめ、当初の予定よりも大幅に遅れてアタシたちはシュートシティへ向けて出発した。

    「と 2573

    ahelioslover

    MOURNING力尽きて触ってない書きかけあったので供養
    フェイキスになる予定だったフリージャズピアニストやってるキースの過去的ななにか、フェイスは全く出てこない
    モブも出てくるしキースが可哀想
    落ち着いた照明、淡く光を受けるボトル、艶やかに磨かれたグラス、滑らかな革張りのスツール。その中でビンテージのピアノに向き合うくたびれた風貌の男にフェイスは見覚えがあった。

    気がついた時には家をとび出ていた。母親が消えてからその分まで暴力はキースに向かってきた。齢10にも満たない子供には、逃げるしか方法が無かった。
    走り続けて十数分、夜でも鍵の管理の甘い教会があった。最近は父親が昼間に家にいる時間が増えたため、昼も夜も世話になる羽目になった。世話と言ってもここにあるのは古いアップライトピアノと硬い木のベンチだけだが。キースは寝付けない時、マフラーペダルを踏みつけてさらにホコリ避けのフェルトカバーの上から鍵盤をならす。最初は一音一音確かめるように、慣れると街で流れる流行のポップス、公園のベンチにずっと座っているじいさんが持ってるラジオから流れるジャズ、教会でたまに開催されるピアノリサイタルのクラシックまでなんでも弾いた。運もお金もなかったが才能はあったようで一度聴けばだいたい何でも弾けた。楽しいわけではなかったが、何かから逃れるための手段としてピアノはピッタリだった。
    しばらくすると孤 1439