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    ことじか

    DONE以前リクエスト募集したときに『喧嘩するヒカテメ(真剣に怒っているヒカリくん)』というのを頂きまして、ものすごい時間かかったうえにリクとかなりずれているヒカテメ話になりました。
    なんか、色々とめちゃくちゃで思ったような話になりませんでしたが怒っているヒカリくん書けて満足です。(途中のヒカリの一人称が違うのはワザとです。)
    喧嘩するヒカテメ鼻につく酒の香り、そこかしこから漂ってくる香水の匂い。纏わりつくような、むせ返るその香りに酔いそうで。あぁ、気分が悪い。
    「あぁ、貴方にこんなところにお越しいただけるなんて…いや、名前を呼ぶのはよそう。さぁ、こちらへ」
    「えぇ……。閣下」
    内密に、と密やかに囁やきながら人差し指を唇の前に立てる。
    画面に隠した涼やかな目線を細めてテメノスは心の中で舌打ちをする。
    “異端”を探るためにどうしても必要な情報であった。表向きは慈善事業に熱心な信徒…。しかし裏の顔は人身売買を行っているというとんでもない悪党である。孤児を保護する名目で、行き場のない子どもたちを集め、その子達を商品のように売り捌く…。そしてこの男にはもう一つ趣味があった。男女問わず子ども好きで、それと同じくらい聖職者も好きという。……性的な意味でだ。全く理解できない。
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    yowailobster

    DOODLE20210907 本編後の冬応募した覚えのないカナダ旅行に当選したランガが現地で知り合った親切な日本人シンドウと一緒にちょっとした問題を解決する話もしくは愛抱夢考案二人きり楽しいカナダ旅の筈だったドタバタ騒ぎ
    CP薄 モブ出張る +っぽい、しかしこの先絶対くっつく二人が会話したり理解できなかったり気付いたり カナダ描写はふわふわ
    イベントの会議があればどこにでも現れる愛之介が面白くて書きました
    3+1の誤算 二月某日。最高気温八℃最低気温三℃、天気は曇り。寒さ厳しいこの季節、バンクーバー国際空港内を移動する客らも皆ふくふくと着膨れている。
     二つに分かれたゲートの片側。比較的さらさらと機械を操作する居住者達の中で一人、あからさまなほど指先をこわばらせながらタッチパネルを押す少年が居た。
     なんとか機械に吐き出させた長細い紙を手に持ち、慎重な歩みで少年は入国審査官の元へ進む。間違いなく初心者だろう動きにベテラン審査官の態度も多少和らぎ審査はつつがなく終了した。
     無事新たな書類を手にしてようやく、カナダに帰ってきて初めて馳河ランガは深く呼吸をすることができた。
     生を受けてから一六年間、父の死を切欠に母の故郷である日本に渡るまでランガはこの国で暮らしていた。だが住んでいたのはもっと山側、人気の無い地方だ。空港のような大量に人の行き交う場所にとんと縁が無かったランガの身体が勝手に緊張するのも無理はなかった。
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