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    #戦衣都

    michiru_wr110

    完畢brmy
    戦衣都 カフェまち2展示作品(開催おめでとうございます!)

    お付き合い成立後、新開の部屋で過ごす休日の一コマ。
    ⚠ロックカフェバーイベ・スト微バレあり
    ⚠新刊【騒がしき揺籃歌】と同じ世界線・本作のみでもお楽しみいただけます

    * * *

    一瞬だけ目を瞬かせると、なんだか困ったように頬を掻く。
    「……あんまり可愛いこと言ってっと、調子に乗るぞ」
    揺籃歌にはまだ遠い(そよいと)【鍵は開いているから。勝手に入ってくれ】

     LIMEに送られた最新の通知。スマホの画面を時折見つめては、そわそわする自身の想いを再確認する。
     こうしたやりとりをするなんて、何だか恋人みたいだ、と。

     ――いや。実際に新開さんとは、お付き合いをする仲ではあるのだけれど。

     互いに休みの合ったとある平日の昼下がり。
     どうしても必要だった最低限の買い出しを済ませた私は、自室に荷物を置くや否や、足早に寮の階段を駆け上がった。程なくして到着した二〇一号室の扉をノックしてから静かに開けると、食欲をそそる香ばしい匂いが漂う。焦がし醤油のような風味だから……
    (今日は炒飯か何かかな?)
     気を利かせて作ってくれたであろう昼食のメニューに当たりを付けつつ、私は驚かせないよう慎重にキッチンへ足を踏み入れた。
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    michiru_wr110

    完畢brmy
    戦衣都(+🌹&🧹)
    お付き合い済の戦衣都、主に⚔の破壊力が凄まじそうだ……と妄想した結果

    * * *

    新開さんはどこぞの王子様よろしく、ダンスにでも誘うのかと問いたくなるほど恭しく丁寧に手を取り、かれこれ数分が経っている。
    (私は一体、ドウスレバ……)
    お前のこと、全部に決まってんだろ(そよいと) この状況は彼の、あるいはその周囲の策略だったのかもしれない。

    「綺麗なもんだな」

     至近距離には今、新開さんがいる。私の手を取って、指先を矯めつ眇めつ、眺めている。

     新開さんが釘付けになっている青色のポリッシュは、水の泡を彷彿とさせる爽やかな水色から呑み込まれそうな深海色のグラデーション。小さなパールが光をはじき、親指と薬指には、真っ白な線画で漂うクラゲのイラスト。それらは指先に閉じ込められた水族館を彷彿とさせる素敵な仕上がりではあるけれど――

    (ミカさんへのお土産だったはずなのに、ここまでは聞いてない……)
     水族館のお土産コーナーにさりげなく陳列されていたのが、海の生物たちを模したネイルシール。これは、と思いミカさんや真央さん用に確保して手渡したのが一昨日。複数のポリッシュと渡したはずのシールを携え「その御御御手を拝借するわよ」と休憩室へ連れ込まれ、見事な手際で装飾を施してくださったのが昨夜の仕事終わり。
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    michiru_wr110

    完畢brmy
    戦衣都
    8月8日、蝶々の日に寄せて。
    加えて、翻訳業務をこなす新開さんが見たくて捏造したり、ヘキを詰め込んだりした結果誕生した代物

    《like butterflies in my stomach.》――
    (落ち着かないの。身体の中で、蝶が飛び回っているみたい)
    蝶は目覚めている(そよいと) デスクトップPCの煌々としたブルーライトに照らされながら手元の資料と睨み合う。

     誓さんのアシスタントとして請け負っている翻訳業務。今回は珍しく小説――それも、恋愛ものの内容だった。
     通常は論文や学術書などの硬い内容が多く、知識もボキャブラリも不十分な箇所が散見された。全体の進捗は想定よりも遅い。ジャンルを問わず同じように仕事をしているつもりだが、ままならないものだ。
    (……休憩すっか)
     ある種の諦めと共に区切りをつけて、ブルーライトカットの眼鏡を外す。今時らしいデザインのラウンドレンズ。細い銀縁のそれは、数ヵ月前に弥代が誕生日プレゼントとして選んでくれたものだ。
     指先でテンプルを弄びながらちらりとモニターに目をやると、目元から頭頂部に刺さるような痛みを覚えた。必然的に眉間に皺を寄せる。先ほどまでは(何だったらこいつを導入するまでは)気にならなかった刺激は、どうやら目に毒だったらしい。
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    michiru_wr110

    完畢brmy
    戦衣都

    味のある大根について
    辛さが喉元通り過ぎれば(そよいと) 七……八…………。
     バーベルを持ち上げる腕が、回数を追うごとに重たくなってくる。
    (オーソドックスなのは煮物かおでんだろうか)
     九…………。
     視界の端にトレーナー、もとい新開さんの姿を認める。余計なことを考えてしまうのは、目の前にのしかかる負荷からの逃避なのだろうか。
    (けれど、この時期ならもっと、さっぱりしたものが食べたい。となると)
     …………十。
    (さっぱり…………大根サラダ?)


    「よし、休憩」
    「ふう……」
     取り敢えずの結論が出たと同時にカウントが終わり、十キロのバーベルを所定の位置に戻す。仰向けの体勢のまま私は、天井の壁の無機質な模様の一点をぼんやりとみつめていた。
     当初は五キロほどで息も絶え絶えだった私が、今は倍の重量をそれらしく動かせる程度には進歩している。とはいえまだまだ初心者の域を出ない重量に違いはないし、まだまだトレーナーもとい新開さんのサポートは必須だけれど。いつものジム内、ほぼ貸し切り状態で行われるトレーニングは定期的に続けている甲斐あって、微々たる成長とともに「ある」寄りの体力に近づきつつある。
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