そうこ
TANG CHẾ #LH1dr1wrお題「ボーナス」所要時間1時間半程度
原作終了後どこかの町で普通に仕事しながら生活しているラーヒュン
あなたの幸せが私の幸せ、ってやつです
ボーナス 勇者を探す旅を終え、部下が必要となる時世でもないと主より暇を与えられたラーハルトは、同じく行くあてのないヒュンケルと共に旅を続けていた。
そしてたどり着いた先は、良い意味で他人に無関心な住民の多い港町だった。
規模がそこそこありながらも土地柄と人の流動が多い為か、見た目は完全に魔族であるラーハルトすらも奇異の目で見られることは少なく、余計な詮索もされないその町は二人にとって居心地が良い。
運良く好条件の空き物件にも恵まれ、一度定住をしてみるかと家を借りてみれば、思いの外快適な暮らしで二人は長期滞在を決めた。
定住するとなると、今までのように旅の中で手に入れた物を金銭に変えることで資金を得る生活もできなくなり、町中で仕事を探すことになった。
1865そしてたどり着いた先は、良い意味で他人に無関心な住民の多い港町だった。
規模がそこそこありながらも土地柄と人の流動が多い為か、見た目は完全に魔族であるラーハルトすらも奇異の目で見られることは少なく、余計な詮索もされないその町は二人にとって居心地が良い。
運良く好条件の空き物件にも恵まれ、一度定住をしてみるかと家を借りてみれば、思いの外快適な暮らしで二人は長期滞在を決めた。
定住するとなると、今までのように旅の中で手に入れた物を金銭に変えることで資金を得る生活もできなくなり、町中で仕事を探すことになった。
そうこ
vẽ nguệch ngoạc #LH1dr1wrお題「いのちだいじに」所要時間一時間半程度
ヒュンケルと喧嘩したラーハルトに巻き込まれるダイくんの話。
ラーハルトとダイくんがしゃべってるだけ。
出来てないタイプのいずれラーヒュンになる原作終了後の謎世界観。
いのちだいじに パプニカ国の城のとある一室、己には分不相応に感じるほど立派な執務室で、ダイは紙面と睨み合いをしていた。
想い人の隣に立つべく学ぶことは多く、しかし人間社会とは隔絶され生きてきたダイにとって勉強は大魔王より手強い相手かもしれない。
うんうんと唸っていると不意にノックの音が響く。
朝ご飯も食べたばかりで、この時間は誰も来ない予定のため不思議に思いながら入室を促すと、丁寧な動作で扉が開いた。そこに立っていたのはラーハルトだ。
「ラーハルト! 急に戻ってきてどうしたんだ!?」
現在ラーハルトはヒュンケルを伴い、世界各地で見受けられる不穏な動きを調査している。
普段であれば定期報告の手紙と共に来訪の予定が綴られているが、なんの連絡もなく現れるとは予想外で、ダイは思わず立ち上がった。
3157想い人の隣に立つべく学ぶことは多く、しかし人間社会とは隔絶され生きてきたダイにとって勉強は大魔王より手強い相手かもしれない。
うんうんと唸っていると不意にノックの音が響く。
朝ご飯も食べたばかりで、この時間は誰も来ない予定のため不思議に思いながら入室を促すと、丁寧な動作で扉が開いた。そこに立っていたのはラーハルトだ。
「ラーハルト! 急に戻ってきてどうしたんだ!?」
現在ラーハルトはヒュンケルを伴い、世界各地で見受けられる不穏な動きを調査している。
普段であれば定期報告の手紙と共に来訪の予定が綴られているが、なんの連絡もなく現れるとは予想外で、ダイは思わず立ち上がった。
きのこ
vẽ nguệch ngoạc #LH1dr1wr2025/7/19 お題「いのちだいじに」120分程
儀式は魔法陣的なグルグルのアレです。
なお、本日も用事のためにフライング作成したのでアップ時間と作成時間があってない感じです。 3
そうこ
vẽ nguệch ngoạc #LH1dr1wrお題「お持ち帰り」所要時間2時間程度
ダイくん探して魔界旅のラーヒュン。
魔界の解像度低すぎなので雰囲気で書いてますので細かいことは投げ捨ててます。
お持ち帰り 夜の酒場に相応しい喧騒は地上も魔界も変わらないのか、と心の中で呟きながらヒュンケルは一人カウンターでグラスを傾けていた。
フードは被っているものの、己が人間であることは周りの魔族の客達も気がついているようで、時折良からぬ視線が投げかけられる。
しかしこの魔界で呑気に酒を飲めるほどの肝の座りっぷりと佇まいから察するに、遊び混じりに手を出して良い相手ではないと判断したのか遠巻きに眺めるだけだ。
そうしてヒュンケル自身も周りの動きに注意をしつつ杯を進めていると、よほど腕に自信があるのか酔っ払ってまともな判断が出来ないのか、ニヤニヤと笑いながら魔族の男が隣に腰掛けた。
「こんな所に人間一人で来るなんて、兄ちゃん正気か?」
2522フードは被っているものの、己が人間であることは周りの魔族の客達も気がついているようで、時折良からぬ視線が投げかけられる。
しかしこの魔界で呑気に酒を飲めるほどの肝の座りっぷりと佇まいから察するに、遊び混じりに手を出して良い相手ではないと判断したのか遠巻きに眺めるだけだ。
そうしてヒュンケル自身も周りの動きに注意をしつつ杯を進めていると、よほど腕に自信があるのか酔っ払ってまともな判断が出来ないのか、ニヤニヤと笑いながら魔族の男が隣に腰掛けた。
「こんな所に人間一人で来るなんて、兄ちゃん正気か?」
きのこ
vẽ nguệch ngoạc #LH1dr1wr2025/7/12 お題「お持ち帰り」180分程
暖かくても一人で食べると味気ないし、どうせなら冷めたものでも一緒がいい。
本日はフライング作成していますのでアップ時間と作成時間があっていませんが世の中そんな事もあると思ってご容赦いただきたく。 4
Jeff
vẽ nguệch ngoạcお題:「お気に入り」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2025/07/05
Emblem 数十秒熟考の末、おもむろに指を伸ばす。
からころと散る、虹色の封蝋たち。
目の覚めるような薔薇色を取ると、慎重に、先端を火であぶる。
溶けた赤を雪のようなカール王国産上質紙に垂らして、金の輪で形を整える。
蜜蝋の淡い香り。
革袋に投げ込んである金属をランダムに取り出して、ゆっくりと押し付ける。
満月草が三つ並んだ、可愛らしい家紋だった。
ヒュンケルはため息をついて、出来栄えを確かめる。
「良く飽きないな」
じっと見ていたラーハルトが、ハッカを齧りながら呟く。
「ん」
ヒュンケルは封蝋印を丁寧に拭いて、また袋に投げ込んだ。
かれこれ半日。ダイニングテーブルにはカラフルな蝋印が整然と並んでいる。
知り合いの古物商に押し付けられたものだ。もう使われることのない、絶えた家系やレプリカ品の封蝋コレクション。
1588からころと散る、虹色の封蝋たち。
目の覚めるような薔薇色を取ると、慎重に、先端を火であぶる。
溶けた赤を雪のようなカール王国産上質紙に垂らして、金の輪で形を整える。
蜜蝋の淡い香り。
革袋に投げ込んである金属をランダムに取り出して、ゆっくりと押し付ける。
満月草が三つ並んだ、可愛らしい家紋だった。
ヒュンケルはため息をついて、出来栄えを確かめる。
「良く飽きないな」
じっと見ていたラーハルトが、ハッカを齧りながら呟く。
「ん」
ヒュンケルは封蝋印を丁寧に拭いて、また袋に投げ込んだ。
かれこれ半日。ダイニングテーブルにはカラフルな蝋印が整然と並んでいる。
知り合いの古物商に押し付けられたものだ。もう使われることのない、絶えた家系やレプリカ品の封蝋コレクション。
そうこ
vẽ nguệch ngoạc #LH1dr1wrお題「雨宿り」所要時間1時間半程度
旅の一幕、友達感覚のちょっと子供っぽいヒュンケルと自覚させられるツンデレラーハルト
雨宿り 旅路にトラブルは付き物で、急な天候の変化はよくある事象の一つだ。
最初は弱い雨足だったが、僅かな時間で外套では防げなさそうな勢いに変わり、ラーハルトとヒュンケルはたまたま見つけた洞穴に助けられあまり濡れることなく雨から逃れられた。
生き物の気配もないので遠慮なく雨宿りさせてもらおうと、荷物を雨の当たらない奥の方に下ろしラーハルトは一息着く。
外を見やれば雨足は更に強まっており、激しい音を立てて降り続けている。
その様子をヒュンケルは荷物も置かず、一心不乱に見続けていた。
訝しげにラーハルトがヒュンケルの表情を覗き見れば、そこには子供のように好奇心に輝いた瞳があった。
「土砂降りがそんなに珍しいか」
2116最初は弱い雨足だったが、僅かな時間で外套では防げなさそうな勢いに変わり、ラーハルトとヒュンケルはたまたま見つけた洞穴に助けられあまり濡れることなく雨から逃れられた。
生き物の気配もないので遠慮なく雨宿りさせてもらおうと、荷物を雨の当たらない奥の方に下ろしラーハルトは一息着く。
外を見やれば雨足は更に強まっており、激しい音を立てて降り続けている。
その様子をヒュンケルは荷物も置かず、一心不乱に見続けていた。
訝しげにラーハルトがヒュンケルの表情を覗き見れば、そこには子供のように好奇心に輝いた瞳があった。
「土砂降りがそんなに珍しいか」
きのこ
vẽ nguệch ngoạc #LH1dr1wr2025/6/28 お題「雨宿り」120分程
全部、雨のせいにして。今だけは。
なんかウォーターマークとやらが入らなかったんだけど?まぁいいか。 3
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「助っ人」所要時間不明
井の中の蛙イキりスライムとドラキーの縄張り争いに巻き込まれるラーヒュンの旅の一幕
喧嘩っ早い奴らしかいない話
助っ人 大魔王との戦いの果てに姿を消した勇者を探す旅の中、立ち寄った小さな村で聞き込みをするも成果は得られず、ヒュンケルは内心肩を落としながら耳に挟んだ話の一つを思い出す。
曰く、この村の近隣の森のスライムとドラキーの縄張り争いが激化しているとか。
しかし所詮はスライムとドラキー、村への侵攻はなく、人間には大した被害もないので放置しているが、地味にやかましいとの村人から苦情があがっている。
森の方には旅の相棒であり恋人でもあるラーハルトが調査に行っており、彼もまたその辺の魔物にどうこうされるような者ではない。
片割れとの合流も兼ねて、2種族の争いをどうにか出来ないものかと思いながらヒュンケルは森へと向かった。
3630曰く、この村の近隣の森のスライムとドラキーの縄張り争いが激化しているとか。
しかし所詮はスライムとドラキー、村への侵攻はなく、人間には大した被害もないので放置しているが、地味にやかましいとの村人から苦情があがっている。
森の方には旅の相棒であり恋人でもあるラーハルトが調査に行っており、彼もまたその辺の魔物にどうこうされるような者ではない。
片割れとの合流も兼ねて、2種族の争いをどうにか出来ないものかと思いながらヒュンケルは森へと向かった。
Jeff
vẽ nguệch ngoạcお題:「ハネムーン」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2025/06/15
Luciole 数十秒熟考の末、おもむろに指を伸ばす。
からころと散る、虹色の封蝋たち。
目の覚めるような薔薇色を取ると、慎重に、先端を火であぶる。
溶けた赤を雪のようなカール王国産上質紙に垂らして、金の輪で形を整える。
蜜蝋の淡い香り。
革袋に投げ込んである金属をランダムに取り出して、ゆっくりと押し付ける。
満月草が三つ並んだ、可愛らしい家紋だった。
ヒュンケルはため息をついて、出来栄えを確かめる。
「良く飽きないな」
じっと見ていたラーハルトが、ハッカを齧りながら呟く。
「ん」
ヒュンケルは封蝋印を丁寧に拭いて、また袋に投げ込んだ。
かれこれ半日。ダイニングテーブルにはカラフルな蝋印が整然と並んでいる。
知り合いの古物商に押し付けられたものだ。もう使われることのない、絶えた家系やレプリカ品の封蝋コレクション。
1591からころと散る、虹色の封蝋たち。
目の覚めるような薔薇色を取ると、慎重に、先端を火であぶる。
溶けた赤を雪のようなカール王国産上質紙に垂らして、金の輪で形を整える。
蜜蝋の淡い香り。
革袋に投げ込んである金属をランダムに取り出して、ゆっくりと押し付ける。
満月草が三つ並んだ、可愛らしい家紋だった。
ヒュンケルはため息をついて、出来栄えを確かめる。
「良く飽きないな」
じっと見ていたラーハルトが、ハッカを齧りながら呟く。
「ん」
ヒュンケルは封蝋印を丁寧に拭いて、また袋に投げ込んだ。
かれこれ半日。ダイニングテーブルにはカラフルな蝋印が整然と並んでいる。
知り合いの古物商に押し付けられたものだ。もう使われることのない、絶えた家系やレプリカ品の封蝋コレクション。
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「ハネムーン」所要時間2時間程度
なんやかんやあって結婚したラーヒュンが強制休暇という名のハネムーンに行く話
ひとりぼっちがふたり
なんとなくしっとりとした話になってます
ハネムーン「と、言うわけで結婚に至った」
ダイ捜索の旅の半ば、定期報告に訪れたヒュンケルよりもたらされた報告に、アバンは空いた口が塞がらなかった。
進展のない知らせに少々肩を落としつつ、気分転換にアフタヌーンティーにでも誘おうかと思った矢先、ついでのような口火で放たれた言葉は、いっそ小さな勇者が見つかるよりも衝撃的だった。
「それは……おめでとう、ございます?」
どうにか振り絞り出した言葉は、まるで祝いの気持ちが乗っていないどころか疑問系だ。そもそも追いついていない気持ちを乗せられる訳もなく、アバンは呆然としたまま件の二人を見やる。
「といっても何かが大きく変わる訳でもないですし、ダイの捜索は続行するつもりです」
2923ダイ捜索の旅の半ば、定期報告に訪れたヒュンケルよりもたらされた報告に、アバンは空いた口が塞がらなかった。
進展のない知らせに少々肩を落としつつ、気分転換にアフタヌーンティーにでも誘おうかと思った矢先、ついでのような口火で放たれた言葉は、いっそ小さな勇者が見つかるよりも衝撃的だった。
「それは……おめでとう、ございます?」
どうにか振り絞り出した言葉は、まるで祝いの気持ちが乗っていないどころか疑問系だ。そもそも追いついていない気持ちを乗せられる訳もなく、アバンは呆然としたまま件の二人を見やる。
「といっても何かが大きく変わる訳でもないですし、ダイの捜索は続行するつもりです」
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「寝言」所要時間2時間程度
寝言から始まる無自覚両片思い
寝起きと寝不足でデバフのかかった2人が繰り広げるラブコメまがい
寝言 おもむろに浮上した意識の中でラーハルトが最初に感じたのは、今までにない滑らかな寝具の触り心地だった。
ぼやけた頭で置かれた状況を思い出す。
昨日旅の最中に立ち寄った街で起きたトラブルに巻き込まれ、ヒュンケルと共にそれを解決した。被害者は宿屋の主人だったらしく、いたく感謝されあれよあれよと言う間に最上級の部屋に泊まることになったのだ。
一番良い部屋に相応しいベッドは、慣れないラーハルトにとって寝心地が悪く、外を見れば夜明けには僅かに早かった。
寝不足は否めないが完全に覚醒してしまい、どうしようかと思案しながら窓とは逆の方向を見ると、ヒュンケルが幸せそうに眠っている。
大魔王のお膝下にいただけあって、贅を尽くした物にも臆せず接するヒュンケルは最高級の素材も気にせず夢の中だ。
2173ぼやけた頭で置かれた状況を思い出す。
昨日旅の最中に立ち寄った街で起きたトラブルに巻き込まれ、ヒュンケルと共にそれを解決した。被害者は宿屋の主人だったらしく、いたく感謝されあれよあれよと言う間に最上級の部屋に泊まることになったのだ。
一番良い部屋に相応しいベッドは、慣れないラーハルトにとって寝心地が悪く、外を見れば夜明けには僅かに早かった。
寝不足は否めないが完全に覚醒してしまい、どうしようかと思案しながら窓とは逆の方向を見ると、ヒュンケルが幸せそうに眠っている。
大魔王のお膝下にいただけあって、贅を尽くした物にも臆せず接するヒュンケルは最高級の素材も気にせず夢の中だ。
きのこ
vẽ nguệch ngoạc #LH1dr1wr2025/05/24 お題「つまみ食い」100分程。
例によって古民家で暮らす現パロのやつです。特にヤマもオチもない(いつものこと)
描いてる最中、別の似た感じのネタも思いついたので、後日同じお題でリベンジするかもです 3
Jeff
vẽ nguệch ngoạcお題:「束縛」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2025/04/27
Puzzle「アリアハンの酒場の主人、って誰だ」
しわくちゃになった紙片を睨んで、ラーハルトが言う。
「パティだ。出会いと別れの酒場の」
論文翻訳から目をあげずに、ヒュンケルが返す。
「頭文字が合わない」
ラーハルトは鉛筆の先でテーブルを叩く。
遅い夕食後。最近、二人は古代の遊びにはまっている。
ヒュンケルが引き取ってきた怪しげな古文書に連載されていた、十字の言葉パズルだ。
キーワードから正解の単語を類推して、紙面を縦横に埋めていく。
シンプルだが味わい深い。
「魔界語の名で言い換えると?」
問われて、ヒュンケルは数秒考えた。
「女主人ルイーダ。確か」
「それだ」
満足げに最後の行を埋めて、ラーハルトは伸びをした。
1410しわくちゃになった紙片を睨んで、ラーハルトが言う。
「パティだ。出会いと別れの酒場の」
論文翻訳から目をあげずに、ヒュンケルが返す。
「頭文字が合わない」
ラーハルトは鉛筆の先でテーブルを叩く。
遅い夕食後。最近、二人は古代の遊びにはまっている。
ヒュンケルが引き取ってきた怪しげな古文書に連載されていた、十字の言葉パズルだ。
キーワードから正解の単語を類推して、紙面を縦横に埋めていく。
シンプルだが味わい深い。
「魔界語の名で言い換えると?」
問われて、ヒュンケルは数秒考えた。
「女主人ルイーダ。確か」
「それだ」
満足げに最後の行を埋めて、ラーハルトは伸びをした。
そうこ
KHÔNG THỂ LÀM ĐƯỢC #LH1dr1wrお題「束縛」所要時間2時間半程度
なりきれないヤンデレラーハルトVS色々クラッシャーヒュンケル
コメディに見せかけたなにか
束縛 コトコトと煮込まれるシチューの美味しそうな匂いが部屋に広がる。
なんの変哲もないシチューではあるが、これは会心の出来だろう、とラーハルトはこれからこれを食べるであろう人物を思い浮かべながら一人微笑んだ。
外を見ればすっかり日は落ち、そろそろ想い人が訪れるだろうとシチューを皿に移した。
そしてその一皿に小瓶から取り出した粉を振り入れる。同色の粒子の細かい粉は見ただけでは入っていることすらわからない。
ラーハルトはその皿を見つめ、寝室に目を移すと更に笑みを深くした。
直後に玄関の扉を叩く音が響く。
意識をそちらに向けると、勝手知ったる様子で扉を開け上がり込むヒュンケルの姿が見える。
「今日はシチューか」
3965なんの変哲もないシチューではあるが、これは会心の出来だろう、とラーハルトはこれからこれを食べるであろう人物を思い浮かべながら一人微笑んだ。
外を見ればすっかり日は落ち、そろそろ想い人が訪れるだろうとシチューを皿に移した。
そしてその一皿に小瓶から取り出した粉を振り入れる。同色の粒子の細かい粉は見ただけでは入っていることすらわからない。
ラーハルトはその皿を見つめ、寝室に目を移すと更に笑みを深くした。
直後に玄関の扉を叩く音が響く。
意識をそちらに向けると、勝手知ったる様子で扉を開け上がり込むヒュンケルの姿が見える。
「今日はシチューか」
きのこ
LÀM XONG #LH1dr1wr2025/04/25
お題「束縛」120分程。
無意識の束縛にも程がある。多分いつもは自分に縛り付けちゃいけないとか思ってそうなので、意識がなくなると的な…。ラー側は誰だどう見ても普段から束縛しまくりだけど(ヒュンは気にしていない) 4
Jeff
vẽ nguệch ngoạcお題:「空腹」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2025/04/20
Herbcandy 少々の侮辱に耐えられないことは、ない。
と、ラーハルトは反芻する。
――なんとまあ、魔族ですか。
――女王猊下、いくらなんでも。
――敵性人物を国際会議に招くとは。
人間社会の反応は辛らつだ。
主君ダイの思い人、賢者姫は眉ひとつ動かさずに言い返した。
「笑っちゃうわね。神々にとっては、我ら等しく見慣れぬ生き物では?」
大戦の記憶を軽んじるようなその言葉は、翌日の三面記事になった。
好奇の目。
護衛としてラーハルトを連れ出したレオナ女王の意図が分からなかった。
数日間、肌を焼く視線をまっすぐ跳ねのけ続けた。
触れたリンゴのみずみずしさすら感じ取れない程、指先が冷たくなっていた。
提供される豪奢なレセプション・ディナーは、ひとつも味がしなかった。
1225と、ラーハルトは反芻する。
――なんとまあ、魔族ですか。
――女王猊下、いくらなんでも。
――敵性人物を国際会議に招くとは。
人間社会の反応は辛らつだ。
主君ダイの思い人、賢者姫は眉ひとつ動かさずに言い返した。
「笑っちゃうわね。神々にとっては、我ら等しく見慣れぬ生き物では?」
大戦の記憶を軽んじるようなその言葉は、翌日の三面記事になった。
好奇の目。
護衛としてラーハルトを連れ出したレオナ女王の意図が分からなかった。
数日間、肌を焼く視線をまっすぐ跳ねのけ続けた。
触れたリンゴのみずみずしさすら感じ取れない程、指先が冷たくなっていた。
提供される豪奢なレセプション・ディナーは、ひとつも味がしなかった。
きのこ
vẽ nguệch ngoạc #LH1dr1wr2025/04/19
お題「空腹」120分程。今日は半分フライングしているので実際に掛かった時間よりも早い時間帯にアップしております。
どちらかというとラーの方が詳しいとは思うんですけど。
なお、弟弟子ズに話をリークしたのは多分ラー。うちの先生はいつだって被害者です。 3
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「泣き顔」所要時間1時間半程度
ラーハルトの百面相とヒュンケルの独白。
何気ない日常の話。
泣き顔 朝の気配に瞼が上がる。
寝起きのぼんやりとした視界に映るのは愛しい人の寝顔。
穏やかな寝息をたてて眠る姿に思わず触れたくなるが、グッと堪えて身体を起こす。
静かにベッドを抜け出し寝室の扉を開けても恋人は起きる気配が無い。
そっと扉を閉めて朝の準備に取り掛かる。
そうして朝食を作っていれば、不意に寝室の扉が開いた。
音の先を見れば、まだ眠そうな目を擦りながらラーハルトがこちらを見つめている。
「おはよう、ラーハルト」
調理の手は止めずに挨拶をすれば、見た目にそぐわず掠れた声で小さな返事が返る。
「もうすぐ出来るから顔でも洗って目を覚ましてこい」
半分夢の世界にいるラーハルトが小さく頷き井戸へと向かう姿はどこか幼げで微笑ましい。
2826寝起きのぼんやりとした視界に映るのは愛しい人の寝顔。
穏やかな寝息をたてて眠る姿に思わず触れたくなるが、グッと堪えて身体を起こす。
静かにベッドを抜け出し寝室の扉を開けても恋人は起きる気配が無い。
そっと扉を閉めて朝の準備に取り掛かる。
そうして朝食を作っていれば、不意に寝室の扉が開いた。
音の先を見れば、まだ眠そうな目を擦りながらラーハルトがこちらを見つめている。
「おはよう、ラーハルト」
調理の手は止めずに挨拶をすれば、見た目にそぐわず掠れた声で小さな返事が返る。
「もうすぐ出来るから顔でも洗って目を覚ましてこい」
半分夢の世界にいるラーハルトが小さく頷き井戸へと向かう姿はどこか幼げで微笑ましい。
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「仕方ない」所要時間3時間程度
「引っ越し」と話が繋がってますが読まなくても大丈夫です。
ラーヒュンと牙折れキラーパンサーが一緒に住んでる家が狭いので、引っ越し先を探しているヒュンケルが一匹のスライムと出会う話。
仕方ない その日ヒュンケルが訪れたのは、どこか物寂しい小さな村だった。
手狭になった現在の家から移り住む為、新たな土地を見て回っていたが中々条件の良い場所に出会えないでいる。
今は留守番をしている半魔と魔界の獣が不自由なく暮らすには、ある程度人里から離れたい。しかし人間のものである地上はどこも人の住む場所となっており、無人の地は定住出来そうにもない。
であれば人間とはそれなりに距離を置きつつ住み良い土地をと、ヒュンケルはあちこちを見て回っていた。
そんな中たどり着いたこの地は、人間が住まうには良い条件が揃っているにもかかわらず活気がない。
不思議に思いながらヒュンケルが村の中を歩いていると、一人の老人と遭遇した。
5409手狭になった現在の家から移り住む為、新たな土地を見て回っていたが中々条件の良い場所に出会えないでいる。
今は留守番をしている半魔と魔界の獣が不自由なく暮らすには、ある程度人里から離れたい。しかし人間のものである地上はどこも人の住む場所となっており、無人の地は定住出来そうにもない。
であれば人間とはそれなりに距離を置きつつ住み良い土地をと、ヒュンケルはあちこちを見て回っていた。
そんな中たどり着いたこの地は、人間が住まうには良い条件が揃っているにもかかわらず活気がない。
不思議に思いながらヒュンケルが村の中を歩いていると、一人の老人と遭遇した。
きのこ
vẽ nguệch ngoạc #LH1dr1wr2025/03/29
お題「仕方ない」70分程。
どっちも大事だけど優先順位はある。それは解っているけど言ってみただけ。というか、常に一緒に行けばいいと思う 2
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「引っ越し」所要時間1時間半程度
ラーヒュンとキラーパンサーが3人で住んでる話。
やまも落ちも意味もない感じです。
キラーパンサーが可哀想な目にあっていたので苦手な方はご注意ください、今は幸せいっぱいです。
引っ越し「おい、止まれ!」
ヒュンケルの必死の叫びも虚しく、大型の獣は素早く動き回る小さな影を追いかけ回す。
掃除の為に開け放っていた玄関から入り込んだネズミは、いち早く大型の獣―キラーパンサーに補足され追いかけ回された結果、大混乱に陥っていた。
迫り来る魔の手から逃れようとネズミが隠れようとするが、逃げ込んだ先は空の壺の裏。
巨体に飛びかかられたそれは勢い良く倒れ、見るも無惨に砕け散った。
大きな破壊音にさすがのキラーパンサーも我に帰ったのか、目の前の惨状に耳を伏せている。
ヒュンケルは動きが止まったことに安堵し、手にしていた箒でネズミを追い立て外に逃がしてやった。
きゅーん、とキラーパンサーが情けない声を上げる。
2004ヒュンケルの必死の叫びも虚しく、大型の獣は素早く動き回る小さな影を追いかけ回す。
掃除の為に開け放っていた玄関から入り込んだネズミは、いち早く大型の獣―キラーパンサーに補足され追いかけ回された結果、大混乱に陥っていた。
迫り来る魔の手から逃れようとネズミが隠れようとするが、逃げ込んだ先は空の壺の裏。
巨体に飛びかかられたそれは勢い良く倒れ、見るも無惨に砕け散った。
大きな破壊音にさすがのキラーパンサーも我に帰ったのか、目の前の惨状に耳を伏せている。
ヒュンケルは動きが止まったことに安堵し、手にしていた箒でネズミを追い立て外に逃がしてやった。
きゅーん、とキラーパンサーが情けない声を上げる。
きのこ
vẽ nguệch ngoạc #LH1dr1wr2025/03/15
お題「引っ越し」90分程。
うちの引っ越しはこれしかなかった…。古民家で始めるラーヒュン生活の引っ越してくる寸前のお話ってことで。
現パロにつき、ラーの見た目が異なるのでご注意下さい 2
そうこ
TANG CHẾ #LH1dr1wrお題「運」所要時間2時間半時間程度
コイントスに判断を委ねてるラーヒュンの話
ゆっくり歩み寄る話が書きたかったけど上手くまとまらなかったので雰囲気で読んでいただければと
運 独特の高い音を立ててコインが宙を舞う。
指で弾かれたそれは回転をしながら落下し、 ラーハルトは手の甲で受け止め反対の手で覆い隠した。
鳴り止んだ音に合わせてヒュンケルが目を開く。
「表」
神妙な顔つきで宣言するヒュンケルをどこか気の毒そうに見つめながら、ラーハルトは覆っていた手を退けた。
「……裏、だな」
手の甲に乗るコインを見つめ溜息を吐いたのはラーハルトだ。
「こうも当たらないとは、呪われているんじゃないのか?」
「それはない……と、思うが」
「一度も当たったことがないではないか」
ラーハルトは呆れながら過去を思い返す。
晴れて恋人となり共に暮らし始め、少なくない時間が経った。
日々を積み重ねていけば当然二人の意見が割れることがある。
2576指で弾かれたそれは回転をしながら落下し、 ラーハルトは手の甲で受け止め反対の手で覆い隠した。
鳴り止んだ音に合わせてヒュンケルが目を開く。
「表」
神妙な顔つきで宣言するヒュンケルをどこか気の毒そうに見つめながら、ラーハルトは覆っていた手を退けた。
「……裏、だな」
手の甲に乗るコインを見つめ溜息を吐いたのはラーハルトだ。
「こうも当たらないとは、呪われているんじゃないのか?」
「それはない……と、思うが」
「一度も当たったことがないではないか」
ラーハルトは呆れながら過去を思い返す。
晴れて恋人となり共に暮らし始め、少なくない時間が経った。
日々を積み重ねていけば当然二人の意見が割れることがある。
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「我慢」所要時間1時間程度
冒険中に状態異常に陥ったヒュンケルがグイグイくるだけの話。
耐性については3よりうんのよさ依存の設定拝借してます。
山もオチも意味もないバカ小噺。
9からゆめみの花(敵一体を眠らせるアイテム)拝借してます。
我慢「なぁ、ラーハルト、シよ?」
ヒュンケルがしなだれながらオレの耳元で囁く。
平時であれば一もなく二もなく誘いに乗るのだが如何せん場所が場所だ。
しかしこの場所、こんな状況でないと、このようなことは滅多にコイツは言わないだろう。
「周りの魔物の群れが見えんのか」
そう、今はとある洞窟を散策している中で、厄介な魔物の大群に囲まれている所だ。
どうにか絞り出した言葉も意に介しておらず、誘うようにその腕をオレの首に回してくる。いや、実際に誘われているのだが。
「ラーハルトしか見えない」
そりゃこれだけ抱きつけばオレしか見えないだろうな。
抗い難い温もりにも関わらず頭痛がしてきた。何故ヒュンケルがこんな事になったのか痛む頭で思い返す。
1702ヒュンケルがしなだれながらオレの耳元で囁く。
平時であれば一もなく二もなく誘いに乗るのだが如何せん場所が場所だ。
しかしこの場所、こんな状況でないと、このようなことは滅多にコイツは言わないだろう。
「周りの魔物の群れが見えんのか」
そう、今はとある洞窟を散策している中で、厄介な魔物の大群に囲まれている所だ。
どうにか絞り出した言葉も意に介しておらず、誘うようにその腕をオレの首に回してくる。いや、実際に誘われているのだが。
「ラーハルトしか見えない」
そりゃこれだけ抱きつけばオレしか見えないだろうな。
抗い難い温もりにも関わらず頭痛がしてきた。何故ヒュンケルがこんな事になったのか痛む頭で思い返す。
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「密会」所要時間2時間弱程度
冒頭で死んだような描写がありますが元気に生きてるヒュンケルの話。どことなく暗い話です。
偽名が出たりダイ大にない職業があります。
シリアスに見せかけたギャグになる予定でしたが思いの外暗いだけの話になってしまった。 3066
きのこ
LÀM XONG #LH1dr1wr2025/02/15
お題「甘~~~い!」75分程。
古民家で生活してる現パロラーヒュンシリーズの二人です。
ヤマもオチもなにもない日常の一幕って感じで。
個人的にさつま芋の旬は今からだと思っている。蔵出しさつまいもはうまい(宣伝) 2
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「転職」所要時間70分程度
踊り子に転職したヒュンケルの話。
「朝帰り」と何となく繋がってますが単体でも読めます。
サラッとダーマ神殿がある世界線の話です。
転職 夜も更け賑わう酒場、その出入口近くでラーハルトは1人静かに杯を傾けていた。
ちらりと一際騒がしい一団を見やる。人数は5人、その中で小太りの中年男がリーダー格のようで、話しているのはほぼその男だった。
思い思いに過ごす人々の音の中に、唐突にギターの音色が鳴り響く。
客達は驚き音の元を見ると、そこにはそれぞれ楽器を携えた楽団がいた。
静寂に包まれた酒場に、そっとギターが弾かれ旋律が始まる。追従して増える音色は古くから伝わる楽器がほとんどで、どこか郷愁を誘う音だ。
悪くないな、とラーハルトは思いながら杯を空けると、急に曲調が変わった。
ゆったりした音楽から一変、アップテンポの明るい音は酒場に相応しく、踊り子の参入に更に盛り上がりを見せた。
2524ちらりと一際騒がしい一団を見やる。人数は5人、その中で小太りの中年男がリーダー格のようで、話しているのはほぼその男だった。
思い思いに過ごす人々の音の中に、唐突にギターの音色が鳴り響く。
客達は驚き音の元を見ると、そこにはそれぞれ楽器を携えた楽団がいた。
静寂に包まれた酒場に、そっとギターが弾かれ旋律が始まる。追従して増える音色は古くから伝わる楽器がほとんどで、どこか郷愁を誘う音だ。
悪くないな、とラーハルトは思いながら杯を空けると、急に曲調が変わった。
ゆったりした音楽から一変、アップテンポの明るい音は酒場に相応しく、踊り子の参入に更に盛り上がりを見せた。
きのこ
vẽ nguệch ngoạc #LH1dr1wr2025/01/11
お題「大人」60分程。大人とは一周回って子供みたいなもんだよ。
なお、会議におやつを用意してくれるのは優良企業じゃないですか? 2
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「初夢」所要時間2時間半程度
どんなに良い夢でも場所でも、愛する者がいなければ意味が無い。
謎のモンスターはナスビナーラです。
そこはかとなく5要素がありますがあまり関係はないです。
初夢 ヒュンケルは一人森の中で一匹の魔物を追いかけていた。
その魔物の風体は見た目はヒュンケルの身長の半分ほどの巨大な茄子だが、ツルのような手足が生えている。見たことも聞いたこともないその魔物は、導くように軽快に森を駆けている。
どれだけ追いかけたかわからくなった頃、ようやく目的地にたどり着いたのか、謎の魔物は足を止めた。
目の前には崖のような山がそびえ立っていた。山頂は雲に隠れ、全貌が見えない。
「さぁ、この山を登るんだ!」
突然頭上から声が響く。
ヘルコンドルだ。いつの間にかそこにいたのだろう、とヒュンケルは疑問に思うがそれよりも気になることがあった。
「登ると、何があるんだ」
「この山を登れば、光の国があるぞ!」
2488その魔物の風体は見た目はヒュンケルの身長の半分ほどの巨大な茄子だが、ツルのような手足が生えている。見たことも聞いたこともないその魔物は、導くように軽快に森を駆けている。
どれだけ追いかけたかわからくなった頃、ようやく目的地にたどり着いたのか、謎の魔物は足を止めた。
目の前には崖のような山がそびえ立っていた。山頂は雲に隠れ、全貌が見えない。
「さぁ、この山を登るんだ!」
突然頭上から声が響く。
ヘルコンドルだ。いつの間にかそこにいたのだろう、とヒュンケルは疑問に思うがそれよりも気になることがあった。
「登ると、何があるんだ」
「この山を登れば、光の国があるぞ!」
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「下心」所要時間3時間程度
原作終了後別々に暮らしているくっついていないラーヒュンの様子がおかしい話。
下心 長かったような短かったような激動の日々は終わりを告げ、今オレは新たな主君ダイ様に仕える形でパプニカの国に居を構えている。
国といっても城からはそれなりに距離があり、街とも離れている、所謂僻地に家を建ててもらった。
今は別の国に住む友にして我が想い人は、この国に来ることを出来る限り避けている。しかし、己を尋ねることくらいは許されてもいいだろう、その期待を持って不便も厭わずこの人里離れた場所を選んだ。
別に今すぐにでなくていい、どこかでオレを思い出し、会いたいと願ってくれれば。自分にこんな殊勝な願いが生まれたことに驚きつつも、そのいつかを思い描きながら日々は過ぎていった。
そして、それぞれの新しい生活がようやく落ち着きを見せてきた頃、一通の手紙が届いた。ヒュンケルからだ。
4050国といっても城からはそれなりに距離があり、街とも離れている、所謂僻地に家を建ててもらった。
今は別の国に住む友にして我が想い人は、この国に来ることを出来る限り避けている。しかし、己を尋ねることくらいは許されてもいいだろう、その期待を持って不便も厭わずこの人里離れた場所を選んだ。
別に今すぐにでなくていい、どこかでオレを思い出し、会いたいと願ってくれれば。自分にこんな殊勝な願いが生まれたことに驚きつつも、そのいつかを思い描きながら日々は過ぎていった。
そして、それぞれの新しい生活がようやく落ち着きを見せてきた頃、一通の手紙が届いた。ヒュンケルからだ。
きのこ
LÀM XONG #LH1dr1wr2024/12/28お題「下心」80分程。
なんだかよくわからない話に…。つまりラーはいつだってあわよくば的な気持ちでヒュンの世話をしていたりする事もある的な感じです。
夜のティラミスの意味は各自調べてください。 3
そうこ
LÀM XONG #LH1dr1wrお題「靴下」所要時間70分程度
クリスマスっぽいなにかの準備をするラーヒュン。全てが捏造です。
終始ほのぼのというか会話だけ。サンタブーツはロマン。
全体的にゆるふわなので深く考えずにお読みいただければ幸いです。
靴下 ラーハルトが帰宅すると、そこには奇妙な光景が広がっていた。
大量の食料と思われる包みをテーブルに広げ、なぜか靴下の片方だけを持ち、包みを持ち上げては首を傾げるヒュンケルの姿だ。
よほど集中しているのか恋人の帰宅にも気づかない様子に、少しだけ面白くないラーハルトはいつもより少し大きな声で帰宅を告げた。
案の定予測していなかった声にヒュンケルは少し肩を跳ねさせ、驚きと申し訳なさを滲ませた顔で声の主を振り返る。
「気づかなくてすまないラーハルト、おかえり」
「別に気にしてない、随分と夢中のようだが何をしている?」
明らかに気にしている声音を感じ、ヒュンケルは眉を下げつつ手の中の靴下をラーハルトに見せる。
2140大量の食料と思われる包みをテーブルに広げ、なぜか靴下の片方だけを持ち、包みを持ち上げては首を傾げるヒュンケルの姿だ。
よほど集中しているのか恋人の帰宅にも気づかない様子に、少しだけ面白くないラーハルトはいつもより少し大きな声で帰宅を告げた。
案の定予測していなかった声にヒュンケルは少し肩を跳ねさせ、驚きと申し訳なさを滲ませた顔で声の主を振り返る。
「気づかなくてすまないラーハルト、おかえり」
「別に気にしてない、随分と夢中のようだが何をしている?」
明らかに気にしている声音を感じ、ヒュンケルは眉を下げつつ手の中の靴下をラーハルトに見せる。