arei_ash
REHABILI景丹/景恒R-15
仕返しのつもりが返り討ちにあった🍁の話
好奇心は猫を何とやら「……丹恒?」
景元が驚いたように目を見開く。それもそうだろう。何故なら丹恒が景元の上に乗り上げているからだ。
いつも丹恒が景元と共に夜を過ごす時は、決まって共に湯浴みをし、時に身体を重ね、同じ寝台で抱き合って眠るというのがいつもの流れだった。その過ごし方に問題はない。問題があるのは景元との夜の行為。
すなわち性行為であった。
彼が乱暴だとかそういう訳では無い。ただ途中から記憶が飛んでしまうくらいに乱れさせられる事が問題なのだ。丹恒はいつも精一杯なのに、どこか余裕のある景元に少し不満があった。余裕を無くした姿を見てみたいと思うのは何らおかしな事ではないだろう。
──ほんの少しの意趣返しのつもりだった。
1389景元が驚いたように目を見開く。それもそうだろう。何故なら丹恒が景元の上に乗り上げているからだ。
いつも丹恒が景元と共に夜を過ごす時は、決まって共に湯浴みをし、時に身体を重ね、同じ寝台で抱き合って眠るというのがいつもの流れだった。その過ごし方に問題はない。問題があるのは景元との夜の行為。
すなわち性行為であった。
彼が乱暴だとかそういう訳では無い。ただ途中から記憶が飛んでしまうくらいに乱れさせられる事が問題なのだ。丹恒はいつも精一杯なのに、どこか余裕のある景元に少し不満があった。余裕を無くした姿を見てみたいと思うのは何らおかしな事ではないだろう。
──ほんの少しの意趣返しのつもりだった。
arei_ash
REHABILI景丹/景恒一緒にお酒を呑む二人の話
*何でも許せる方向け
Amber's temptation『偶には私と一献傾けるのはどうだろうか』
突如として送られてきた一通のメッセージに丹恒はぱちりと目を瞬いた。その送り主は、羅浮の将軍──景元であった。しばらくの間、依頼のために星穹列車は羅浮に留まることになっていた。誰かを通じて、景元の耳に入ったのかも知れない。それに軽く息を吐いて、どうしたものかと思案を巡らせる。
彼が丹楓の生まれ変わりである自分を何かと気にかけている事は知っていた。おそらく自分とかつてのように親しくなりたいのだろうことも。だが、丹恒は、彼との接し方が未だ分からずにいた。長きに渡って囚われていた場所から救ってくれたのは紛れもなく彼だ。それには感謝をしてもしきれない借りがあるが、どうしたらいいものか。
2357突如として送られてきた一通のメッセージに丹恒はぱちりと目を瞬いた。その送り主は、羅浮の将軍──景元であった。しばらくの間、依頼のために星穹列車は羅浮に留まることになっていた。誰かを通じて、景元の耳に入ったのかも知れない。それに軽く息を吐いて、どうしたものかと思案を巡らせる。
彼が丹楓の生まれ変わりである自分を何かと気にかけている事は知っていた。おそらく自分とかつてのように親しくなりたいのだろうことも。だが、丹恒は、彼との接し方が未だ分からずにいた。長きに渡って囚われていた場所から救ってくれたのは紛れもなく彼だ。それには感謝をしてもしきれない借りがあるが、どうしたらいいものか。
tamtam_oishii
PASTわんどろ文ひだまりの貴方暖かな陽だまりの下。
羅浮にある景元のご立派な私邸にて、今日も穏やかに、限りある時間を過ごす。
「最近は冷えるけれど、ずっと良い天気だね」
紆余曲折の末、人生を共に歩まんとする景元が柔かに話す。
「晴れていると心なしか、健やかに感じられてとても気持ちが良いな」
丹恒は、少しばかり吹いた風で彼方此方へと向いてしまった髪を整えながら、そう応えた。
――景元はそんな様子をキラキラ輝く琥珀色の瞳で見つめ…何を思ったか。 指先で丹恒のつむじから髪先、瞼や頬、喉仏などありとあらゆる場所を、ゆっ くりと優しく撫で始めたのである。
丹恒は偶にくすぐったそうにしていたが、大きくて可愛い恋人の気が済むまでじっとしていた。
恋人との優しいひとときが終わった後。丹恒はそっと景元の大きな背中に抱きついた。
1136羅浮にある景元のご立派な私邸にて、今日も穏やかに、限りある時間を過ごす。
「最近は冷えるけれど、ずっと良い天気だね」
紆余曲折の末、人生を共に歩まんとする景元が柔かに話す。
「晴れていると心なしか、健やかに感じられてとても気持ちが良いな」
丹恒は、少しばかり吹いた風で彼方此方へと向いてしまった髪を整えながら、そう応えた。
――景元はそんな様子をキラキラ輝く琥珀色の瞳で見つめ…何を思ったか。 指先で丹恒のつむじから髪先、瞼や頬、喉仏などありとあらゆる場所を、ゆっ くりと優しく撫で始めたのである。
丹恒は偶にくすぐったそうにしていたが、大きくて可愛い恋人の気が済むまでじっとしていた。
恋人との優しいひとときが終わった後。丹恒はそっと景元の大きな背中に抱きついた。
tamtam_oishii
PAST職場の同僚設定丹恒の日課丹恒の日課 其の一
景元の生存確認をすること
午前七時五分。
コンコンコンと規則正しく三回ドアをノックした後に、ゆっくり景元の部屋に入る。
「景元、おはよう。もう起きる時間だ」
丹恒は景元のテリトリーに入ると、案外大雑把に動く。真っ直ぐ、迷いなくすたすたと進み、カーテンを勢いよく開けるのだ。
――太陽の光が顔全体に直接当たり、大層眩しい。景元の意識は段々と上へ上へ浮上し始める。瞼の上に甲を当て、ゆっくりと深呼吸をし、やや掠れた声で呟いた。
「うーん…もうそんな時間か…丹恒殿、おはよう」
景元はあまりの仕事の忙しさに一度ぶっ倒れたことがある(勿論命に別状はない)。以降、丹恒は何を思ったのか、毎朝決まった時間に彼の様子を確認しに来るようになったのだ。
1213景元の生存確認をすること
午前七時五分。
コンコンコンと規則正しく三回ドアをノックした後に、ゆっくり景元の部屋に入る。
「景元、おはよう。もう起きる時間だ」
丹恒は景元のテリトリーに入ると、案外大雑把に動く。真っ直ぐ、迷いなくすたすたと進み、カーテンを勢いよく開けるのだ。
――太陽の光が顔全体に直接当たり、大層眩しい。景元の意識は段々と上へ上へ浮上し始める。瞼の上に甲を当て、ゆっくりと深呼吸をし、やや掠れた声で呟いた。
「うーん…もうそんな時間か…丹恒殿、おはよう」
景元はあまりの仕事の忙しさに一度ぶっ倒れたことがある(勿論命に別状はない)。以降、丹恒は何を思ったのか、毎朝決まった時間に彼の様子を確認しに来るようになったのだ。
tamtam_oishii
PAST瞳に映るは丹恒と偶々、そう、偶々。
羅浮の街中でばったり会った。 久方ぶりに見る丹恒の姿ではあったが、凛々しく洗練された姿は変わらず。景元は軽く手を振りながら、彼の元へ駆け寄った。
「丹恒殿、随分と久しぶりだね。元気にしていたかな、まさかこんな場所で会うとはね」
「こちらこそお久しぶりだ、将軍。俺は相変わらずあいつらと元気にやっている」
「...前に、丹恒殿はもう羅浮には戻らないと言っていたから、とても驚いているよ」
「羅浮に関する記録を読んでいるなかで、文字情報としては把握していても、実際に理解できているのか疑問に思って...今は時間に余裕があるから。折角の機会だ、足を運んでみようと思ったんだ」
「君は随分と勤勉だねえ…あ、そうだ。少しの間となってしまうけど、私が直々に案内してあげようか。うん、とても名案だ!さて、まずはどこから行こうか」
1249羅浮の街中でばったり会った。 久方ぶりに見る丹恒の姿ではあったが、凛々しく洗練された姿は変わらず。景元は軽く手を振りながら、彼の元へ駆け寄った。
「丹恒殿、随分と久しぶりだね。元気にしていたかな、まさかこんな場所で会うとはね」
「こちらこそお久しぶりだ、将軍。俺は相変わらずあいつらと元気にやっている」
「...前に、丹恒殿はもう羅浮には戻らないと言っていたから、とても驚いているよ」
「羅浮に関する記録を読んでいるなかで、文字情報としては把握していても、実際に理解できているのか疑問に思って...今は時間に余裕があるから。折角の機会だ、足を運んでみようと思ったんだ」
「君は随分と勤勉だねえ…あ、そうだ。少しの間となってしまうけど、私が直々に案内してあげようか。うん、とても名案だ!さて、まずはどこから行こうか」
tamtam_oishii
PASTわんどろ文お揃いー恋人は似てくるのだ、とは何処で聞いたのだったか。
寝室に柔らかな光が差し込む。
丹恒は目を薄ら開け、その凛々しく美しい顔(かんばせ)を左へ向ける。
隣の布団には、胸を上下させながら幸せそうに眠っている景元の横顔が見えた。いつもより幼く見える姿に微笑みながら、丹恒は起き上がり、景元のあちこちに向いている寝癖を右手でそっと撫でた。
丹恒の温い手のひらの感触に気づいたのか、景元はゆっくりと瞼を上げた。
「…おはよう」
「…おはよう、丹恒」
寝起きのためか普段より声が掠れており、丹恒は柄にもなく心臓が少し飛び跳ねた。
景元はまだ眠たそうな目を擦りながら、ゆっくりと体を起こした。
「景元、寝癖がすごいことになっている」
丹恒は景元の頭を優しく撫でながら、髪を整える。
710寝室に柔らかな光が差し込む。
丹恒は目を薄ら開け、その凛々しく美しい顔(かんばせ)を左へ向ける。
隣の布団には、胸を上下させながら幸せそうに眠っている景元の横顔が見えた。いつもより幼く見える姿に微笑みながら、丹恒は起き上がり、景元のあちこちに向いている寝癖を右手でそっと撫でた。
丹恒の温い手のひらの感触に気づいたのか、景元はゆっくりと瞼を上げた。
「…おはよう」
「…おはよう、丹恒」
寝起きのためか普段より声が掠れており、丹恒は柄にもなく心臓が少し飛び跳ねた。
景元はまだ眠たそうな目を擦りながら、ゆっくりと体を起こした。
「景元、寝癖がすごいことになっている」
丹恒は景元の頭を優しく撫でながら、髪を整える。
Hannah_u0x0u
DONE続き物の景丹。今回は短いですけど白珠さん割りと自然に喋ってくれて嬉しい😁二人次第/閑話休題 渋谷の繁華街近くにあるカジュアルなカフェ。その窓際に座る二人の女性の姿に、丹恒は遅刻してしまったかと焦りドアを潜る。スタッフにアイスラテをオーダーして、二人のテーブルに向かった。
「来たきた、丹恒くーん!」
「すまない、遅くなった」
「まだ約束の一〇分前だ。案ずるな」
銀髪の美女が微笑むと、向かいのふんわりとした印象の美少女も手をひらひらさせて笑った。
その朗らかな様子に丹恒も微笑んで小さく手を振る。彼女たちとは正月以来、約半年ぶりに顔を合わせた。学生の丹恒と違って、社会人は忙しいのだ。
「相変わらず真面目ですね、丹恒くんは」
「不真面目より良かろう」
「ほら、座って座って!」
美少女――白珠――が隣の席を指す。そこに座ると、すぐアイスラテも目の前に届けられた。シロップは入れずそのままストローを口にする。梅雨の終わり、外はすっかり真夏の顔をしていた。冷たいラテを一口飲んで、丹恒は落ち着いたように一呼吸ついた。
3384「来たきた、丹恒くーん!」
「すまない、遅くなった」
「まだ約束の一〇分前だ。案ずるな」
銀髪の美女が微笑むと、向かいのふんわりとした印象の美少女も手をひらひらさせて笑った。
その朗らかな様子に丹恒も微笑んで小さく手を振る。彼女たちとは正月以来、約半年ぶりに顔を合わせた。学生の丹恒と違って、社会人は忙しいのだ。
「相変わらず真面目ですね、丹恒くんは」
「不真面目より良かろう」
「ほら、座って座って!」
美少女――白珠――が隣の席を指す。そこに座ると、すぐアイスラテも目の前に届けられた。シロップは入れずそのままストローを口にする。梅雨の終わり、外はすっかり真夏の顔をしていた。冷たいラテを一口飲んで、丹恒は落ち着いたように一呼吸ついた。