0721の日『自いしないと出られない部屋』
　朝起きて、寝室に見当たらない恋人を探しに行こうと扉に向かう。すると扉にそんな文言が書かれた白い紙が貼られていた。
「なんだこれ」
「ケンチン見たー？」
　このバランスの悪い字は、明らかにマイキーの字である。扉の向こうからオレの動く気配を察知したらしく、声を掛けてくる。
「自いってなんだよ」
「ケンチン知らねぇの？オナニーのことだよ」
「漢字知らねぇのオマエだろ」
　慰の字が書けなかったらしく、ひらがな混じりで読みにくい。
「で、なにこれ」
「オレ、ケンチンのオナニー見たことねぇなと思って」
　まぁ、ヤりたくなったらマイキーのこと抱くしな。一緒に住んでて一緒のベッドで寝てる恋人だぞ？オナニーする意味がわかんねぇ。

攻めの部屋で自慰をする受け「マイキー、お待たせ」
「ケンチン、お疲れー」
　今日はケンチン店の手伝いって言ってたのに、どうしても我慢できなくてケンチンの部屋で待たせてもらった。
「シャワー浴びてくる」
「いってらっしゃーい」
　香水の匂いがフワッと香って、スーツ姿のケンチンをさっさとシャワー室に追いやった。またオンナにくっつかれたんじゃねぇだろうなと思うと、隅から隅まで綺麗に洗って欲しい。
　オレはというと、ケンチンが真面目に働いている間に先にシャワーを浴びておいた。それはもう隅から隅まで念入りに洗っちゃったりして。
「ふー」
「ケンチンちゃんと洗った！？」
「洗ったわ」
　シャワー室から出てきたケンチンは冗談だと思って笑ってるけど、オレは暑くて上半身裸のケンチンの体にじとっと目を向ける。

負けず嫌い　風呂上がり、服を着る気にもなれずパンイチで風呂場を出た。
「オマエなぁ、服着ろよ」
「あちぃんだもん」
　ほてった体に、髪から首筋をつたい水滴が垂れていく。冷凍庫を開けてアイスを漁りながら、流れる水滴にぞわりと肌が粟立った。
「なんかオレさぁ、おっぱいデカくなった？」
「はぁ？」
　別に筋トレなんてしてねぇし。でも自分の体を見下ろすと、水滴がくっきりとできた胸の谷間へと流れていく。
「最近ケンチンがいっぱい揉むから、育ったんじゃねぇの？」
「はぁ？んなことねぇだろ」
　オレとしては困ることもねぇからどっちでもいいんだけど、いっぱい揉むと言われて恥ずかしそうなケンチンに、イタズラ心が芽生えてしまった。
「でもさぁ、敏感にはなったと思わねぇ？オレ、乳首弄られるだけで濡れちゃうもん」

生理現象の話　朝目が覚めて、ふと太腿に違和感を感じた。ぺらりと布団を捲ると、オレにくっついて寝てるマイキーのチンコが勃っていた。生理現象とはいえ、マイキーが朝勃ちしてるのも珍しい。
「……可愛い」
　小五で出会い中三で恋人になったオレ達は、お互いに初めての恋人でお互い以外を知らねぇ。コイツこんなかっけぇのに、一生童貞のままなんだなぁなんて失礼なことを考える。一生使い道のねぇチンコが愛しく思えて、部屋着の上から撫でてやった。
「んっ……」
　最近はチンコ触らなくてもイくから、可愛がるのが足りなかったんだろうか。すりすり撫でてやると、マイキーが甘い声を漏らした。
「あっ……んぅ、けんちん……？」
「はよ。マイキー、朝勃ちしてたぞ」

お風呂でまったりするドラマイ　一緒にお風呂入ろうってさ、オレ的にはえっちのお誘いだったんだけど。
「あー、きもち」
　ケンチンはオレを足の間に抱えたまま、湯船に浸かってまったりしてる。
「そんだけ？」
「他になんかあんの？」
　裸の恋人抱えてんだぞ？インポか？
　隠してんのかと思ってお尻をもじもじ動かしてみたけど、ケンチンのちんこはふにゃふにゃのまま。
「なんだよ」
「ケンチン、ムラムラしてねぇの？」
　急に動いたオレに不思議そうな顔するケンチンに、まどろっこしいのが嫌いなオレは単刀直入に聞いてみた。
「オマエなぁ、人をどこでも盛る節操なしみたいに言うなよ」
「どこでもじゃねぇじゃん！裸のオレがいるじゃん！」
　いつも可愛い可愛いって言ってくるくせに！嘘つき！！