g_arowana☆quiet followDOODLEとこほです。Rがつきます。お世話になった方への御礼で書きました。「最大限甘いひと時を過ごす常ホを」とのご要望に「なるほどつまり…………うちの芸風でふつうにイチャつかせたら、逆に新しいのでは!?」と思いついてこうなった次第。お気づきでしょうか。誰も新しいものを書けなんて言っていない。 Age verification Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow g_arowanaDONEお引越し風景。同居始まってるのでとこほでしょう。「君の部屋ってこういう感じかー」 空き部屋に常闇の荷を(プライベートに抵触しない範囲で)並べ終えて、師は感慨深そうにあたりを見回した。 多忙な貴方に荷解きの手伝いなど、と常闇も最初は固辞したのだが、「え、楽しみにしてたのに」という直球も直球の返しに押し切られた。黒影と共にある常闇もこの手の作業は早い方だが、ホークスの手数には敵わない。赤い羽に全てのダンボールの封が同時に切られた様は壮観だった。 「そうか、お見せしたことはなかったな」 「呼びつけるばっかで、結局きみんちには行かなかったからねぇ。だいたい想像どおりだけどもっとこう……ドクロとかあるイメージだったかも」 「高校時代の居室には確かに」 「あったんだ」 1842 g_arowanaDOODLE最後に一本だけ書く予定だった炎ホがお蔵入りになりそうなので、一部だけサルベージ。炎ホいうても炎さん最後の1Pまで出てこないんですよ(ひたすらにホークス解体編が続くいつもの芸風) 俯瞰の光景。 暴力も、檻のような家も、そこから見れば手のひらに乗りそうだった。あんなちっぽけなものから逃げられないのか、と呆然とすると同時に、あんなにちっぽけだから、壊れていても誰も気にしないんだろう、と納得もした。 ホークスという人間を象った、原風景だ。 「ホークス、……ホークス?」 風遊ぶ鉄塔の上、横合いからかけられた声に反応が遅れた。 並列処理に特化したホークスの頭脳が、己に向けられた言葉を聞き落とすことは珍しい。それをよく知る常闇は、師匠の上の空に憤慨することなく気遣わしげな顔をする。 「何か、お悩みか」 「うん」 両者はしばし見つめ合う。ホークスの顔に浮かぶのは胡散臭い笑顔で、対する常闇の方といえば「心労」と題して額に収めたくなるような面持ちだ。 1636 g_arowanaDOODLE最近の「一国背負う気合でやって参りましたがちょっとさすがに俺の肩に諸々乗りすぎ」な顔のホーさんをベースに構成した、あんまり切れ味特化してないホーさんが、卒業後の常闇くんと「公安が押さえてたセーフハウスが空いててさ」であっさりルームシェア初めた世界線。先に申し上げますが、この世界線だとマジで何も始まりません。同居距離感快適すぎて何も始まらない。「そうそう、こないだ賞とったショートフィルムを家で見てて」 会議の出しなに、最近どうだという話題に返ってきた答えがこれだった。ジーニストは晒した鼻先から上で意外を訴える。 タイトルには聞き覚えがあった。友人の知り合いのそのまた関係者、くらいの縁のある人物の撮った作品で、実はジーニストも試写会には呼ばれていたのだ。生憎と、都合はつかなかったが。 「そんな趣味があったのか?」 「ないスね。俺、ニュースも倍速で最低2つは同時に見たい方で」 「頭に入るのかそれは……?」 「情報遅いとダルくて逆に疲れるんですわ。……ただ、あれはなーー。アートマジ分からんです。フミ、常闇くんがまぁすーごい納得いかなそうに首捻ってて」 1038 g_arowanaPROGRESSとこほです(胸を張る)。いつか書こうと思ってるR指定のやつの冒頭パートなのでこれはとこほで間違いないです。同居未来。現時点ではひっっどい仮タイトルがついてるんで、書き上がるころにはまともなのに出てきてほしい。 水桶につっこんでおいた夜食の皿と、朝食に使った皿。二人分がにぎやかに食洗に洗われている。余計なものの退いた明るいオープンキッチンで、常闇は二杯目のコーヒーをカップに注いだ。 朝食中に一杯、食後に一杯、二人あわせて計四杯。豆の量はそろそろ手に馴染みつつあるが、彼ら師弟が揃って食後にのんびりできる機会は多くないため、ルーティーンとはまだ呼びづらい。 常闇が二つのカップを手に向かうのは、ホークスの休むソファだ。アームレストは無垢板で、ちょっとしたテーブル代わりにも使える。その定位置に、常闇はソーサーをかちゃりと置いた。 カップソーサーを「無駄じゃない?」の一言で片付けそうなホークスだが、意外なことにこのカップは彼が選んだものだ。肉厚でぽってりとしており、つるりとした釉薬の下から素朴な土の質感を覗かせる。その風合いを「古良き名喫茶って感じで、君っぽい」とホークスは喜び、カップは今日まで二人に愛用され続けている。探し始めてからお気に入りに決断するまでの所要時間がものの十分程度だった、という点については、実に彼らしいエピソードと言えるだろう。 1949 g_arowanaDONE鳥師弟。……いや告白してる気がしなくもないのでとこほなのか。どうなんだ。いつものよぅ分からんやつです。ヒ暇世というには忙しい未来の休暇話。 春空に、無数のシャボン玉が舞っている。 だだっ広い芝生の上では、小学校に上がるくらいの年頃の子供が何人も、空に虹色を飛ばしている。シャボン玉なんて、と最初はバカにしていたのだが、あたりいっぱいに飛ばしているうちになんだか面白くなってしまったらしい。今は大きく頬を膨らませて意気盛んだ。 「君は遊ばないの?」 ホークスは、彼らからちょっと離れた芝生に座る子供の隣で屈みこむ。 今日の彼の姿は、羽をパーカー下に畳んでキャップを被った休日スタイル。身分を保証するものは掲げていない。もっとも、例え羽が見えていても、近年裏方に回りがちな彼をこの年頃の子供がヒーローと認識するかは怪しいところだ。 鳥型の少年だった。タイプとしては嘴長めの鴉寄り。ホークスの身内とは色味以外はあまり似ていない。そんな少年は、ホークスの馴れ馴れしくもなければ畏まるでもない、あまりに自然な態度に、答えを返して当然だと思わされたようだった。そう仕向けているのはホークスだが、育成環境由来のこの特技には当人も「適性・人さらいって感じだよなぁ」と思っている。 3338 g_arowanaDOODLEとこほです。なんも考えないで書いたっぷりで、いつかのを更新しました。 相手が浮気をしていたらどうするか、というあまりに陳腐な、それ故に師の口から出るには違和感のある話題に、ソファ上で常闇は目を瞬かせた。 「前提として、性癖如何であなたと別れる気がないもので」 「……えらい角度から来たねまた」 「仮にあなたがポリアモリーだとしても、それでどうこうするという話にはならないな」 師の顔に浮かんだ疑問符に常闇は、複数愛者、と言い直した。 「へぇ、ラテン語かな。面白い尖りかたしてるよねぇ君の語彙」 「なんにせよ、あなたのすることなら、関係する誰に対してもいい加減ではないだろう。ちなみに、行為に混ざらないか、という話になるなら、それについては謹んで辞退する」 「うん、言わんけどね」 ロックグラスの氷をカラリと回して(素面でする話でないのは確かである)、ホークスは唇を湿らせた。 792 recommended works g_arowanaDONE鳥の弟子が師匠を甘やかします。Without Regretsの世界線。Pardon? から一週間で引っ越してその翌月なので、たぶん常闇青年21歳4月の出来事です。 夜警を終えて師のマンション(もとい、先月からは彼の自宅でもあるのだが)に帰った常闇は、リビングの灯りに目を丸くした。 体が資本の稼業、休めるときに休むのは義務のようなもので、シフトの異なる相手を待って睡眠時間を削ることはお互いしない。実際、向こうも常闇を待っていたわけではないだろう。グラスを片手にホークスは、視線をぼんやり前に投げたままひらりと手を振った。 「お疲れ」 「そちらも。……珍しいこともあるな」 「ん-。ごっめん、ちょっと放っといてくれると助かる」 いつも通りの軽々しい口調に、ひりついた響きが微かに滲む。ふむ、と常闇は逡巡した。 さして問題だと思ったわけではない。この人の、回転数の規格の狂った思考回路に無理矢理足踏みをさせようとなったら、化学物質で物理的に止めるくらいしか手がないのは承知している。「どうせ気分が腐って休めないのだから、徹夜で仕事を片付ければ一石二鳥」などと言われるより余程安心だという話だ。酒精で体をいためるほど自分を甘やかすことなど、良くも悪くもできない人なのだから。 1096 g_arowanaDOODLE映画小冊子ネタの鳥師弟。概ね、先に呟いた座席表パズルを会話劇に起こしただけです。「まるで、魔法だ」 呆れ半分、賛嘆半分の常闇の呟きに、隣の師は「なにがだい?」と視線を合わせてきた。 ホークスと常闇を神輿のごとく担ぎ上げるファンの第二波からようよう解放されて、二人は空港内をぶらついていた。今度はきっちり説得してのお別れなので、第三波の心配はない。最初からそうすれば良かっただろうに、とは常闇も思うのだが、用意周到なはずの彼の師が、優先度を落とした事象に対して顎の外れる雑さを披露するのは、今に始まったことではないのだ。あるいは、エンデヴァーたちの搭乗に間に合わせることを優先したのかもしれないし……第一波のとき、黒影による目眩ましを指示してきた楽しげな目配せを思い出すに、どうもこのお祭り騒ぎを面白がっていたのではないか、という疑惑も捨てきれない。 1376 ぽんたDONE常ホーおデート g_arowanaDOODLE一つ前の、雑バディととこほの合わせ技の、ちょっとした続き。何がどうしてこんなふつうに可愛い話が生えたんだろう……? メッセージ一つで、鴉の青年は本当に相方の回収に現れた。ホークスと共に別件で上京していた彼は、隣県で丁度事件を片付けたところだったという。 「すまない。呼び立ててしまった私もよくよく酔っているな」 「いえ、近場でしたから」 発言は、礼儀正しい彼の気遣いではなく、単なる事実認識だったらしい。空を駆る彼ら師弟の距離感覚は、重力に縛られた人間にはどうにも量り難いところがある。 玄関先でジーニストの背後に目をとめ、ツクヨミは微かに目元を和ませ、す、と頭をさげた。 「……ありがとうございました」 「礼を言うのはどう考えても、酔っ払いを回収して貰える私の方だよ」 「師は、佳い時間を過ごしたようです」 ……何が驚いたって、ただただホークスの幸いを喜ぶ声に、背後から茶化す軽口が返らなかったことだ。靴に突っ込んだ爪先をトントンと床に打ち付ける男を振り返り、ジーニストは人の悪い笑みを見せる。 949 g_arowanaDOODLEとこほ未来時間、常くん成人済み。ポッキー・デイの近辺ですね 能力主義で、高い視点から問題を見透し、それをあけすけに口にする。 そういう側面から、常闇の師は同業者にこそ敬遠されることがあり、常闇自身「苦労はないか」と聞かれたことは両手に余る。 一応、常闇としては(ホークス当人は意に介さないので)弁明しておきたいのだが、ホークスは理不尽とも非合理とも誰より縁遠いのだ。もし気分屋に見えるとしたら、他人が彼の速度に付いていけないことに、彼が全く関心を払わないからだろう。 そんな彼の「お願い」は珍しく、大抵けったいで、同時に他愛ない。 今日のそれは「おにぎり握って」というものだった。 「急に、どうされたのか」 氷水で手を冷やしながら、常闇は隣から作業を覗き込む師に尋ねる。 1268 suzugarinnrinnDONEハンドクリーム無駄遣いすな ぜんぜんえちちではないです そういう話題なだけですハンドクリームハンドクリーム ぷつ、と血液が指の股を通った。 小さい傷ほど、なかなか痛い。 「深くきれたね」 首元に、やわらかい息がかかった。 常闇は、声の主のもとへ、ゆっくりと振り向く。 「初めてだ」 痛そう。 ホークスは、そう呟いた。 そのなかに、いくらかのつまらなさを含んでいるのを、常闇は察する。突然の至近距離からの声に素直に反応しなくなったことを、歓迎してはいないようだ。 ああ何度も経験すれば誰だって、いやでも慣れると思うのだが。 「こういうのは…絆創膏か」 「はい、これ」 差し出されたそれを、常闇は礼とともに受け取った。急に声をかけられるのと同じように、出来すぎの三分クッキングも、いちいち驚いていては身が持たない。 「最近急に寒くなったからね」 3643 ぽんたDOODLE常ホーモフリシャス g_arowanaDOODLE雑バディこと、生きるのに器用で不器用な天然デニムとホーさんの話「ってか、ジーニストさん、死ぬっほどモテるでしょうに」 「全く同じことをお前も言われてそうだがな」 人好きのする話好き、という評とは裏腹に、実の所ホークスは、プライベートに踏み込む話が好きではない。単に、話せないことが多いのだ。外向けのシナリオは自白剤を打たれても垂れ流せるほど刷り込んであるにせよ、面倒なものは面倒に違いない。 だから、そんな話になったのは珍しかった。 「黙ってるのはファン向けのサービスって思われてそうですよね、あなたの場合」 「残念ながらご期待に添えず、だ。独り身だよ」 「目の色変えて喜ぶ人のが多いんでは」 ホークスは、紙コップをふぅふぅと冷ます。放り込まれたティーバッグはジーニストの私物だ。超常解放戦線との全面戦争に始まる事件もようやく後始末、対策本部にもこの程度の余裕はできた。 1090 g_arowanaDOODLEとこほです。一応カップリング色のある話です。描写がさっぱりないので年齢指定はいらないと思う。安定の弩コンプラ師弟のことなので、言うまでもないかもしれませんが四年後です。 固く確かで、しかし微かな弾力を忍ばせ、なめらかで、血を通わせて、あたたかい。 鷹や鷲に似た造りの嘴に、ホークスは唇で触れて回る。 交際相手だった、と言って良さそうな人間は数人いるが、その中に、体の造りに個性を発現させたタイプは一人もいない。ホークスは、鳥のカタチの恋人を得るまで、その事実をまるで意識していなかった。 視点の高さや角度を異にする検分が、ホークスの人格の根幹だ。だから彼は自分の盲点を、それに気付かされたことを、少なからず愉快に思っている。 ベッドに座した常闇の腿を跨いで覆いかぶさり、ちゅ、ちゅ、と嘴の脇をノックしていると、そろりと隙間が開かれた。小ぶりで平らな下嘴、大きく弧を描いて覆いかぶさる上嘴。上手く首を傾けて避けないと、彼の舌には出会えない。鼻面同士をぶつけないようにするのと、似ているようでちょっと違ったコツがいる。 1549