111strokes111 @111strokes111https://forms.gle/PNTT24wWkQi37D25A何かありましたら。 ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 323
111strokes111☆quiet followMAIKING「説明できない」赤クロ青ロレの話です。 #クロロレ chloroethylene 11.末路・上 クロードは先日、あんなことをしでかしておきながら怯えさせてすまない、とローレンツから逆に謝られてしまった。あれから何度か時間をとって話し合いをしてみたが互いの知る未来にかなり大きな食い違いがあることが分かりその後はおかしな雰囲気にはなっていない。 細かな違いはあれどクロードの祖父が体調を崩し盟主代理として円卓会議に出席すること、それとマイクランが破裂の槍を盗み出すことは共通していた。「俺はマイクランが討ち取られたという話しか知らない」 クロードの知る過去でもローレンツの知る過去でも級長が不在の可能性があるなら、と言うことで金鹿の学級はコナン塔へ行かなかった。「そちらでも箝口令が敷かれていたのか」 教会は何かを隠している、というのが元からのクロードの主張なので教会の態度に矛盾はない。ベレトから馬の面倒を見るように命じられた二人はそれぞれ別の馬に新しい水や飼い葉を与え体を拭き尻尾の毛に櫛をかけ絡まっている塵を取り除いてやっている。いななきや馬が立てる物音が話し声を隠してくれた。今後の展開が色々と気になるところだが今回も祖父ゴドフロアの具合が悪くなるならばクロードは円卓会議の為デアドラへ戻らねばならない。 円卓会議でも祖父亡き後や帝国軍の侵攻絡みで何かひとつでも手を打っておく必要があった。クロードの母国パルミラでは王子の一人が潜入中と言うこともありフォドラへの大規模な侵攻は一時中断させている。東部に偏った同盟の戦力を西部に移したいが円卓会議に出席する諸侯からしてみれば狂気の沙汰だろう。「もしコナン塔行きが俺のせいで回ってこないならシルヴァンから詳細を聞き出すしかない」「無理だ。ああ見えて君と同じく口は固い」 クロードと同じく、と言うことはシルヴァンもどうでもいいことを大量に話して煙にまく方、ということだ。ローレンツは話しながらも作業の手を止めなかった。濡らして絞った布でそっと馬の目脂をとってやると気持ちが良かったのか彼の真っ白な顔に馬が鼻をこすりつけてくる。暖かく柔らかな感触がくすぐったいのか口の端が上がり久しぶりに年相応な顔をしてローレンツが笑っていた。「こらこら、気持ちはありがたいがやめたまえ」 次に馬は彼の首に鼻をこすりつけた。クロードはその立襟に守られた首が顔より更に白いことを知っている。「急いで戻るしかないってことか」「君が直接見聞きしたいならば、な。僕たちは天帝の剣の添え物に過ぎない」 カトリーヌを含むセイロス騎士団の精鋭たちは西方教会を討伐する為に出陣していた。英雄の遺産である破裂の槍に対抗できるのはベレトの持つ天帝の剣だけだろう。「ローレンツはテュルソスの杖に触ったことはあるか?俺はフェイルノートをまだきちんと見せてもらったことがない」「検査でグロスタールの小紋章を宿していると分かった時に一度触ったことはある」 クロードがそれっきりか、と言うとローレンツは無言で頷いた。破裂の槍を持つシルヴァン、天帝の剣を持つベレトが攻め込んできた時にテュルソスの杖が手元になかったのならばローレンツに勝ち目はなかっただろう。クロードの方がフライクーゲルを振るうヒルダが共にいてくれた分だけ彼と比べれば有利だった筈だが天帝の剣を手にしたベレスの強さはずば抜けていた。自分の失態のせいで信じてくれた人々を死なせたことは今でも悔やんでも悔やみきれない。 エーデルガルトとクロードには特に因縁もなく一方的に彼女から殴りかかられたに等しいがそれでも彼女は自分を下に見ることなく全力で敬意を持ってクロードを倒しにきた。その点だけは高く評価したい。「クロード、まだ蹄の手入れが残っている」 喋るのを止めてしまったクロードが何を考えていたのか察したローレンツが雰囲気を変える為に発破をかけた。手を動かせば多少は気が紛れる。飛竜の第二の心臓が翼ならば馬の第二の心臓は蹄だ。馬体の横に立ち馬の前脚を曲げて持ち上げてやる。学生たちの訓練に付き合うよく慣れた馬なだけあって協力的だ。鉄爪と呼ばれる専用の道具で蹄に溜まった藁や糞を掻き出してから刷毛で綺麗にしてやるとこそばゆいのか馬が一際大きく息を吐く。クロードは馬より遥かに頑丈な飛竜の世話には慣れているのでたまに馬の世話をすると傷つけてしまいそうで怖い。「どこまで力を入れていいのか分からないんだよな……」「変な遠慮をして取り除いてやらない方が可哀想だろう。それとクロード、脚を離す時に気をつけたまえ」 クロードの足の甲の上に蹄が落ちる音と彼の呻き声がほぼ同時にローレンツの鼓膜を刺激した。足の甲は人間の急所の一つだ。大声で叫んでのたうち回ってもおかしくはないがクロードは馬を驚かせない為なんとか低く呻くのみで堪えている。「いってぇ……あぁ〜!もう……!」「僕は忠告したぞ」 馬体越しにローレンツの声した。確かに彼の言う通り馬の世話をする際は踏まれないように蹴られないように気をつけねばならない。制服が汚れるのも構わず床に座り込んだクロードにローレンツが近寄ってきてライブをかけてくれた。もうクロードがローレンツを怪しむことはない。Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow 111strokes111DONE家出息子たちの帰還.30(完)蒼月ルートのクロロレです↑18?→y/n 3083 111strokes111MAIKING蒼月ルートのクロロレです。家出息子たちの帰還.29───ダスカーであれスレンであれ、巫者の語る言葉や伝統は本人の心が及ぶ範囲において真実であり、事実だ。おそらくセイロス教の聖典も同じ性質を持っている。その言葉の正誤の判定することは容易い。だがその場で苦し紛れに生成されたかのように見える伝統や真実はその巫者のこれまでの経験なしには発生しない。彼らは社会の写し鏡なのだ。理不尽でひどく残忍な主張をする巫者が増えた場合、統治者は恥じるべきである─── エドマンド港を母港とする商船がスレンで何かを見聞きしている可能性は高い、と言うことでローレンツはエドマンド領を訪問している。 学生時代からの友人であるマリアンヌは物静かな美しい人で、とてもではないが帆を操っているところが全く想像できない。エドマンド辺境伯もローレンツが陸地で見かける時は常に洒脱な格好をしている。 5074 111strokes111MAIKING蒼月ルートのクロロレです。家出息子たちの帰還.28───ディミトリ王の即位後、ベレトの大司教就任後、ダスカーでは巫者が大量に発生した。誰に話を聞いても家族や親族の誰か一人は必ず巫病に苦しみ、精霊の導きに従って巫者になったと言う。皆、不安がっていたが当然のこととして話していた。ダスカー人がファーガスの支配下に置かれて以来、疎かにされていた精霊たちが崇敬せよと要求するのは当然なのだという─── ダスカーの地で合同の慰霊祭が行われることになった。シルヴァンの前にはディミトリが立っている。彼が最初にこの地を踏んだ時、共にいたのは父と義母そしてフェリクスの兄グレンだ。今はドゥドゥーとベレトそれに戦友たちが共にいる。 青天に恵まれた野原には強い風が吹き、惨劇の痕跡は残っていない。だが記憶は彼の心に刻まれている。ディミトリがどんな気持ちでここに立っているのかシルヴァンには分からない。 2800 111strokes111MAIKING蒼月ルートのクロロレです。家出息子たちの帰還.27───冬の間、スレンは雪に閉ざされ飛竜や天馬でほ飛行が不可能になる。そんな季節だからこそ土地の境界線で揉める。(中略)上空から土地の様子を確認出来ないため巫者は儀式によって魂を身体から離脱させ空に飛ばす。巫者の魂が直接、上空から土地を見て両者の言い分のうちどちらが正しいのか確かめるのだ。こうして問題を解決してきた歴史があるからか、スレンでは氏族の長が巫者を兼ねていることが多い── 招かれざる客と乾杯した後はその場で自分の杯を割るのがスレンの習いだ。事情を知るファーガスのものなら険悪な雰囲気になっていただろう。 彼等はシルヴァンたちのために馴鹿を捌きはしたが肩甲骨周りの肉ではなく、茹でた内臓を出している。皿の中身を見た時点で通詞はひどく不安そうにしていた。客人には普通なら最も良い部位を出す。彼は咄嗟に視線でシルヴァンに判断を仰いだが、シルヴァンはこの場ではローレンツに悟らせるな、と表情で命じた。 2834 111strokes111MAIKING蒼月ルートのクロロレです家出息子たちの帰還.26───アガルタのものたちは未だに本拠地がどこであるのか不明だが、彼らの伝承によるとかつてこのフォドラの地は全て彼らのものであったらしい。セイロス教以前から伝わる古いを教えを奉じ、セイロス教に仇なすものたちを偉大な先祖として祀る。(中略)彼らはセイロス教以前の古式ゆかしい文化の担い手である、という強烈な意識を持っているのだ─── ファーガス神聖王国が彼らに顔を奪われた、と認定したのはモニカ、トマシュ、コルネリア、アランデル公だ。彼らはある時を境に言動が激変したと言う。 「何故、彼らは同盟の中枢に入り込まなかったのだろう」 王宮の執務室で調査報告を受け取ったディミトリは調査に当たっていたフェルディナントとセテスに問うた。偶然でも予防出来たというなら、その方法を取り入れたい。 2791 111strokes111MAIKING蒼月ルートのクロロレです。家出息子たちの帰還.25───セイロス教の信徒によって辺境へと追いやられ、生き延びるために文化的変容を強いられたにもかかわらずダスカー人たちが北部に源流を見るのはいささか不思議な気持ちになる。だが現在のダスカー人たちはどこ出身であろうと北を神聖な方角と見做し、祭壇や上座を北側に作る。(中略)巫者は儀式の前に衣装や道具を北に設えた祭壇の上に置くか吊るす─── ディミトリはアンヴァルに突入する直前にエーデルガルトと話し合う機会を得られた。まだ起きていないことを阻止しようとする彼女との会話は全く噛み合わず、決裂を確認するだけで終わったが悔いはない。 帝都を突っ切って宮城の最上部まで突き進み、変わり果てた彼女を見た皆は言葉を失っていた。あんな姿になってまで守りたいものが何なのか全く分からない、と表情だけで訴えかけてくる。だが、片目を失いドゥドゥーを失ったと思い込んで闇の中を彷徨っていた時期のディミトリは化け物そのものだった。《似合いの姉弟だ!お前たちに違いなどあるものか!殺し合うがいい!》 2761 related works tairanoperamoriDOODLE今更クロロレバレンタイン某会話ツールでディミもエガちゃんも初々しく頬を染めていたのに、クロおまえときたら…でも好き…ってなりましたあえて渡すのはクロの方 4 111strokes111MAIKING「説明できない」赤クロ青ロレの話です。13.誘拐・上 フレンが行方不明になった。クロードとローレンツは誘拐犯がイエリッツァであること、彼が死神騎士でありエーデルガルトの手の者であることを既に知っている。ローレンツが知る過去ではディミトリたちがフレンを見つけクロードが知る過去ではベレスとカスパルがフレンを見つけている。「ではこの時点でベレト…失礼、言い慣れないもので。ベレス先生は現時点で既に教会に不信感を持ち敵対すると決めていた可能性もあるのか」 ローレンツの知るベレトは教会と敵対せずディミトリに寄り添っていたらしい。記憶についての話を他の者に聞かれるわけにいかないので近頃のクロードはヒルダにからかわれる位ローレンツの部屋に入り浸っている。彼の部屋に行けばお茶と茶菓子が出るので夜ふかし前に行くと夜食がわりになってちょうど良かった。「そうでもなければあの状況で親の仇を守ろうとしないと思うんだよな」「だが今、僕たちの学校にいるのはベレト先生だ」 ベレスは戴冠式に参加していたらしいのでそこで何かあった可能性もある。クロードはどうしてもかつての記憶に囚われてしまう。「大手を振って何かを調べる良い機会なのは確 2090 Q.GAME_クロロレ專PASTクロロレ 3枚1.支援Bみたいな話をしているクロロレ2.天刻の拍動用意~(血注意3.従者クロロレ 3 goodbyemistressDONEその心の名前すら知らない aoz_hrpkDOODLEクロロレもセクピスパロしたぞ 4 goodbyemistressTIRED前描いてたやつ tairanoperamoriDOODLEDay1 Dance「踊ろうぜ!」ClaurenzWeek2020参加作品 aoz_hrpkDOODLE魔法少女ミル☆ディン 第八話 (クロロレ/ヒュフェ含 後天性女体化)漫画4P 救いも希望もあるんだよっ 4 mooumoou24DONE互いの過去を見たクロロレ 2 recommended works aoz_hrpkDOODLEクロロレもセクピスパロしたぞ 4 Q.GAME_クロロレ專PAST忘不了第一次看身高設定時的衝擊初めて身長設定見たときの衝撃 3 Q.GAME_クロロレ專PAST「窈窕淑女君子好逑」大概就是指這種情況(被打飛(あれ?日本語はこういうイディオムあるのかな?)貴婦人の衣装を着るローレンツが好き 4 Q.GAME_クロロレ專PAST5年後庫羅德x5年前洛廉茲,5年前庫羅德x5年後洛廉茲後前、前後Time operation 2 もぶーりお三世DONE現パロ一年生です!!前後クロロレ 16 9660moyunataDONE左手薬指に指輪を付ける意味が伝わらない人魚ちゃんかわいい!!っていう絵を描きたかったのですが、全て描き終わったあとに右手を描いていたことに気付きましたorzこの人たち髪型左右非対称だから反転できない... 111strokes111MAIKING「説明できない」赤クロと青ロレの話です。8.背叛・下 雷霆を振るうカトリーヌの名を聞いた者に多少なりとも英雄の遺産や紋章の知識があったならばそれがとんだ茶番だと判るだろう。だが無謬であるセイロス教会が彼女をカサンドラではなくカトリーヌと呼ぶのならそれに従うしかない。カロン家当主としても令嬢カサンドラに死なれるよりはガルグ=マクで生きていてくれた方が良いのだろう。 ローレンツは霧深い街道をガスパール城に向けて黙々と進んでいた。前方ではクロードとベレトとカトリーヌが何やら話している。五年前、ローレンツは帝国軍が破竹の快進撃を見せた時に正直言ってファーガス神聖王国がほぼ崩壊したと思った。今の彼らの会話を耳にしてもファーガスが凋落しているという印象が深まっていく。青獅子の学級の学生たちは士官学校に入る前に初陣を済ませている者が多いのはダスカーの悲劇以降小規模な騒乱が後を立たずにいるからだ。 だからあの時ローレンツはフェルディナントと共にミルディン大橋に立った。ファーガスは近々自壊するだろうしパルミラとの国境を守りながら強大な帝国に抗う力が同盟にはない。ならばせめて領地と領民を守りたいと思ったからだ。霧の立ちこめる行路は人生 2090 111strokes111MAIKING「説明できない」赤クロ青ロレの話です。14.誘拐・下 ローレンツとクロードの記憶通り事態は進行した。一つ付け加えるならばクロードがセテスにちょっかいを出したことだろうか。見当違いだと分かっていることを敢えてセテスに聞いたら先方が何故か安心した、とクロードから聞いてローレンツは眉を顰めた。やはりセイロス教会は何かを隠している。五年前から問題視していたクロードが正しかった。だがそれは大乱を起こす理由になり得るのだろうか。クロードは元から英雄の遺産と白きものについて探っていたがそれに加えてエーデルガルトが檄文で言及していた教会の暗部についても調べ始めた。「先に掴んで暴露してしまえば檄文自体無効になるかと思ったがそんな都合の良い案件は見当たらなかった。敢えて言うならダスカーがらみか?」「だがあれも機能不全に陥った王国の要請がなければ騎士団が担当することはなかっただろう」 エーデルガルトが見つけたと称するセイロス教会がフォドラの全てを牛耳っている証拠とセイロス教会の秘密は同一なのだろうか、それとも違うのだろうか。探さねばならないものが増えてクロードは大変そうだ。大変そう、と言えばベレトも大変そうだ。彼は修道院内を丹念に探 2099 111strokes111MAIKING「説明できない」赤クロ青ロレの話です。16.鷲獅子戦・下 ローレンツがグロンダーズに立つのは二度目だ。一度目はローレンツの認識からすると五年前でベレト率いる青獅子の学級が勝利している。敗因は堪え切れずに飛び出してしまったローレンツだ。更に危険な実戦で囮をやらされた時に堪えられたのだから今日、堪えられないはずはない。 赤狼の節と言えば秋の始まりだが日頃山の中の修道院にいるので平原に下りてくると暖かく感じた。開けた土地は豊かさを保証する。グロンダーズ平原は穀倉地帯でアドラステア帝国の食糧庫だ。畑に影響が出ない領域で模擬戦は行われる。模擬戦と言っても怪我人続出の激しいもので回復担当の学生はどの学級であれ大変な思いをするだろう。 ベレトが持ってきた地図を見て思うところがあったのかクロードは慌ててレオニーとラファエルを伴って教室から駆け出し書庫で禁帯出のもの以外グロンダーズに関する本を全て借り上げてきた。皆に本を渡し地形描写がある物とない物に仕分けさせた。この時、即座に役に立たない本だけを返却させている。情報を独占し他の学級に無駄足を踏ませた。クロードのこういう所がローレンツは会ったこともないべレスから疎まれたのかもしれない。 2376