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    oki_tennpa

    @oki_tennpa

    書きかけが多すぎる

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    POIPOI 14

    oki_tennpa

    CAN’T MAKE最後の事件編でウィルが煙草吸ってるのは一種の自傷行為だと思うんですが、心が日々すり減っていくなかで、モランとシャーロックへの憧れというか無意識的に彼らを真似る事で自分を鼓舞していた部分もあると思うんですよ。匂いは強く記憶に残ると言いますし、ウィルにとって常に煙草の香りをさせてる人といえばモラン(とパタニキ)じゃないですかぁ〜。リアムといる時のシャロはそんなに煙草吸ってなかった気もするが服に匂いが残
    ウィリアムと煙草とモラン「どちらになさいますか、旦那様」

    旦那様、と呼ばれたその青年の瞳が微かに揺れる。
    彼はゆっくりと瞳を閉じ、そして微笑を浮かべた。
    そしてショー・ウィンドウに並ぶひとつを指す。

    「こちらの、黒い箱のものを」

    店主は品物を渡すと不思議そうに青年を見つめた。
    今しがた購った重く、ともすれば粗悪とも言える煙草をこの美しい青年が喫む様をどうしても想像できなかったからだ。

    「代金は、ここに」

    グローブに包まれた指がいくつかのコインを置く。
    彼はそれだけ言うと片手にステッキを持ち店先から立ち去った。
    ビルディングの合間から青空が覗く、昼下がりのことであった。



    胸に抱えた黒い箱に願いを込めて。
    肺が汚れると知っていて、それでも今、どうしても止めることはできなかった。
    2024

    oki_tennpa

    DONE薄めのティカクロ
    2部直前に書きました。
    クロエのマナエリアの話。短め、雰囲気小説。

    クロエとラスティカの関係は変わってしまうかもしれないけど、幸せな時間がどこかにあると思うので。
    カプ感ほぼ無し。捏造賢者、死ネタ有ります。

    冒頭の詩は童謡「からたちの花」のパロディになります。
    春って暖かくて良いな~。
    春の水晶にヴィオレットは濡れてミモーザの花が咲いたよ。
    白い白い花が咲いたよ。

    「綺麗な歌だね。のんびりしてて、昼寝しながら聞きたい感じ。でもミモーザって黄色じゃない?白いのもあるの?」
    「おや、そうだったかな。賢者様の教えてくださった歌と混ざってしまったようだ。ミモーザは黄色だよ、クロエ」

    時計の針も仕事を忘れて、白蝶貝の盤面でうたた寝するような昼下がり。
    きぃんと澄んだ鉱石の、冬の空にはお別れをして、甘やかな木苺の春風と三拍子のステップを踏むころ。
    ラスティカとクロエは森で遊んでいた。
    寝不足のクロエは陽だまりの温もりに包まれ、船を漕いでいる。

    「ふわぁ……いつの間にかすっかり春になっちゃった。俺、そんなに出てなかったんだ」
    「どうだろう?僕は今朝眠っていて、ムルに起こされた時にはもう春だったよ」
    3006

    oki_tennpa

    CAN’T MAKE室生犀星『蜜のあわれ』パロをティカクロで書こうとしたんだろうなぁ……………
    蜜のあわれは良い小説なので読んでください!!!!!青空文庫で読めます。
    原作は小説家のおじさまと金魚の女の子がお喋りしたり庭作ったりしてます。ゆうれいもいる。
    音楽家のおじさまのラスティカ×金魚の少女のクロエになる予定だった。
    ぴち、ぴち、と僕の身体の上で跳ねている赤い小さなお嬢さんには魔法をひとつ。
    「わっ。もう、急に魔法を解いたら危ないよ」
    すこしむくれた彼──彼女は僕の大切な弟子で今日はかわいらしい魚の少女なんです。
    僕?僕は……音楽家のおじ様でしょうか。

    それは昨日の夜のことでした。
    いえ、昼かもしれませんね。
    僕は日がすっかり昇ってからいつもクロエに起こしてもらうので、朝ではないことは確かです。
    よく晴れていて日差しが暖かな日でしたから、中庭でモーニングティーを飲もうとした僕はキッチンへ向かいます。
    ネロに焼きたてのパンを貰おうとしたのですが、彼は談話室にいるとブラッドリーに言われたのでありがとうとお礼を言いました。
    談話室ではネロとミチル、それからリケと賢者様がお茶会をしていたので僕も混ぜて貰ったんです。
    1216