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    botangoton

    @botangoton
    五乙を書きます。

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    botangoton

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    五乙
    五条のサングラスが気になった乙骨の話。

    #五乙
    fiveB

    蒼に囚われる ふと、先生のいつもかけてるそれが気になった。
    「見えすぎないようにかけてるんですよね」
    「これ?まあ僕の場合は、特殊だけどね」
    「特殊?」
    「かけてみなよ」
     手渡されたサングラス。お洒落には疎いのでどういう型なのかは知らない。横に少し長く、四角い形をしている。きっと高級なんだろう。少しドキドキしながらかけてみる。驚いた、ほとんど何も見えない。それはほぼ漆黒で、光さえも通さなかった。
    「いつも、こんな視界なんですか?」
    「いや、僕の目はそれでも見えすぎるぐらいなんだよね」
     サングラスを下にずらすと、目の横をとんとんと指で叩いてる姿と、キラキラと煌めく先生の蒼い目が見えた。
    「不思議だなあ」
     かけ直してみたけど、やはり何も見えない。呪力で感知してるわけでもなく、本当に何でも見えているんだ。
    「ねえ、憂太僕を見て」
     突然の先生の言葉に困惑した。
    「えっ見えないですよ」
    「見て」
     どうすればいいのか分からない僕は、先生の言葉だけがクリアに聞こえる。
    「僕の呪力を感じて」
     その言葉に誘われるように、僕は呪力に気をめぐらせた。ぐるぐると呪力が目に行くように意識をしてみる。初めての行為で何が正解かわからなかったが、ようやくそれが見えた。先生の呪力がゆらゆらと揺らめいている。なんとなく呪力の色も先生の目の色をしているような気がした。
    「見えました!」
     成功した嬉しさのまま、サングラスを外すと目の前に蒼が広がった。キラキラとその蒼色が僕の中に入ってくるようで、その美しさに目が逸らせない。
     いつの間に近づいていたんだろう。先生の顔は、まつ毛の輪郭がはっきりと分かる程の距離で僕を見ていた。
    「さすが。初めてなのによく出来たね」
     そう言って、僕の外したサングラスを受け取ると、先生は自分の顔にかけ直した。
    「憂太は僕みたいには見えないけれど、そういうやり方もできるから覚えとくんだよ」
     先生の言葉に、はいと答える。サングラスの向こう側は、もう黒に隠されて見えなかった。また見たいなと思うと同時に、心臓がもたないからずっとそうしていて欲しいと気持ちが相反する。
     それほどまでに僕は、煌めく蒼にとらわれてしまった。
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    related works

    ne_kotuki

    DONE生まれた時から親戚付き合いがあってはちゃめちゃ可愛いがられていた設定の現パロ。人気俳優×普通のDK。

    以下注意。
    ・捏造しかありません。
    ・乙パパ視点。
    ・ママと妹ちゃんとパパの同僚という名のもぶがめちゃ出歯ります、しゃべります。
    ・五乙と言いながら五さんも乙くんも直接的には出てきません。サトノレおにーさんとちびゆたくんのエピのが多いかも。
    ・意図的に過去作と二重写しにしているところがあります。
    とんとん拍子も困りものもう少し、猶予期間を下さい。


    ◆◆


    「横暴すぎるだろくそ姉貴ぃ……」

    待ちに待った昼休み。
    わくわくと胸を踊らせながら、弁当箱の蓋を開いた。玉子焼きにウインナー、ハンバーグにぴりっとアクセントのあるきんぴらごぼう。そして、彩りにプチトマトとレタス。これぞお弁当!なおかずが、ところ狭しとぎゅうぎゅうに詰められていた。
    配置のバランスの悪さと、焦げてしまっているおかずの多さにくすりと口元を綻ばせる。タコもどきにすらなっていないタコさんウインナーが、堪らなく愛おしい。
    妻の指導の元、おたおたと覚束ない手つきで奮闘していた後ろ姿を思い出し、食べてもいないのに頬が落ちてしまう。

    「ゆーちゃんの『初』手作りお弁当。いただきま……」
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    recommended works

    yuino8na

    MOURNING自分が書きたかっただけの、半獣人(獣族)なごじょさとる。
    適当設定。半獣人な五と人間の乙。
    本当に自分が好きな設定を詰め込んだだけです。気が向けば続きます。
    ・呪術とか呪霊とか一切出てきません
    ・乙は成人してます
    ・里香と同棲していました(里香自身は出てきません)
    ・キャラいろいろ崩壊しています
    ・自分の書きたい設定を自由に詰め込んでいます。やりたい放題です
    空に誓い 今一番不幸なのは自分なのでは。そんな感覚に襲われる日がある。

     乙骨憂太にとってはこの一週間がそんな日々だった。
     幼い頃に両親を亡くし、頼れる身内もなく施設で育った。そこで出会った女の子と恋をして、ずっと一緒に過ごした。幼いおままごとのように思われていた恋も、五年十年と続けば結婚という恋のその先も見えてきた。
     週末には式場の見学に行こう。そんなこれからの話をした翌日、最愛の婚約者であった折本里香を事故で亡くした。
     葬儀や身の回りでしばらく仕事も休んだが、それでも生きている以上仕事には行かなければならない。一週間ほど休みを取って久しぶりに仕事に行くと、上司から「帰って休め」と言われてしまった。
     なんでもいいからなにか食べて寝ろ、と言われてそういえば最後に食事をとったのはいつだろうかとぼんやり考えたが、思い出せない。食べるのも眠るのも生きるために必要な行為だ。それを自分からする気にならなかったことは、なんとなく覚えている。
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