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    sayutaba18

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    ライハを愛してる女。

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    いずレオ短文「二回目のキス」

    #いずレオ
    izuLeo

    二回目のキス「なぁ、おれたちってつきあってんのか?」
    「なぁに? 急に」
    「カオルに聞かれたんだよな~『君たち仲良すぎるけどつきあってるの?』ってさ」
    「ふぅん。かおくんがねぇ。で、なんて答えたの?」
    「ん~……よくわからないけどつきあってるかもしれない……? って」
    「なんでそんな曖昧なの……」
    「だった別に告白されたわけじゃないし」
    「あんたは毎日俺に告白してるけどねぇ」
     確かにセナのことは好きだし、毎日好きだ愛してる大好きだ! って言ってるような気がするけれど、セナは「はいはい」の返事が九割だ。たまに一割の確率で「俺も、れおくんのこと嫌いじゃないよぉ」って返ってくる。セナの嫌いは好きだってことは知っているけれど、直接好きだと言われたことはほぼない。
    「それにさ、一回おれにキスしただろ」
    「気のせいじゃない?」
    「い~や。おれが寝てる時にしたの、気づいてないと思ってた?」
    「そのまま黙っておいてくれれば可愛げがあったのにねぇ」
     クツクツ笑っているセナを他所に、口を尖らせてアイスブルーの瞳を見つめる。楽しそうに笑ってるけど、寝込みを襲うなんて趣味悪いぞ。
    「で、なぁに? 俺とつきあいたいわけ?」
     どこまでもセナっぽい発言。全く自分からつき合おうなんて言わなさそうなタイプだ。
    「おまえがおれのこと好きなんだったら、つきあってやってもいいかな~って思っただけ」
     だから、おれも可愛くないセリフで返してやった。さぁ、セナはどう出るのか楽しみだなぁ。
    「なっ!?」
     真っ直ぐな瞳をしたセナに肩を抱かれたと思った三秒後、唇に柔らかな感触が訪れた。
    「まぁ、これが答えかなぁ?」
     余裕をこいてニヒルに笑うセナは最高に格好良い。フッと笑みを浮かべた瞬間に周りに花が咲いて、キラキラと光が輝いている。でも今おれが求めているのはそれではない。
    「セナ~……今日のおれはそれでは絆されないぞ。ちゃんと言ってくれないと」
     腕を組んで、納得していない意を表す。目をパチクリと何回も瞬きをして驚いているセナを、眉をひそめてじーっと見つめる。
    「だからぁ……ちゃんとあんたのこと……その……好きっていうか」
    「声が小さくて良く聞こえないな~?」
    「れおくんのバカ! あんたのこと好きだって言ってんの!」
    「わはは☆ おれもセナのことがだ~い好き!」
     セナに勢い良く抱きついて、そのまま床へと倒れ込んだ。些かセナに似つかないカエルの鳴き声のような声がしたけれど、それは聞かなかったことにして煌めくアイスブルーの瞳を見つめる。セナの手がゆっくりとおれの頬に添えられた。暖かくて優しい手。
    「じゃあおれ達、今からつきあってるってこと?」
    「次会ったらかおくんにそう言っておきなよね」
     セナが長い睫毛を伏せたので、おれも目を閉じ、二回目のキスをやり直した。今日この瞬間からおれ達は恋人なんだと思ったら嬉し過ぎて、永遠にこのまま体温を感じていたいなと思った。

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    sayutaba18

    DONEクリスマスのいずレオ。今日はクリスマス。骨つきで購入しておいた鶏肉に朝から包丁で切り込みを入れ、皮にフォークを何ヵ所も突き立てて下処理を終えた後、調味液に漬け込んでから仕事へと向かった。
     帰宅後は、ブロッコリーとミニトマトで簡易的なクリスマスツリーに見えるように盛り付けをし、ハムを星形にくりぬいて散りばめた。キャベツ、人参、たまねぎをくたくたになるまで煮たたせたコンソメスープも作ったので、これで今日の野菜摂取量とカロリーも大丈夫だろう。ここでシチュー系をリクエストされていたらカロリーオーバーになるところだった。主食は米かパンか悩んで、折角だからと帰りにパン屋に寄って中が軟らかそうなフランスパンを買った。もちろん既に食べやすい大きさに切り分けてある。オーブンを充分に温め、あとは仕込んでおいた鶏肉を焼けば、ローストチキンの完成だ。
     ……時刻はもうすぐ19時だ。これだけの量を食べるのならば、20時までには食べ終えておきたい。クリスマスだからといって自分を甘やかすほど能天気でもないのだ。ケーキは昨日ユニットでクリスマスパーティーをした時に、わざわざ凛月が焼いてきてくれたものを食べたのだから、本音を言えば今日は軽 2978

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    sayutaba18

    DOODLE初めてのお友達から初めての恋人になる瞬間。
    いつもはレオからセナ好き好き~って抱きつくのに、いざ付き合ったら瀬名からこられてあわあわしちゃうレオの図。
    はじめてのともだち 初めての友達、はじめてのともだち、ハジメテノトモダチ。
     友達だろ? と口にしたのはいつだったか。はっきりとこいつは友達だと思えたのはいつだったか。
     おれが何しててもちょっとぉ! の一言で済ませて、決して捨てることはしない、瀬名泉という男。
     どこで何をしてても、おれを探しに来ては、ほら行くよ、と手を引いてくれる、おれの唯一の友達。
     いつ会いに行ってもひとりぼっちで、ひとりで頑張ってて、そのくせ誰にも心を開かない。それが面白くて、気づいたら好きになってた。知ってるか? あんなに冷たい目をしているのに、おれの前だと笑うんだぞ? お陰で音楽が溢れて仕方がないから曲にするしかないよな! って何曲も作ってたらまたセナが笑った。あんた変わってるねって。そんなおれと一緒にいるおまえも結構変わり者だと思うけどな? あ、おれたち変わり者同士だから、一緒にいてこんなに楽しいのか? 今日はどんな初めてをおれにくれるの、セナは? 毎日楽しくて仕方がないんだけど。
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