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    青井青蓮

    @AMS2634

    重雲受けしかないです(キッパリ)

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    青井青蓮

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    マグロソード()が実装された頃に書いたギャグのようなもの。鍾重だと言い張る
    重雲が純陽やや暴走気味ですが勿論捏造です

    「お題ひねり出してみた」より
    https://shindanmaker.com/392860

    #鍾重
    chung

    はいはい、可愛い可愛い「魈仙人!鍾離殿!見てください!」

    先程旅人に呼ばれ、行秋と共に席を離れた重雲が戻ってきた。
    声の様子から察するに、何か良い事があったようだ。珍しくはしゃいでいる姿を、後ろにいる行秋が愛しいものを見る目で見守っている。

    「旅人が新しい武器を貸してくれたんです……!」

    見てください、と言いながらどこからともなくその武器を取り出した。
    隣で茶を啜る鍾離様の顔が僅かに歪んだが、嬉しそうに笑っている重雲は気付いていない。行秋は口を押さえて笑いを噛み殺しているように見える。
    嬉々として構えたその武器の見てくれに、思わず重雲を問い質した。

    「……なんだ、その魚は」

    どこからどう見てもただの巨大な魚だ。何故これを剣と認識しているのか。
    よもや奴の内の純陽が暴走しているのではないだろうな……。

    「マグロです!!」
    「サワラだよ、重雲」

    自信満々に答えた重雲に行秋が間髪入れずに間違いを指摘するが、魚種を聞いた訳ではないので正直どちらでもいい。
    いつもなら二人のやり取りを穏やかに見守られる鍾離様だが、本物と見紛う出来栄えの得物についに視線をずらしてしまわれた。

    「重雲重雲、あそこで人が襲われているよ」
    「本当か?ちょうどいい!お二人とも、見ていてください」

    見ているのは我だけだがそんなことを気に留めもせずに魔物の群れに挑む重雲。得意の呪術で氷の大剣を召喚し、しかしこれまたどこから湧いたのか、剣のそれよりも幾分か小さい魚を何尾も撒き散らしながら魔物を吹き飛ばしている。一体どういう原理だ。
    襲われていたパラドなるモンド人は重雲に無視された為、行秋に謝礼を渡していた。背負った荷物に刺さったままの魚が見えたような気もするが目の錯覚だと思いたい。
    魔物を瞬殺し、目をきらきらと輝やかせた重雲が嬉しそうに戻ってきた。

    「ね?すごくないですか?魚が出てくるんですよ!」
    「魚が出てくるだけで何故そこまで喜べるんだ、たわけが」

    嬉しそうにしている重雲に少々申し訳ないと思いつつ、とにかく早々に仕舞うよう言い聞かせる。
    漸く鍾離様の顔が引き攣っていることに気付いたらしく、真顔になった重雲が魚と鍾離様を交互に見やる。
    俯いて魚を見つめる重雲がどこか悲しげに見え、少し当たりが強すぎただろうかと内心後悔した。あれだけ嬉しそうにしている重雲を見ることなど、そうそうありはしないというのに。
    落ち込んでしまう前に思い違いをしないよう口を開こうとしたが――。

    「あの……鍾離殿」
    「な、なんだ?」





    「このマグロ、よく見ると可愛くないですか?」

    魚の腹に手を添え、魚の頭部をずいっと鍾離様に突き出した。

    「あ……あぁ、そうだな。かわいい、と思う……」

    どこを見つめているのかわからない魚の目と視線がかち合い石化したように固まった鍾離様が、それでもなんとか言葉を振り絞り重雲に返事を返される。
    気に入りの剣をかわいい、と言われ笑顔になる重雲。離れたところで始終を見ていた行秋は腹をかかえて苦しそうにしている。
    機嫌の良い重雲と共にいるのは良いことだが、鍾離様の機嫌に引き換えられるものでも無い。些か可哀相ではあるが、このマグロ……サワラ?はここに無い方が我々の為になるであろう。

    ――さて、如何にして重雲からこの魚を取り上げるべきか。重雲にあれを貸し与えた異邦人は、頭の中で得意げに鼻を鳴らしていた。



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    青井青蓮

    DONEめっちゃ遅れましたが重雲誕生日SSです。ごめんね重雲くん
    9月7日のカクテル言葉を参考にしたお話のつもりです
    いつも通り捏造と、お友達の面々もいますがほぼ重雲と鍾離先生です
    乾杯 朗らかな笑い声に気を取られ、首を傾げる者と連られて笑みを零す者が往来する緋雲の丘の一角。
    声の出所である往生堂の葬儀屋特有の厳かさはなりを潜め、中庭では代替わりして久しい変り者の堂主とその客卿、堂主が招いた友人らがテーブルを囲っていた。

     予め用意しておいたいくつかの題材に沿って、始めに行秋が読み胡桃がそれに続く。流麗に始まり奇抜な形で締め括られできた詩を静聴していた鍾離が暫しの吟味の後に詩に込められたその意味を読み解き、博識な客卿が至極真面目な顔で述べる見解を聴いた重雲は詠み手二人に審査結果を強請られるまでの間笑いを堪えるのに精一杯となる。
     題材が残り僅かとなり、墨の乾ききらない紙がテーブルを占領しだす頃になると、審査員の評価や詩の解釈などそっちのけとなり、笑いながら洒落を掛け合う詩人達の姿についには堪えきれなくなった重雲もついには吹き出し、少年少女が笑い合うその光景に鍾離も連られるように口を押さえくつくつと喉を鳴らす。
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