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    たんごのあーる

    遅ればせながら、久方ぶりに沼入り。
    夏+五。幸せだったら、それでいい。

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    たんごのあーる

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    5月9日はアイスクリームの日。
    あまくてとけてるヤツが書きたかった。。。

    #腐術廻戦
    theArtOfTheRape
    #夏五
    GeGo
    #呪専
    #アイスクリーム
    iceCream

    任務完了後、寮に一番近いコンビニで降ろしてもらった2人は、迷うことなくお次々とお菓子をカゴにいれていく。チョコ、ポテトチップス、キャンディー、菓子パン。小さなカゴはあっという間にいっぱいになる。
    「なぁ、傑。アイスも買おうぜ。」
    と、ショーケースの中を覗き込む悟に、3つまでね、といい、もうひとつカゴを取って、飲み物を放り込んでいく。
    硝子に頼まれたものを含めて、流れるように会計まで済ませると、ひとつを五条に手渡した。さっそく袋の中を漁る五条に、お店出てからだよ、と言い聞かせ、もうひとつの袋と、自分用のアイスコーヒーを受け取ると、夏油も後を追ってコンビニを出た。
    五月晴れの眩しい空の下、さっそく買ったアイスを開ける五条を横目に、アイスコーヒーを口にする。
    「頼まれたもん、買ったよな?硝子怒らせるとおっかねぇから。」
    「ちゃんと買ったよ。袋、もらって分けとけばよかったかな。」
    「問題ないだろ。どうせ、傑の部屋に集まるんだし。それにしても、今日暑いな。箱のアイスも買っときゃよかった。」
    そう言いながらアイスを頬張る横顔に、任務が終わったことを実感し、遂行した安堵がようやく押し寄せる。今日の呪霊は凖二級相当で、2人で出向いたこともあって手間取ることもなかったが、呪霊躁術で取り込んだ呪霊は、相変わらず不味かった。等級に関わらず、何度飲み込んでも馴れることはないあの味は、こうしてコーヒーを流し込んでいても消えることはない。
    「すぐるぅ、どーした?」
    顔を覗き込まれ、眉間のシワを指先で伸ばされる。
    「ん、何でもないよ。どうして?」
    「すっごい不味そうな顔して、ソレのんでるからさー。疲れてるときは、甘いモンだって。ほら。」
    手に持っていた食べかけのアイスを、おもむろに傑の口に突っ込む。
    「どう?美味いだろ?」
    外側のチョコも内側のバニラアイスも、ゆるく溶けかけていて、口の中が甘さに覆われる。
    「…甘い。でも、たまにはいいね。」
    思いがけない衝撃と満足げな悟の顔で、呪霊の味が霧散した。
    やはり『最強』には敵わない、と思うと同時に、隣にいるために強くなりたいと、改めて心に誓う。
    「さて、他のアイスが溶ける前に寮に帰らないとね。」
    2つ目のアイスを頬張る親友の顔を見る傑の顔も甘く溶けていることに気がつく人は、周りには誰もいなかった。
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    たんごのあーる

    TRAININGTwitterに上げたの、プラス数行。五月のさわやかな風が吹き抜けるこの時期は、教室のなかでも過ごしやすい。夜蛾先生が教室に来るまでのいっとき、三人が手の大きさをひとしきり比べあった後、硝子がおもむろに手をとって、
    「夏油の生命線、短くね?」
    と呟いた。
    「硝子、手相を見られるの?」
    傑がそう聞くと、硝子が傑の手をとったまま、コレが感情線、コレが結婚線、コレが生命線、と、手のひらの線をなぞる。まじまじと悟が手のひらを見てから、自分の手を硝子につき出す。
    「俺は?ねぇ、俺のは?」
    「…五条のも短いね。『最強』が聞いて呆れるよ。」
    と言って笑った。悟と傑は顔を見合わせて、手を見比べる。
    「短いと、どーなんの?」
    「長いほうが、当然長生きが出来ると言われてるけど。ま、占いだからね。」
    「じゃ、長い方がいいんだ。ふーん。」
    そういうと、おもむろに黒の油性ペンの太い方のキャップを開けると、傑の手をとって手首まで届く太く長い生命線を引いた。
    「ちょっ!悟、何してるの。」
    「傑に死なれんの困るから、生命線延ばしといた。」
    あっけらかんと言う悟は、自分自身の生命線も、手首の方まで延ばして書く。
    「ほら、これで大丈夫。おそろい。」
    満足そう 787