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    狭山くん

    @sunny_sayama

    腐海出身一次創作国雑食県現代日常郡死ネタ村カタルシス地区在住で年下攻の星に生まれたタイプの人間。だいたい何でも美味しく食べる文字書きです。

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    狭山くん

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    2022-07-30/夏の空閑汐♂祭りもあと2日となりました!そろそろ日本校ともお別れの時期ですね。

    ##空閑汐BL
    ##静かな海
    ##デイリー
    #文披31題
    wenPhi31Questions
    #BL

    文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day30 掲示板に貼り出された知らせをまじまじと見つめていた汐見は、隣に立つ空閑へと視線を向ける。
    「どうする」
    「どうせならヴィン達と合わせたいよねぇ」
     空閑の答えに頷いて、再び掲示板へと視線を向けた汐見は貼り出された用紙に指を滑らせた。そこに書かれていたのは、ドイツ本校の新入生受け入れ日程と直行便のスケジュールで。
    「新学期は十月からでも、早めに行って生活に慣れておきたいよな」
    「あと言葉ね、俺もアマネも英語は行けるけどドイツ語は微妙だし」
    「ちゃんと学内に希望者向けの語学スクールあるし、それに向けて行く感じか」
     手厚いな。感心したように笑う汐見に空閑も口元に弧を描き頷いて。そんな二人に明るく声を投げたのはフェルマーだった。
    「どしたの? 二人して掲示板に張り付いて」
     首を傾げながらも二人の元へとやってきたフェルマー一向に、ちょうど良い所に来たと口端だけを上げた笑みを浮かべた汐見は指先で掲示物をトントンと示してやる。
    「本校の新入生受け入れと直行便の日程出たんだよ、お前らはどのタイミングで行くのかと思ってさ」
     汐見の言葉にナルホドと頷いたフェルマーは、高師へと視線を向ける。問いかけるような視線を向けられた高師は少し考えるように視線を揺らしたが、次の瞬間にはフェルマーへと答えを返していた。
    「一番早いので良いだろう、語学スクールも通っておきたいし、タロンの改修も吉嗣さんに引き継いだんだろ?」
    「俺も意義なし」
    「じゃぁ決まりだ」
     高師の答えに篠原が追従し、汐見が決定と頷く。その様子を確認した空閑は、シャツの胸ポケットに差し込んだままにしていたボールペンで貼り紙の下に繋げられた記名欄へと五人分の名前を書き入れた。
    「空閑、いいボールペン使ってんだな」
    「アマネからの誕生日プレゼントなんだ! 無重力でも使えるやつだよ」
     空閑が手にしていたボールペンの感想を口にするのは高師で、そんな高師へと空閑は嬉しそうに笑みを深める。
    「スペースペン? 汐見も思い切ったなぁ」
     カラカラと笑いながら、揶揄うように言葉を投げる篠原に汐見を白々しく肩を竦めて見せるのだ。
    「こういうのは、長く使えるもんの方が良いだろ」
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    狭山くん

    TRAINING2022-07-01/文披31題夏の空閑汐♂祭始まるよ!!!!!そう言えば学祭の話って書いてなかったな〜って思ったので初夏は学祭の季節だろ!?と空閑汐♂には踊って頂きました。学祭で踊るタイプの男性アイドルユニット、うっかり某SとAを思い浮かべてしまった。地元じゃ負け知らずだぜ、アミーゴ。
    文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day01 太陽は山の奥へと隠れ、空は紺青と朱による美しいグラデーションを見せていた。校舎の屋上から遠くに揺れる海原を見つめていた汐見は、屋上に巡らされた柵に凭れて大きなため息を一つ吐き出す。
    「おつかれ」
    「お前もな」
     からからと笑いながら疲れを滲ませた息を吐き出す汐見へと労いの言葉を掛けた空閑に、汐見は小さく笑い言葉を返す。卒業証書を受け取ってから数ヶ月、季節は夏へと差し掛かる頃で。互いに高校指定のジャージを纏う彼らは、次の進学先への渡航までの間をこの場所で過ごす事を決めていた。
     実家に帰るよりも、渡航までの約半年をこの場所で知識を深めた方が有意義だという結論に達したのは何も彼らだけではない。彼らよりも前に卒業していった先達であったり、同学年で本校への進学を決めている者の一部も同じような選択をしており――学校もまた、それを受け入れる体制が整えられていた。
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