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    4_haru100

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    バニーの日に寄せて
    75と硝子さんとその後輩

    #75

    怪我人の対応もひと通り終わって、時計を見る。今日開かれている食事会には間に合うか微妙な時間だった。どうしたものかなとスマートフォンを取り出すと、件の食事会に参加しているはずの後輩からメッセージが届いている。
    『家入さん助けてください』
    不穏な一文目の後、連続で送られて来ていた画像たち。
    「……ふふ、これは、なかなか」
    上から順に保存していく。なにかの時に使えるかもしれない、というより単純に可笑しい。
    写真には、うさ耳を付けた五条と七海が写っていた。白のふわふわのうさ耳を付けた五条は、その髪の色と相俟って妙に似合っていて笑える。問題は七海だ。黒いうさ耳、しかも片耳が折れてるタイプのあれだった。真顔で、大して酔っている様子もない。悪ふざけだ。
    愉快なことになってんなと笑いながら、今日はバニーの日らしいぞと返してやる。すると確かに助けが欲しかったのか、すぐに返事が来る。
    『五条さんはともかく七海さんまで』
    『あの大人オブ大人の七海さんが』
    『味方だと思っていた伊地知さんは遠くを見ながらずっと水飲んでます』
    どんな惨状なのか容易に想像が出来て、参加出来なかったことが悔やまれた。七海は冷静で、常識ある大人に見えて、しかしそこはやはり呪術師で、そしてなんと言っても五条悟の後輩なのだ。
    『あいつはあれで五条の直近の後輩だ。諦めろ、もしくは慣れろ』
    それだけ送ってメッセージアプリを閉じる。愉快な様子は今度酒でも飲みながら聞いてやろう。七海が戻ってきてから、妙に仲が良い二人について。
    「さてどうやって肴にしてやろうか」
    まずは七海からつつくのが良いだろう。少し楽しい予定を頭の中で立てながら、酒瓶を取り出した。
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    4_haru100

    DONEシャ白さんとの共同企画🍽
    5話目!

    ⚠︎ストレスに狂った七海がストレス発散のために五条に料理を食べさせる話です
    ⚠︎付き合ってないしロマンスの兆しはすごく微かです
    ⚠︎なんでも許せる方向け
    ■とびうお / クークー普通の先輩後輩みたいな、七海がそういう感じで思ってくれてたら良いな、なんて、つい先日思ったばかりのことが頭をよぎる。確かに思った、思ったけれど、じゃあ今この息苦しさはなんだろう。

    「え?五条さん?」
    いつも通り、七海の部屋に玄関からちゃんと来た。いつも通りじゃなかったのは、ドアを開けたのが家主じゃあなかったってところだ。
    「猪野くん、じゃあまた今度……」
    部屋の奥から言いかけた家主が、あと気が付いた様子で顔を上げた。入り口で立つ五条と、玄関を開ける猪野と、廊下から二人を見る七海。一同少し固まって、そうして一番最初に口を開いたのは自分だった。
    「帰った方がいい?」
    「は?」
    「えっなんでですか!」
    この部屋で誰かと出くわすことを考えていなくて、動揺する。頭が上手く回らない。いや、そうだよな別に誰かがいたって、帰ることないよなとようやく脳細胞が動き出した頃、猪野がドアを開けたままなことに気が付く。
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    4_haru100

    DONEシャ白さんとの共同企画🍽
    1話目

    ⚠︎ストレスに狂った七海がストレス発散のために五条にトンデモ料理を食べさせる話です
    ⚠︎付き合ってないしロマンスの兆しはすごく微かです
    ⚠︎なんでも許せる方向け
    ■パトゥルジャン・サラタスしくじったかもしれない、と珍しくも五条は自分の行いを振り返る。部屋に響き渡るのは斬撃の音で、それはキッチンからして良い音とはどうしても思えない。ソファで寛いていてください、と有無を言わせぬ微笑みでキッチンから追い出されて早二十分。
    「ね、なにしてるの……?」
    「料理です」
    大人しく身を置いていたリビングのソファからキッチンを振り返って恐々尋ねるが、斬撃の音が大きくて微かにしか聞こえない。調理中の音とはどうしても思えないし、右手の動きが速すぎて、五条なら追えるが普通の人が見たらどうだろう。
    七海の部屋は、己の体格に合わせて天井や扉や、浴室まで大きいものを選んでいたが、キッチンも例外ではなかった。
    使用頻度には見合わない広々としたアイランドキッチンが、真面目に使用されているところを五条は見たことがない。先日侵入した時など、キッチンで立ったままハイボール片手に魚を焼いていた。あんまりだと思ったし、それはそのまま口に出ていた。盛大に煽った。
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