12/30仕事始め、無事納まった! 仕事納めのはずが仕事が納まらなくて泣いている我々である。
私は朝から家の大掃除を済ませ、年末から13月に向けておかずの作り置きをして簡単な昼ごはんを用意して書斎へと向った。
書斎ではメフィスト様が顔色を悪くしつつ書類の山に向き合っている。
「お昼をお持ちしました」
「ありがと、置いておいて」
机の端に皿を置いてから私も手伝う。何がなんでも年内に終わらせなくては月が越せないものは、たぶんもうそんなにないはずなのだ。
「メフィスト様、こちらお目通しを」
「急ぐ?」
「急ぎます」
「これは?」
「これも急ぎますね。これ、どこから出てきたんですか」
「わかんない……」
そんな感じでごちゃつきながらも仕分けて処理してを繰り返す。幸い年内に返事をしなくてはいけないものはそんなになくて、メフィスト様に返事をもらって午後の早い内に送り出せたので、まあ間に合うはずだ。
検討に時間がかかるものは後に回す。意識の隅っこに置いておけばいいから、むしろ後の方が良い。それから私の判断でどうとでもなるものは引き取って手を動かす。
月が明けたら各所への挨拶回りはもちろん13冠の集いもあるから、上げたい議題は一覧化しておかなくてはいけないし、通したいものがあれば事前の根回しだって必要だ。
っていうのが今日の午後だけで終わるわけないだろうが!!! どうしてこうなった。家で仕事をしているからその気になれば明日もすればいいけど、それは嫌だと私とメフィスト様とで合意しているので、何がなんでも今日終わらすのである。
時折メフィスト様の様子を見て、必要であれば先程持ってきた軽食を口に突っ込むことも辞さない。
「どう? 目処ついた?」
「たぶん。あと返事が数件と年始の集い用の資料の概要が出来れば。それを終えたら夜ごはん用意します」
「簡単でいいよ。出来れば片手で食べられるもので」
メフィスト様の仕事は目処がついていないらしい。まあでも、ごはん作ったらまた手伝いますからね……。
そんな感じで、なんとか日付が変わるまでに仕事が納まった。
「お疲れ様でございました」
「うん。おつかれさま……」
「お風呂を用意してございますので、お先に」
「一緒に入ろうよ」
「……お先に」
「……」
「支度を、して参ります」
「うん♡」
一瞬で根負けした私である。……まあ、いいか。仕事納まったし。明日は休みだし。めちゃくちゃわかりやすく流されている。