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    nappa_fake

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    #mirmプラス
    mfstとおみくじを引きに行く話。
    神社はないだろうけど、魔神が祀られてたりしないかな?ってことで。

    #mirm夢
    #mirmプラス
    #メフィスト(魔入間)

    1/2足して割って、中吉くらい?「魔神くじ、ですか」
    「そうそう。今人気なんだって。引きに行こうよ」
     年始早々にメフィスト様に誘われたのは魔界で今人気だというおみくじだった。なんでも今年一年の運勢が書いてあって、それがかなり詳細かつシビアな内容で面白いらしい。
     初日はほぼ寝て過ごしてしまったので二日目にお出かけするのもやぶさかではない。揃って認識阻害眼鏡をかけて、くじが引けるという魔神様のお社に向かう。
    「わ、すごい並んでますね」
    「昨日はもっとすごかったらしいよ。出掛けにテレビでいってた」
    「今も相当並んでるのに」
     2人で列に並ぶ。列の横に屋台が出ていて、ちゃっかりしてるなと思いつつ、あれこれ買ってしまった。
    「メフィスト様、この焼き串美味しいですよ」
    「ん、あ、ほんとだ。こっちのホットワインも美味しい……けど、やめておこうね」
    「帰りに買って帰りますか?」
    「あんまり飲むと勃たなくなるからヤダ」
    「……さようですか」
     そんな感じで一時間弱くらいで順番が来た。まずは魔神様に手を合わせて感謝と祈りを捧げる。それからくじを引く。
    「……おおう」
    「ふうん。どうだった? ……うわ」
     メフィスト様が大吉で私は大凶だった。メフィスト様は自分の分を見てニコニコだったのに、私の手元を見て顔を引きつらせている。すみませんね……。
    「全体的に気をつけて生きろと書いてあります」
    「……うん。気をつけて。君に何かあると、困るから……」
    「事故や事件に巻き込まれやすいそうです」
    「……帰ろっか」
    「あ、恋愛運がいいみたいです。身近な方が大切に思ってくれていると」
    「うん。そだね。えっ、知ってるよね?」
     メフィスト様が少し不満気に私の手を取った。
    「知ってますよ。でもメフィスト様の恋愛運に不安になりがちって書いてます」
    「えっ、うわ、ほんとだ」
     2人で顔を見合わせて苦笑する。それから良くない結果のおみくじは瘴気を吸い取る木にくくると良いというアナウンスを受けて、木にくくってきた。
    「よし、真っ直ぐに帰ろう」
    「そうですねえ。あ、焼きそば買っていいですか? あとリンゴ飴とわたあめと」
    「うん、もう好きなだけ買って帰ろう」
     手を繋いで歩き出す。2人の運を掛けあわせたら、まあたぶん普通、やや良いくらいになるだろう。
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    gohan_oic_chan

    PAST行マリ
    卒業後同棲設定
    なんか色々最悪です
    証明 朝日を浴びた埃がチカチカと光りながら喜ぶように宙に舞うさまを、彼はじっと見つめていた。朝、目が覚めてから暫くの間、掛け布団の端を掴み、抱きしめるような体勢のまま動かずに、アラームが鳴り始めるのを待っていた。
     ティリリリ、ティリリリ、と弱弱しい音と共に、スマートホンが振動し始める。ゆっくりと手だけを布団の中から伸ばし、アラームを止める。何度か吸って吐いてを繰り返してから、俄かに体を起こす。よしっ、と勢いをつけて発した声は掠れており、埃の隙間を縫うように霧散していった。
     廊下に出る。シンクの中に溜まった食器の中、割りばしや冷凍食品も入り混じっているのを見つけると、つまみあげ、近くに落ちていたビニール袋に入れていく。それからトースターの中で黒くなったまま放置されていた食パンを、軽く手を洗ってから取り出して、直接口に咥えた。リビングに入ると、ウォーターサーバーが三台と、開いた形跡のない数社分の新聞紙、それから積み上げられたままの洗濯物に囲まれたまま、電気もつけずに彼女はペンを走らせていた。小さく折り曲げられた背が、猫を思わせるしなやかな曲線を描いていた。
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