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    matsurikaxtoru

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    matsurikaxtoru

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    カクイザが自分達に似た猫とぬいぐるみを拾ったお話、天竺のみんなとワイワイ。

    #カクイザ
    cukiza
    #横浜失楽園3
    yokohamaShitsurakuen3

    いざにゃとかくぬい5/極悪の世代の休日今日はいざにゃは病院でした、かくぬいと一緒に診てもらってイザナと鶴蝶と帰るところです。
    疲れてしまったのでかくぬいと丸まって眠っています。
    「いざにゃ寝ちゃったな。」
    「よく頑張ったんだ、寝かせてやれ。」
    公園のベンチでコーヒー片手に休んでいると聞き慣れた声が聞こえてきました。
    「イザナと鶴蝶じゃん!」
    ゆっくり歩いているモッチーと、ダッシュする獅音が二人の前にやってきました。
    何してんのとイザナの前で嬉しそうな獅音に猫の病院帰りだといざにゃの寝ているペットキャリーを指差しすると。
    「えー!イザナの飼ってる猫見てえ!」
    イザナやモッチーが止めるよりも先に獅音がキャリーを開けて寝ているいざにゃを抱っこしようとしたら、起こされてムッとしたいざにゃが獅音に猫パンチと蹴りを入れていました。
    「ミィ!ミィ!」
    いざにゃに踏まれながらイザナに似てる!だからつえーんだなと獅音は一人で納得していました、いざにゃを抱き抱えたイザナが猫にまで負けるやつがいるか!と獅音を踏んでいます。
    鶴蝶がイザナを宥めているとたーいしょー!と上機嫌な声も聞こえてきました。
    いざにゃ〜!と走る蘭とそれを竜胆が追いかけているのが見えたのでいざにゃは鶴蝶の方にぴょんと跳ねて抱っこされました。
    「何、いざにゃvs獅音?見たかったなー」
    「まぁそんなところだ。」
    「イザナに似てるからつえーの?つえーからイザナに似てるの?」
    「いいからお前は早く立て。」
    「シオン先輩が卵と鶏、どっちが先かな感じになってる。」
    「何の約束もしてねぇのに極悪の世代が集まってんな。」
    「あとはムーチョだな。」
    卵と鶏の話で蘭がオムライス食べたくなっちゃったからムーチョの喫茶店に行こ!と真っ先に歩き出しました。
    いざにゃは蘭は何処までも自由だなぁと小さくミィと鳴いたので鶴蝶は頭を撫でてやりました。

    カランカランと喫茶店のドアを開けるとピンク色の髪とマスクをした人がいました、入店するなりマスターであろう男に声をかけました。
    「…隊長、ブルマン6杯オーダーで。

    「三途、イザナ達が来る度に高いメニュー通すのはやめろ。」
    「ようムーチョ、繁盛してるか。」
    「ムーチョ、オレはナポリタンとモンブランね。」
    「にいちゃん、言い出しっぺのオムライスはどうしたの。」
    入口で口々に注文をするのでとりあえず奥の席に座れとムーチョに促されていました、猫は入れてもいいがカゴから出さないでくれと念押しをされました。
    頼んだものが来るまでイザナはいざにゃをみんなに紹介しています、こいつは下僕が拾ってきて、あと一緒にいるぬいぐるみはオレが拾った。
    その話に蘭は運命だねとイザナといざにゃにニコニコしていますが、そうだなと軽く返されました。
    「さっき紹介してなかったな、こいつは獅音、狂犬だったが今はお前にも負ける男だ。」
    「ひでーなイザナ!」
    「こいつはモッチー、よく鶴蝶を鍛えてくれたよ。」
    「あいつはムーチョ、天竺の前から一緒に色々やってた。」
    「このピン毛は三途、この前来た万次郎の幼馴染。」
    いざにゃに天竺のメンバーを紹介しているのでイザナ達のいるテーブルは賑やかです。
    三途はぞんざいな紹介をされたのでムスっとしながらコーヒーを置いていますが、万次郎の名前が出た時は少し嬉しそうだなといざにゃは思いました。
    イザナに呼ばれて注文を聞きに来たムーチョがお前には何も出してやれなくて悪いな、今度は猫の飯も用意してやるからといざにゃに話しかけています。
    「頼むぞムーチョ。」
    「任せてくれ。」
    平和なことを頼むようになっちまったなとイザナは笑っています、そこから昔話を始めていざにゃは蘭のしていた話を思い出しながらイザナ達の話を聞いています。
    イザナは凄く強くて、鶴蝶も強くて、きっとこの二人がいれば何処にでも行けると思っていたこと。
    イザナの弱さを知っても、その憧れは消えなかったと口々に話す極悪の世代の話を聞いていざにゃとかくぬいはイザナと鶴蝶のことをもっと好きになったし、極悪の世代のことも好きになっていました。

    「…隊長も天竺のやつと休んでていいですよ、オレだってコーヒーくらい入れられますし。」
    「お前に任しても大丈夫なのは分かってるが、今日はあいつらをもてなすのがオレの仕事だからな。」
    「アンタのそういうところが好きだけど、嫌いです。」
    「それは悪かったな。」
    フライパンを武器のように掲げる三途にムーチョは危ないから止めろと止めますが、別に殴ったりしませんよと一緒にオムライスやナポリタンを作り始めました。
    「なら隊長、もてなしまくってあいつらの財布の中身を空にしてやりますよ。」
    「強くなったなお前も。」

    「食った食った。」
    「見て、このレシート。」
    持ち帰り用のケーキは竜胆に持たせて蘭が長い長いレシートをいざにゃにぴらぴらさせて笑っています。
    「ご馳走様、ムーチョ、三途もありがとな。」
    「またこいよ。」
    「隊長、疲れましたー暫く来なくていいでーす。」
    「三途、よく頑張ってくれたな。」
    ケーキとクリームソーダを出して労うムーチョと三途のやりとりを後目にお店を出て、蘭と竜胆、モッチーと獅音があの時みたいに集まれて楽しかった、また集まろうなと話すとまたな、またねーと手を振ってそれぞれの道へ歩いていきました。
    「オレらも帰ろうか、イザナ。」
    「そうだな。」
    そっとイザナの手を繋いだ鶴蝶の手を握り返して二人は歩き出します、そんな二人のようにいざにゃとかくぬいも前足と小さな手を合わせていました。
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