気になる悪魔と何センチ?ナベリウス=カルエゴという男は凛々しく気高い悪魔だと思う。真っ直ぐ伸びた背筋、綺麗な髪、鋭い瞳は睨みつけて制服を靡かせ、同級生、はたまた先輩に悪魔を地面に転がせていた。
「粛に」
それが彼の口癖だ。冷静に言い聞かせるようにいつもそう告げた。
冷徹だと思われるその姿。けれども彼のその姿は僕の瞳にはとても美しく映っていた。
「カルエゴくんまた目付き悪くなってない?」
「うるさいほっておけ」
学食で丁寧にフォークを進めるくせに、その行動と違って悪い言動にため息を零した。
カルエゴくんのその行動は嫌いではないが自分で悪運を引いているのを自覚してくれないだろうかと肩を落とす。
「シチロウ、ずっと気にはなっていたのだがその呼び方はなんだ」
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