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    ミクシゲ

    @Mikushi_gee

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    ミクシゲ

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    ぺんぎんさんのツイの素敵過ぎる共通課題に取り組んでみました!想像力乏し過ぎて秒速ハピエンです!プロットです!

    共通課題カゲは二宮に心底惚れているけれど、付き合おうとは思っていなかった世界線(だと思ってる)。

    「間違えた」というセリフと、後悔の念から、カゲは「彼女と間違えた」だと思う。頭を掻きながら「あ"~……まあ他の女と間違えるよりよかったろ。妊娠するわけでもねえから、責任取れなんて言わねえよ。安心しろ」と笑って、そそくさ浴室へ。

    付き合おうとも、ましてや付き合えるとも思っていなかったため、例え間違いでも二宮に抱かれたという事実は、カゲにとって役得だった。
    シャワーを浴びていると、そこかしこにキスマークや噛み跡があって、アイツ涼しい顔してンなことすんのか、とまじまじ考えちゃう。すると次第に「昨日の夜みたいに、今まで女を抱いてきたんだな」と思ってしまって、その瞬間胸が苦しくなるのを感じた。
    今までそんなこと考えなかったのに、一度抱かれて、二宮の熱を知ってしまったせいで、あれを手に入れられる二宮の彼女が羨ましくて、悔しくて、虚しくて、カゲは浴室で頭を抱える。あんな風に求められるのが俺だったらよかったのにと、嫌でも考えてしまうようになる。
    こんなんで今まで通り接することが出来るのか、本部で何食わぬ顔が出来るのか、闘いの最中に何も考えないでいられるのか。そう考え出すと苦しくて、シャワーに紛れて涙が止まらない。

    すると急に浴室の扉が開いて、先程と同じように下着一枚の二宮が入ってくる。カゲは慌ててシャワーで顔を洗って、何入ってきてんだよ、と平静を装って言う。
    「……泣いてたのか」
    「ばーか、泣いてるわけねえだろ。泣きてえのはお前の方じゃねえのか?」
    「……ああ、そうだな、泣きたくなる」
    そのセリフを聞いて、ああ、やっぱり二宮も自分を抱いたことを後悔してる。自分だって、こんなに苦しくなるのなら抱かれたくなかったと、つい唇を噛む。

    「勘違いするな。後悔してるのは、お前を勢いで抱いたことじゃない」
    「……フォローなんざ要らねえぞ」
    「そうじゃない。説得力に欠けるかもしれないが……聞いてくれ」
    二宮はシャワーを止めて、びしょ濡れのカゲを抱きしめる。
    「お前が好きだ。だから、気持ちを伝えずに抱いたことを後悔してる」
    「……は?」
    「ついでに言えば、お前を抱いた記憶が朧気なことも後悔してる。せっかく一度だけでもお前を抱けるのなら、この目にしっかり焼き付けておきたかった」
    何言ってんだ、と言いたかったけれど、二宮の至極真面目な声と、肌に刺さる温かい感情が、それが冗談や嘘の類ではないということを裏付けている。
    「酒の勢いで、なんて、最低な行いだ。それはわかっている。けれど、このチャンスを逃せば、俺は一生お前と向き合えないと思う。だから聞いてくれ。俺は、心底お前が──」
    言い終わる前に、カゲは二宮にキスをする。なんだ、苦しむ必要なんてなかったのだ。
    「……一度、じゃなくてもいいぜ」
    「……なに?」
    「何回でもいい。お前のその目に、俺のこと焼き付けとけよ」
    「……どういう意味かわかって言ってるのか」
    「わかってるから言ってんだよ。生憎、俺もてめーに惚れてるからな」
    そう言って笑ったカゲに、二宮は感極まったようなキスをする。すれ違い数分の激速ハッピーエンドです。ちなみにこのまま2回戦する。
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    ミクシゲ

    DONEエイプリルフール893パロのニノカゲ(未満)です!とある事件から、普通の高校生カゲが893の組長宮と同居することになる話ですが、それの馴れ初め的な話です。続きは出来たら書きます。
    敵モブが出るのと、その敵モブが犯罪を仄めかすようなことを言っているので、そちらだけご注意ください。
    組長の恩返し その日は生憎の雨だった。
     しかし、ありがたいことに店は盛況で、スマホには、学校帰りに買い物をしてきてくれ、という連絡が入っていた。母からのメール通りに、影浦は学校帰りにスーパーに寄って、ディナータイムに間に合うようにと、普段はあまり通らない近道をする。室外機と、業務用のゴミ箱がひしめき合う、そんな道に──

    「……あ?」

    ──その、美しい男は、死んだように眠っていた。

    ◇◆◇

    「ただいま」
    「おかえり雅人、おつかいありがとね。レシートはいつも通りテーブルの上にお願い」
    「おー」
    「雅人、ちゃんと学校行ってっかー?」
    「行ってるっつーの、あんたらも飲みすぎんなよ」

     家の一階部分の店に顔を出し、母にエコバッグを渡せば、母はニッコリと笑ってそう言った。マスクを外して母に返事をしながら、もう既に出来上がっている常連客に会釈をして、影浦は再度マスクをする。それから、店の引き戸に手をかけて、半分身体を出したところで、ふと母を振り返った。
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    ミクシゲ

    MAIKING人外宮×町の人間浦の出会いとくっつくまでのお話です。
    楽しくてたくさん伏線張ったらわかりづらくなっちゃってます、すみません。
    後日修正した後に、後日談と申し訳程度のすけべを加筆して支部に投稿予定です。
    SEや家族についての捏造や、未遂にすらなっていない程度の自死表現があります。苦手な方はブラウザバックをお願いいたします。
    優しく溶かして飲み干してはあ、と息を吐けば、それはあっという間に真っ白な雪の中に紛れていった。
    山を登れば登るほど、しんしんと降っていた雪は表情を変えて、びゅうびゅうと頬に刺さる。呼吸をすると気管さえ凍る気がして、少年はつい着物で口元を覆った。

    少年は生来、変わった力を持っていた。人間から向けられる感情を、肌で感じることが出来たのである。
    一見便利なそれだが、本人が被る負担は大きく、また人間離れした特性のせいで村の人々からは嫌煙されていた。
    少年の実家は町の食事処である。しかしその食事処が気味の悪い少年を抱えていると知れれば、きっと経営が傾いてしまう。
    また少年には兄がいた。その兄は勤勉で、食事処を継ぐために日々勉学に励んでいた。誰にでも優しく朗らかな兄は、無論少年にも優しく、友人も多かった。しかしそんな兄の弟が"これ"では、きっと兄の交友関係に支障が出る。
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