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    rein2jiaca

    くぅ〜〜 … 自信ない時にこっち投げることにします。。

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    POIPOI 19

    rein2jiaca

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    ヴァルハラみっちがいるとら武の流れ。
    ぬるい18あるけど最後までかいたら。あれ?これ18いらんくね?ってなり始めた。
    ハピエンだけどとらぴが色々注意。

    #とら武
    tigersStripes

    君の英雄になりたいヴァルハラみっちのとら武のネタ
    18要素ある

    とらぴが女遊び慣れしてるし、結構ヤリなれしてる。ノンケだった。

    結構世界線は平和、真一郎くん生きてる上にみんな仲良しだし… 普通に会話とかしてる感じ
    けどとらぴが急に「俺白い特服着たい!」「は?うちは黒だからな絶対変えないからな」ってマィと喧嘩して、お邪魔します感覚で今ヴァルハラに居る。
    なんだこの世界線は……
    多分稀咲は受験勉強してるしノリでヴァルハラにはいる、本当に世界線自体は平和。

    とらぴが若干クズ男っぽいけど、初恋にうぶ過ぎて自覚が死ぬほど遅い。

    ハピエン。

    ーー
    ある日とらぴに気まぐれに助けられたみっち。その姿に憧れてとらぴに着いてくと、ヴァルハラっていうとこにつく。
    中は怖い人多くてビビったけど、決めたからにはと「昨日助けて貰ったものです…!ここにいさせてください!」
    つって入ることに。
    とらぴが行くとこに着いてくし、どこ行くにもちょこちょこ後ろから走ってくる。小動物ぽくて可愛い。なんなら髪は金髪に染めた。リーゼント作ったらとらぴがくしゃくしゃにして崩して来た上に、「ぜってーこっちのがいいって」って言われたから下ろすようになった。

    喧嘩自体は強くないけどやる時はやんなきゃと決めて、ある日小さな喧嘩につっこんだらみっちボロボロになる。
    それ見かけたとらぴが次の日から「お前喧嘩来なくていい」っていってきて、すごいショック受けたみっち。でも役にたったりはしたいし、出来ることはしたいし…とらぴいる所には行きたいから
    「嫌です!俺も一虎君と一緒に行きます!」
    って言って、着いてこようとする。
    舌打ちしたとらぴが、先行ってろって言った後にみっちの手掴んでアジトの奥の方へ行く。
    なんだろうとついて行くと、暗がりに机とソファーがあってそこにみっちをうつ伏せにさせた後、自分の指を舐めさせた。
    困惑しながらも言われた通りするみっち。その間にとらぴは自分にゴムつけてみっちのズボンを下げる
    「なっ、一虎君?」
    「お前、ヤんの初めて?」
    「ヤるって、あの、なん」
    「んーじゃあ処女じゃん。」
    そう言いながら昨日動画みたんだよなーって思い出しながら、みっちに指突っ込む。きついなとは思いつつも指をぐりぐりとおし開いていき解す。
    動揺と困惑しながらみっちはとらぴの名前呼んで止めようとするけど、止まる気配はない。
    そして一瞬だけ体が何かで跳ねて、言葉が止まる。
    「…っ、…?、?」
    「これか」
    「…あっ!!…ぅ、え??」
    何度も触れられるうちにそこは解されていき、時間ねーしなとそのまま挿れる。中はきつくとてもじゃないけど動かすのに時間がかかった。
    みっちは苦しそうに声をあげるけど、動かされる度に少しずつ快楽を拾い始めしまう。

    確かにこれいーな…と腰を動かしながら、普段よりもキツい中を犯すとらぴ。
    10分くらい中を楽しんだ後少し強めに押し付け1度熱を出した。
    抜き出すとみっちは疲れたようにぐったりとしていた。
    「はーっ……疲れただろ。今日俺帰ってくるまでここいていーから。」
    そう言って机に張り付いたままのみっちのズボンを直して、軽く頭を撫でる。
    もう今日、腰が痛くてみっちは喧嘩に行けるはずがなかった。

    次の日少しムッとした様子でみっちが現れた時、とらぴは酷く驚いた。
    「…お前なんで来てんの…」
    「言ったじゃないですか!俺一虎君についてくって!今度の喧嘩は俺も出ますからね!」
    少し歩きずらそうにしながらもアジト訪れたみっちに笑うとらぴ。あんだけの事されて食いついてくるの珍しーなとおもいながら頭を撫でる。
    「絶対出さねぇよ」
    そう言うとみっちはビクッとしたが、もう一度顔をムッとさせて「出てやりますからね!」
    と宣言したのだった。

    また別の喧嘩の日、ついてこようとするみっちをみて「あー、あー 先行ってろ」って伝えた後にまた奥へ連れていく。
    この前よりも早く挿れて、腰を押し付ける。その間もみっちは逃れようとしたけどとらぴがそれを許すことはなく、机でまた蹂躙した。
    1回終わったあとも、まだみっちは動けそうだったので2回目は少し強めに押し付けることにした。
    案の定またぐったりと動けなくなったのを見て、
    「じゃーな、後で♡」と喧嘩に出てくとらぴをみっちはうーっと動けず涙ながら見送ったのだった。

    「今日こそは俺も「よーし奥行こうな♡」

    「流石にもう慣れましたからね!」
    「大丈夫大丈夫2倍時間かけてやっから」

    「体力つけましたから!」
    「えっ俺のために?」
    「違いますけどそうです!俺もちゃんと一虎君の隣で喧嘩「じゃー1時間くらいいけっかな」

    「いい加減俺も「毎回よく飽きねぇな…俺はいーけど。」…俺も一虎君の力になりたくて」
    「じゃあ、ここで大人しくしてろ」
    「……嫌です!」
    「…半間、今日何時?」
    「あー20時だっけ?」
    「武道。3時間あるからな」
    「…俺、一虎君の力にっ」
    「じっくり時間かけてやっから」

    どんだけ溶かしても、みっちは諦めずにとらぴの前に出るし喧嘩に出して欲しいと訴える。
    真っ直ぐな姿にすげーと思いつつも出す気は更々ない。
    「いー加減諦めたら」
    「いや…っです…!…うぁっ、…」
    ため息つきつつも自分好みになってくみっちとの時間が少しずつ長くなっていった。

    ある日時間をかけで蕩かしたはずなのに、みっちは服を整えて喧嘩でアジトを出る前に姿を見せた
    「俺、行けますから…!」
    驚きつつも、とらぴは笑ってみっちの顔掴むと
    思いっきりキスをした。深く音が周りに響くくらいじっくりと。もがくみっちの頭を掴み、捩じ込むようにして続く。離したと同時にみっちはヘタレこんでしまい、肩を跳ねさせた。
    「じゃ、待っとけな」
    そう言ってまたお留守番に、されたのだった。

    その後もまたキス攻防が続いて中々出られない日。
    キスに耐えたと思ったら背筋をなぞられたり、他のこともされてしまいやはりどうしても喧嘩には行けないのだ。
    「お前はここで待ってりゃいーんだよ」
    そうぼーっとしたみっちの顔を掴んでとらぴは毎度言うのだった。


    ーー
    公園で落ち込んでたら、知らない金髪の青年が通りかかった。
    何度目かのため息をじっとみてたそいつは、自販機で何か買ったあと俺の方に来てお茶をひとつ渡してきた。
    「あー、あまりにもしょげてっから声掛けちまった。何かあったのか?」
    ぶっきらぼうに聞いてくる青年に、思わずみっちは泣いてしまうのだった。

    ヤられているというのは隠して、喧嘩に行こうとすると動けなくさせられて参加させて貰えないと言うのを伝える。
    そいつは はぁ!?っとかなり驚いてそんなガッツあんのに出して貰えねぇとかお前なにかやっちまったんじゃねぇの?、と言われるが、心当たりはなかった。
    「確かに俺強くないけど…ちょっとくらい役に立ちたいんすよ…」
    「わかる。俺もそれでついてってる人いるしな」
    どこか意気投合できそうなそいつに礼を言って、またいつか会おうと言って別れた。

    当然次の喧嘩の日も俺は出して貰えなかった

    「またダメだった…」
    「なんかこう…ガツンと力見せつけてやったら?」
    「なるほど…お前頭いいな!」
    「だろ?」

    「一虎君」
    「…ん、…何急に誘ってんの?」
    「俺が一虎君を疲れさせれば良いんですよね?」
    「あー、お前まだ諦めてねぇのか。こっち来い、今日俺行かねーし夜まで居るからな」
    「ヒェ…」

    「ダメだった…」
    「そんなにつえーのかやっぱ…」
    「4時間辺りから俺記憶がねぇもん」
    「は!?そんなに…激闘なのか?」
    「うん…」
    「あーじゃあ、もう先にその場に行っちまえよ。力でも勝てねぇなら俺も他に浮かばないしな。現場で役に立てばワンチャンあると思うぜ」
    「そっかー!」
    手数が少ないというのに、この2人が気づくことはなかったらしい。

    その日みっちが来なくて珍しい、風邪か?と思いつつもかなり落ち着かない様子のとらぴ。
    「お前今日すげぇ機嫌悪ィだろ」
    「は?」
    「ばはっ ウケる。アイツいねーもんな」
    「ちげーよ別に」
    「そういや向こうのとは縁切ったん?全然行ってる様子ねーけど」
    「向こう?…あー、…完全に忘れてた」
    そう言っていつぶりかの連絡をみると、酷い件数が並べられてた。
    宛先は過去に体の関係を持った女達からだった。

    『一虎久しぶり過ぎない?彼女できた?』
    『いねーよ。つーかそんな前か?』
    『良く言うわ…お前顔とセックスは上手いんだから、好きなやつ出来たらすぐでしょ。』
    『いねーつってんだろ。なんだよ用か?』
    『いーや、流石に彼女出来たんなら無理して呼ぼうとは思わないよ。私もその辺は決めてるし』
    『居ねぇし。別に空いてる日ありゃ行くけど』
    『本当に?んん、なんか一虎初恋したことなさそうだし…1回気持ちの整理でもしたがいいよ。あたし相談無料で乗るから』
    『うるせ。用ないなら切るぞ』

    「初恋したことなさそうな一虎君 笑」
    「なんで聞こえてんだよ」
    「流石に隣は聞こえるだろ」
    ケータイを閉じて席を立つと、今日の喧嘩(パーティ)の会場へ向かった。

    ーー
    先に場所だけ聞いてたみっち端っこからササッと紛れ込んで初喧嘩に出るんだけど、なれないし初だし混戦としてて訳わかんないしで格好の餌食だった。
    直ぐにボロボロだし、壁に投げ出されてしまう。それでもと、体を起こして突進を繰り返す。
    ダメージにはならないけど相手の動きを封じることくらいはできると、自分でも気づいて徹底しようとした時、ウザったく思ったそいつがみっちを掴んで投げやった。強く叩きつけられて全身が痛い上に、全部の息が押し出されたみたいで動けない。
    そいつは相当苛立っていたのか上からみっちを踏みつけた。
    ギリギリと腹が潰されるみたいで抵抗をしようともがいていた時だった。見覚えのある黄色と黒の髪が目の前を過り、押し付けられていたお腹が一気に空気を取り込んだ。
    鈴が存在を主張して、振り返る。
    「…」
    「か、ず…とらくん…」
    「…」
    何も言わずにとらぴはみっちを見下ろしている。
    その様子にずっととらぴを見ていたみっちすぐに気づいてしまった。
    一虎君、今すごく怒ってる。
    そのままNo.3だとつっかかってくるやつらを一虎君は強く殴り飛ばしていく。
    その表情もやけに静かで、いつも飄々として笑ってる一虎君とは思えなかった。

    遠目で見ていたがおれも動かないとと、お礼を言うため身を起こそうとしたら、もう一度鈴が振り返る。
    「そこにいろ」
    初めて強く言われた命令のようなものだった。
    俺はその後全員がふすまで、ずっとそこにしゃがみこんでいた。

    「…」
    じっと一虎君が同じ目線で見てくる。
    何も言わずに、しゃがんでガン見してくる。あまりにも怖い。
    「す、すみません…でした…」
    謝罪を述べても一虎君は無言で見てくるだけだった。
    その様子にとうとう呆れられたかなと、さっきから浮かんでいたことが頭をよぎる。
    俺は一虎君の力になりたくてこうやって出てきたけど、結局はただの足でまといにしかならなかったのだ。それを知ってたから、一虎君は俺に出るなって言ってて。
    それすらも破って迷惑かけて、俺やっぱりダメだなと悔しくなる。
    「すみません…一虎君。俺、足でまといにしかなれませんでした…」
    頭をかきながら、ははっと言ってみる。もう俺ここにいるべきじゃないなと思い、何とか立ち上がる。壁に手をついて、よろよろとしつつも歩けないほどじゃない。
    「ごめんなさい。俺たくさん一虎君に迷惑かけちゃってたんすね。もう俺みたいなの庇わなくていいっすよ。」
    「……たけみ」
    「今日までありがとうございました。」
    そう伝えると、リンと鈴が一度だけ鳴った。餞別の音を聞くと、俺はゆっくりとその場を離れる。
    ここにいちゃいけなかったんだと、振り返ることなく足を動かした。

    ーー
    「よ!どうだった?」
    「…」
    いつもの金髪の青年から声がかけられる
    言いづらいなと思いつつも、報告しなきゃと少し笑って言った
    「俺、ダメでした!…やっぱ俺じゃ足でまといにしかならなかったみたいで、多分その人に呆れられちゃったかなーって…」
    「はぁ!?…まじか」
    うーんと青年は悩む。そして俺の手を引くと自販機まで連れていった。
    「好きなの2本やるよ、どれがい?」
    「えっいいよ別に」
    「いーってほら選べよ。なんならコンビニ行くか?」
    結局コンビニまで歩いていって、軽く話しながらポテチとジュースを買った。公園で食べながらその時のことを話すと青年はうーんとなりつつひとつ聞いた。
    「…お前もっかい会ってきたがいいと思うけどなぁ」
    「でも俺もう離れますつっちゃったし」
    「会うくらいなら大丈夫だろ、そんなキレやすい人でも無さそうだし」
    「でもあの時めっちゃキレてたし」
    「あーでもそれ多分なんか違ぇ気がすんだよな」
    「なんだよそれ…ポテチ。」
    「ほら」
    あってるうちに相当仲良くなったせいか、口を出すだけでこいつはポテチをほうってくれるようになった。名前も知らないのになぁ…
    そんなふうに思ってた矢先だった。
    「そんなあれならうちのとこ来る?」
    「え?」
    「俺が話してやるよ、東京卍會ってんだ」
    聞いたことあるなと思いつつもよく思い出せない。
    「へー…。でも俺喧嘩弱いし足でまといなるって言ったじゃん」
    「へーきへーき。そんぐらいどうとでもなるし、足でまといいた所で俺らのとこめっちゃ強えし」
    「やっぱ足でまといじゃん俺」
    「いーんだよ俺がそん時は守ってやっから」
    そう笑って言われると、いいかもななんて思ってしまうのは当たり前で。
    でもやっぱり守られるのは癪だから
    「…やっぱいい」「はぁ!?ここまで言って拒否とかマジかよ…」
    ぷいと顔を背けて、その日はその場を離れた。

    ーー
    ガンッ
    机が無遠慮に蹴飛ばされた音が響く。その場にいた全員がその音に振り返ると、そこには物々しい獣がいた。
    「荒れてんなぁ…」
    「ずっとあんな感じだぜ。稀咲ィ、この動画あっちに送り付けようと思ってんだけど」
    「あー場地辺りに送ってやれ、1番反応が面白いだろ。」
    鈴の高い音と物に当たる低い音が再三響く。
    その人物の機嫌が悪いのは明快至極だった。
    そしてその原因に気づいていないのは恐らく、当の本人だけだろう。

    ーーー
    「やっぱ来ねぇの?」
    「うーん…俺足でまといにしかならないって」
    「だから足でまといの1人も5人もかわんねーって」
    「俺5人分の足でまといなの…?」
    「大丈夫だって言ってるだろ相棒!俺がいるから1人分で済む!」
    「やっぱいい…」
    そんなやり取りが学校帰りによく続く。
    あれから1ヶ月、12月に入る頃には俺たち二人が買う自販機のラインナップも完全な冬仕様になっていた。
    暖かい缶を持って道端を歩く、帰りに会うようになってから話すことも増えた。互いの名前はもちろんかなり仲良くなったと思う。
    「じゃーまだ会ってねぇのか」
    「うん…俺行っても今更だろうし…。もうみんな忘れてると思うよ。俺実質1ヶ月くらいしかいなかったから…」
    そう言いながら缶をグイッと飲む。
    すると千冬とふーんと言って同じようにグイッと飲んだ。
    暖かいココアがじんわりと体に染み込んでいく。
    そういえばこの感覚なんか覚えあるな…と、思い返してしまったのは1ヶ月半前のあの人との情事だった。
    「…」
    「ん?なんだよ熱でもあんのか?」
    千冬がニヤニヤしながら額に手を押し付けてくる、顔が赤くなってたらしい。
    「別にちげーしちょっと…」
    「ちょっとなんだよ、失恋思い出した?」
    「し、失恋とかねーし…」
    慌てて否定した時、少しだけなぜかあの人の顔が浮かんでしまったのだ。ある意味憧れというのは、恋焦がれているようなものかなと過ぎる。
    「…ほんとに大丈夫か?」
    心配そうに千冬の手が俺に触れようとした時だった

    パシッと目の前でその手が払われる。
    「え?」「は?」
    もちろん俺じゃない。しかし、否定する間もなく俺の手その払った人物に引っ張られグイッと方向を変えられた。
    持っていた空の缶が落ちて音を立てる。後ろの千冬が呆然としていた
    「まっ、えっ、あの」
    止めて下さいと声をかけるため前を向こうとした時、聞こえてきたのは懐かしい鈴の音で。
    「…」
    「一…虎、くん」
    そのまま俺自身も手を引かれるまま走ってついて行ったのだった。

    しばらく走って息切れがすごい。ゼェゼェとしてる俺を見て一虎君は、ようやく俺の手を離した。
    そのままどこかの壁に手をついていると、一虎君は息を切らしたままの俺の顎を持ち上げてそのままキスを始めた。
    「んぐ…っ…ふっ…はぁ…あの…息っ…んんっ」
    口を離そうとしても、すぐさま塞がれてしまう。
    本当にやばいと強く突き放すと、一虎君は少し驚いた目をした後俺の顔を再び掴んだ。
    「あ、の…一虎君」
    「あいつが新しいヤツ?」
    「へ?」
    「今度はあいつにこんな風にされてんの?」
    「な、何言ってんすか」
    「俺はもう要らねーから新しい奴のとこさっさと行ったのか。まぁ結構前から会ってたみたいだし」
    なんで知ってるんだと思いつつも、かなり様子の違う一虎君が少し怖くて中々何も言い出せない。
    「で、辞めるっつったあと顔も出さねーんだな。」
    「それはもう…俺すごい迷惑かけちゃいましたし…何の戦力にもならない奴がいた所で…」
    そこまで言って、自分でも少しだけ虚しくなる
    思い残すことなんてあっちゃいけないのに、少しだけ涙が出そうだった。
    「…武道」
    「だからもう…俺の事は気にせず一虎君も」
    「武道!」
    そう呼ばれて顔を上げると、一虎君は触れるだけのキスをしてきた。
    強いそれしか知らない俺は、そんな優しい仕方ができるのかと驚いてしまう。
    そして次に一虎君は俺を強く抱きしめた。
    「えっ!?あの、一虎君!?」
    宙をわたわたと忙しなく動く手は、とりあえず一虎君の背中に回されて、俺も抱きしめ返す。
    すると、耳元で一虎君が小さく呟いた。

    「お前には俺が要らないかもしれねぇけど…

    俺にはお前が必要なんだ。」

    聞いたこともないくらい細々とした声だった、それでも抱きしめられたまま耳元で囁かれれば、はっきりとそれは聞こえる。
    縋るようなその声に、俺は大きく納得してしまった。
    そしてこれまで言わなかったことをはっきりと口に出した。

    「確かに一虎君は急だし酷いし何も言わないし伝達不足。初対面だけは良かったけど、急に俺の事お、襲ってきたし…そんでやっぱり言葉足らずだし…顔はいいし…話聞かないし言葉足らずだし…」

    言いたいことがまとまらず、とりあえず言いたかったことを口に出してみる。
    その度に一虎君が俺を抱き締める力がぐっと強められていた。怒られている子供みたいだなと、ちょっとだけ思ってしまう。

    「…でも、一虎君は あの日俺を助けてくれた英雄(ヒーロー)ですよ。」

    そう伝えて肩に乗せられた頭を撫でる。
    あれだけ体には触れたのに髪に触ったこと無かったなと、ちょっとだけ梳いてみた。
    一虎君は俺の制服をぐしゃぐしゃにするくらいの勢いで抱き締めてきて、俺は苦しくて少しむせてしまう。するとバッとその瞬間離されて、空気が入ってきた。同時に熱も離れて肌寒くなる。
    「わ、るい……」
    少しおどけたように言う一虎君の目元は赤くなっていた。
    そのまま視線を合わせようとしない一虎君を向かせて目元を拭う。暖かい雫がそこにはあった。
    「泣いてねぇよ」
    「いやどう考えても泣いてるじゃないですか!?流石に言い逃れはできないっすよ!?」
    そう言いながらもポロポロと涙を流す一虎君を俺はもう一度抱きしめる。

    「もっかい。戻っても良いですか?…俺、なるべく邪魔にならないようにするので…」
    「…うん。」
    それ以上は、何も言わなかった。その後も一虎君はしばらく俺の隣で泣いていた。

    ーーー
    「で。戻ったんだな相棒」
    「うん!」
    「うわーいい笑顔すぎて腹立つな… まあ解決したんならいいんじゃね?前より随分顔色もいいし」
    「あははそんな酷かった?…ありがとな千冬」
    「俺別に何もしてねーって」

    学校帰りのやり取りは変わらない。
    ただ1つ追加されたことがあるだけだ
    そのまま後ろから聞こえる鈴の音に振り返ると、そこには想い人がいる。
    「一虎君!」
    「うわ。来た」
    「うわじゃねぇよ。武道〜あったけ」
    「一虎君、なんでそんな薄着なんですかもう…」
    抱きついてきた一虎君につけていたマフラーを被せる。しかし付けても離れる様子はない
    「じゃー俺場地さんと約束あるから行くわ」
    「おう早く行け。場地についでに二度と勧誘すんなっても言っとけ」
    「無理っす。じゃーな、あいぼー!」
    「また明日な〜!」
    手を振って振り返るとムッとした顔の一虎君がいる。
    「あいつ毎日会ってんのずるくね?」
    「しょーがないじゃないですか一虎君高校違うし…」
    そう言って不貞腐れる恋人に機嫌を直してもらおうと、軽くキスをする。
    それだけで嬉しそうに笑うと、一虎君も小さくキスを返してきた。

    「今日はどこか行きますか?」
    「んー…クリスマスケーキ予約しに行こうぜ」

    もうすぐ迎える聖夜の日に、街のムードも華やかに切り替わっていた。イルミネーションで輝く道を俺たちが一緒に歩くまであと、2週間。

    ーーーー
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