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    mona5770

    Twitterに投げたネタをちょっとまとめたメモ置き場
    燭へしと治角名が混じっています。ご注意ください。

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    mona5770

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    (治角名)0721の日
    「自分でやってるところを見たい」という治に角名は……という話。

    #治角名
    nameOfTheCorner

    (治角名)ひとりでできるもん「ほな角名が自分でやっとるとこ見たい」

     治のとこに帰っている間は朝ご飯は治、昼ご飯は俺が作るのがルールだ。
     昼といっても店の営業が終わったあと、夜の仕込みが始まる前のせわしない時間になるんだけど。
     その昼ご飯ーー今日はマグロとアボカドの丼だーーをがつがつと食べながら急に治が「なあちょっと賭けへん?」と言い出した。
    「で、何を賭けんの?」
     その質問の答えがこれだ。
     自分でやるってやっぱりオナれってことだよね?
     見たいってことは治の前で?マジかよ。

     高校の頃クラスが一緒になって急に距離が近づいたころ、俺たちは何かを賭けてよく勝負をしてた。
     まあ言い出すのはほとんど治なんだけど。
     よくあるジュースおごってだの、バス停までカバン持ってとか、最初はそんな他愛もないものだったのに、あるときから治が賭けの代償として口にするものの色合いが変わった。
     セックスをしたあとからだ。
     まとわりつく湿度のせい?触れた肌が汗でぺたりと張り付いたから?
     まあそんな理由ともいえないきっかけで、梅雨に入ったころに俺たちは互いの身体に手を伸ばしていた。
     部活が早く終わると治は一人暮らしの俺の部屋にあたりまえのようについてきて、あたりまえのように二人分の飯を作って、あたりまえのように舌を捻じ込んで、そしてあたりまえのようにケツに突っ込んできた。
     そんなことことが何度か続いたころからだ。

     たぶん最初は自分のものを舐めてほしいだったと思う。
     高校生なんてそんなもんだと思うけど部活も飯も大事だけど、やりたい盛りだから耳にしたエッチなことは何でもやってみたいもんだ。俺だってわかる。
     そして治はそのイロイロをやりたいけれど、普通に頼めば俺が「やだよ」って言うのがわかっていたんだと思う。
     ただでさえありえないことしてんだよ?ケツにチンコ突っ込んでんだよ?
     そのうえまだ何を欲しがるんだよ。
     でも治は俺の扱いを本能的にわかっているんだよね。悔しいことに。
     あの頃俺が抱いていた気持ちに気づいていたかどうかはわからないけど、でもどうすれば俺を動かせるかわかっていた。本能で。あの双子ほんと怖い。
     舐めてほしいとか、上にのってほしいだとか、生でしたいだとかそんなことをいかに嫌がらずにさせるかを考えたのだろう。
     こういうところに使う脳を勉強に使えよ。
     で、勝負を挑んで「負けたらやってな」っていうわけだ。

     なんだか悔しくてある日
    「俺が勝ったらお前のこと抱いてもいいの?」
     そういったときの顔は結構見ものだった。
     え?うそ?は?おれ?え?って感じでかなり想像したんだろうねえ。
    「う、ん、わか、った」
     死にそうな声と顔を録画しそこねたのは一生の不覚。
     でもそこで「いらんわ」「ないやろ」って言わないあたりが治を嫌いになれないとこ。
     ちゃんと負けたら歯ぎしりしながらも「優しくしてな」って言ったと思う。

     負けず嫌いはお互い様なんだけど、熱量が違うのか治の勝率はすごかった。
     それも俺が「お前負けたらファミレスおごりね」みたいなときだけ負ける。
     ウケる。どんだけ抱かれたくないんだよ。
     勝負はじゃんけん、腕相撲、次に教室に入ってくるのは男か女か、コンビニの精算どっちが早いかとか、侑が彼女で何日で別れるかってのもあったな。
     そんな高校のお遊びのことをなぜか思い出したらしい。

     で、賭けの代償が今回はまさかのオナニー。

     覚えてないのかな治。
     10年前も同じこと言ったよね。
     その時は「ちょっとだけ自分で触ってみ?」って言ったっけ。
     身体を重ねてまだそんなに経ってない頃だったと思う。
     勝負は期末試験、英語の点数で勝負しようやって言われて、まあ勝てるでしょって受けたらまさかの1点差で敗北。
    「で、何すればいいの?」
     その時は負けたほうが言うことを聞くってことになってて、ああ何させられんだろうってちょっと頭を抱えた。
     にやっと笑った治は「あとで」って耳元でやたらセクシーな声で囁いた。
     お前の声に弱いこと知っててやってんだろ。ムカツク。
     焦らしてくるからまあ「そういうこと」だろうなとは思ってたけど、部活終わってあたりまえのように家までついてきた治とご飯食べて風呂入って、出てきたら腕伸ばされてねっとりとしたキスをするうちに、雰囲気がこうヤる方向になっていく。
     耳たぶをかぷりと噛んだあと治がささやいたわけ。
    「なあ、ちょっとだけ自分で触ってみ?」

     たいしたことないじゃんって言われたときは思った。
     お互いに伸ばしていた手を離してベッドの上で向き合い、じっとこちらを見つめる治の視線を感じながら部屋着にしてるハーフパンツに手を入れる。
     すでにキスでわずかに形を変えはじめているものを両手で包む。
     なんか見られてるとやりにくい。
     いつもどうやってたっけ。
    「脱いでや」
    「え?」
    「見えへんやん。ちゃんと脱いで見せて」

     ほんと若かったなあって思う。
     まだセックスだって気持ちいいかって言われたら、痛いと違和感のほうが勝っているくらいの時期だった。
     いつもあたりまえのようになんとなく「ええやろ」みたないな空気を出してきて、わかるやろって顔でキスしてくる。
     わかんないし。
     でも治だから。
     だからなんだよって思いながら舌を受け入れてきた。

     いつもは治の手で脱がされる服を自分でもぞもぞと脱ぎ、いつも大きな手で擦られるものを自分の指でゆるりと撫でる。
     向かいに座ってこっちを見ている治の顔を見ることもできなくて、わずかに形を変えたものを輪にした指でなんどか擦るけど気持ちよくなんてない。
     なんでこんなこと言い出したんだろう。
     もしかしていつまでも硬いばかりの身体にもう触りたくなくなったのかな。
     好きでもない相手だから、こんな風に扱われるのかな。
     ちゃんとできなかったらもういらないって言われるのかな。

     ぽたんってシーツに落ちたのは先走りじゃなくて涙だった。

    「ちょ、まっ、すな?」
    「う、うう」
     何でもないよ、ちゃんとできるよって言おうと開いた口からこぼれたのは嗚咽で、慌てた治が「ごめん」って言ってぎゅうぎゅうと抱きしめてきた。
    「や、でき、る」
    「せんでええから」
    「でも」
    「落ち着くまでこうしてよ」
     まるで子どもをあやすかのような背中をとんとんとゆっくり叩かれているうちにグラグラしてた心がちょっと落ち着いてきた。
    「すながいつもどうやって気持ちようなってんのかなって思ってん」
    「あんまり気持ちよさそうやないやろ。ちょっとでもようならへんかなって」
     ぼそぼそと言い訳がましく繰り出される言葉がほんとかどうかはわからないけど、でも気持ちよくないって思うばかりで「こうして欲しい」とも「これが嫌」とも言わなかったのだから治もどうしていいかわからなかったんだろうなって思った。
     今まできっと女の子相手だったら困ったことなんてなかっただろうに、こんなのに手を出すから。
     バカだね。
     それでもじゃあもういいやって女の子のとこにいかなかったんだなって思ったら、また涙がこぼれた。
    「意地悪いうたつもりはなかってんけど。ほんまごめんな」
     えぐえぐと嗚咽を漏らしながら子ども体温の治に抱きしめられているうちに、そのままその日は寝落ちてしまった。
     ちんこ丸出しで。パンツくらい履かせろよ。ばか。
     絆されたみたいになったけど、オナれって言ったのあいつだよなって次の日思ったけど口にはしなかった。
     好きだとか何も言われないのにセックスはして、治にとっては都合のいいセフレみたいなもんだよなって思いながらも、自分はどんどん好きになっていっちゃうし。
     でも治は相変わらずモテて毎日みたいに告白されててるから、いつ「もうやめるわ」って言われるかなって毎日不安だった。
     そんな気持ちがなんか爆発しちゃったんだと思う。

     あんなことがあったのに10年経ったらしれっと同じこと言うのどういう神経なの?
     ほんと人でなしだな。
     ちょっとムカついた。
     言いたくないけど、もう10年も一緒にいるんだよ。別れてたこともあるけどさ。
     べしょべしょに泣いた顔も鼻水や涎を垂れながら喘ぐなんて日常茶飯事だし、もうほんと言えないいろんな姿見られてるんだからオナニーくらい見せてやるよなんて気持ちになった。
    「お前が負けたら、お前もちゃんとやるんだよね?」
    「おん。なんぼでもやったんで」
     そらそうか。

    「で、なにで勝負するの?」

     勝負はコイントスだった。
     5回勝負で3敗。
     治は相変わらずこういう場面での勝負強さは衰えてないらしい。
    「じゃ準備してくる」
    「え?」
    「今日夜の営業ないんでしょ?じゃあ今からヤろうよ」
    「ノリノリか」
    「ずっとこのあと公開オナニーショーするんだなって思いながら日常を過ごしたくないんだよ」
    「オナニーショー」
    「ヤるの?ヤらないの?」
    「ヤります」
    「じゃ、風呂入ってくるわ」
    「角名さんオトコマエ」
    「るさいよ」

     今日また泣いたらこの男は何て言うつもりなんだろう。
     こっちに帰ってきてから毎日散々気持ちよすぎてだめなんて言っている男に、まだ「どうやったら気持ちよくなれるか知りたい」などと言えないだろう。
     まあここ2か月余り代表関係の合宿だ何だで全然会えてなかったから、その間どうしてたんだろうなんて思ったというところか。

     腰にバスタオルを巻いただけで下着もつけずにベッドに座ると「お前はそっち。触るのなしだからね」とタオルをはぎ取った。
     一瞬ぽかんとした顔をした治だったけれど、足をいわゆるM字に開いて見せつけるように竿をゆるりと撫でるとぎらりと瞳に朱がさした。
     準備されていたローションを手に取ると、玉の部分をふにふにと揉みしだく。
    くちゅくちゅという水音をわざとたてるように竿を何度か擦るとゆるりと硬さを増す。
     ごくりとつばを飲む音が聞こえる。
    「ちゃんと見て」
    「見とるよ。お前ほんまえっろいな」
    「誰がそうしたんだよ」
    「俺やな」
    「どうかな?」
    「えーちょっと角名さん。どういうことですか」
    「さあね」

     指でつくった輪で根元から括れまで何度も擦るうちに、先端からつぷりと透明の露が顔を出す。
    「んふ、ん、ぁ」
     爪先で先端の孔をくじるとさらに溢れた露がとろりと茎にたれる。
     たれた先走りを塗り伸ばすように会陰から裏筋へと見せつけるように撫であげる指を見ていた治の視線がわずかに下へと動く。
     ひくりと蠢く後ろからとろりとローションが零れている。
     ちゃんと風呂場で仕込んできたんだよ。
     見ろよ。

    「っは、あん」
    「…す、な」
    「なあに」
    「前だけで満足なん?」
     くちゅくちゅと竿を扱く手を止めずに「前だけでもイけるよ?」と言いながら、じりと足をひろげる。
     灰色のいつもは眠たげな瞳にわずかに赤みが増す、その大きな瞳が獣みたいな色をのせてじっと足の間を見つめている。
     ひくん。
    「っふ、あん」
     触れてもいないのに奥が震え、とろりと垂れるローションがまるで愛液のように奥から湧いているきているような気すらしてきた。
     なんかやばい。
     濡れるってこんな感じなのかもしれないな。
     ぞくぞくとしたしびれが身体の奥から這い上がり、口の中に唾液が溢れ思わずぺろりと舌なめずりをする。
    「すな、さわってもええ?」
    「ん、あ、っふ、だーめ。自分でやれって言ったの治でしょ」
    「せやけど、足らんやろ」
     まるでお前のためだと言いたげだけど、お前がやれっていったんだからね。
     まだだめ。
    「こっちが気になるの?」
     さらに足を開き、濡れた後孔を指で左右にくぱりとひらくと外気に触れたなかが早くとばかりに蠢いて、ぎらぎらした瞳の治がさらにじりじりと近づいてくる。

    「ね、舐めて」
     指を二本差し出すと何でも美味しいと食べる口がぱくりと俺の指を含み、ねろりと舌が這わされ「っふ、あん」と思わず声が漏れる。
     ぬちゅぬちゅと指をしばらく熱い口の中で抜き差しし、治の上あごと頬の内側を撫でるようにして指を抜く。
     つうと唾液がつたう指を、見せつけるように穴につぷりと埋めた。
    「っは、あ」
     濡れた指を前後に動かしながら、もう片方の手では竿を擦る。
    「あ、は、あん、ん、ん、は、ん」
     とろんと口の端から涎が垂れているのも、くぱと開いた後孔がひくひくと蠢くのも、先からとろとろと垂れる先走りに白いものが混じり始めたのも全部全部あのローズグレイの瞳に映っている。

     見て。もっと見て。

     十年経って、硬く閉じていた身体がこんなになったのだと、お前が俺の身体をこうしたんだよと見せつけるように、指を動かす。
    「ふ、はん、あ、あ、あ、あ」
     気持ちいい。
     でももっと気持ちいことを知ってしまったから、足らない。
     
    「おさ、む」

     おりこうさんに待てをしていた大きな犬が、その声に弾かれるようにがばりとのしかかってきた。
     ずりと腹に押し当てられる熱は完全に臨戦態勢で「もう出そうや。お前ほんまエロすぎ。たまらん。なんなんお前。鼻血でそうや」と悔し気な声に思わず笑みが漏れる。
    「ね、ひとりよりもふたりのほうがいいでしょ」
     ぐうと唸ると治は「ごめん」といったあと「でも、またしてな」と懲りない声を出すから「お前一回死ね」と思わずガチガチのものを蹴り飛ばしそうになった。
     そのあと腰が立たなくなるまでされたから、やっぱりあの時蹴っておけばよかったかもしれない。
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